瓦屋根の雨漏りはなぜ起こる?原因や知っておきたい修理方法・NGな対処法を解説
更新日 : 2026年09月27日
更新日 : 2026年09月27日

「瓦屋根は丈夫だから雨漏りしにくい」と思われる方も多いのではないでしょうか。
確かに瓦そのものは耐久性が高く、長期間使用できる屋根材です。
しかし、結論からお伝えすると、「瓦そのものが頑丈であること」と「瓦屋根全体が雨漏りしないこと」は全く別の問題です。
瓦のズレや割れの他、棟の漆喰、谷板金、防水シート、屋根下地など、さまざまな部分の劣化によって雨漏りが発生することがあります。
また、瓦の隙間をコーキングで塞ぐなど、誤った補修によって雨漏りを悪化させてしまうこともあるため注意が必要です。
そこで本記事では、年間数多くの屋根修繕を手掛ける街の屋根やさんの視点から、瓦屋根で雨漏りが起きる仕組みや代表的な原因、安全な応急処置、部分修理と全体改修の費用相場、そして絶対にやってはいけないNG補修までを分かりやすく解説いたします。
目次【表示】
瓦屋根で雨漏りが発生する理由

「瓦屋根なら手入れをしなくても大丈夫」「瓦は一生使えるもの」と考えている方も少なくありません。
これは一部正しく、一部は誤解と言えるでしょう。
確かに瓦そのものは耐久性に優れていますが、屋根全体の防水性能は瓦だけで保たれているわけではありません。
瓦の下にある防水シートや漆喰、屋根の土台となる木材など、複数の部材によって成り立っているため、定期的な点検や必要に応じたメンテナンスが欠かせません。
粘土瓦は長寿命ですが、屋根全体の寿命は異なります

粘土を高温で焼き上げて作られる和瓦(いぶし瓦や無釉瓦など)は非常に長寿命な屋根材であり、表面に釉薬を施した陶器瓦では60年以上使用できる場合もあります。
また、スレートとは異なり、瓦自体は基本的に塗装による定期的なメンテナンスを必要としません。
ただし、瓦の下に施工されている防水シートや棟部分に使用される漆喰、屋根の下地となる野地板などは瓦よりも早く劣化することがほとんどです。
こうした周辺部材が傷んでしまうと、瓦そのものに大きな問題がなくても雨漏りが発生する可能性があります。
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【簡単に解説】瓦屋根の構造と雨漏りを防いでいる重要部材とは

瓦(1層目/一次防水)

屋根の表面で雨水を受け止め、軒先へと流す役割があります。
瓦同士は完全に密閉されているわけではなく、重なり部分には適度な隙間があります。
この隙間から入り込んだ雨水を適切に排出したり、屋根内部の湿気を逃がしたりする働きもあります。
防水シート(2層目/二次防水)

ルーフィングとも呼ばれ、瓦の隙間から入り込んだ雨水を受け止める重要な部材です。
瓦屋根における雨漏りを防ぐための重要な防水ラインであり、雨水が建物内部へ入り込まないように軒先へ排水します。
野地板(3層目/下地)

屋根の土台となる木製の下地材です。
野地板そのものには高い防水性がないため、防水シートを通過した雨水が染み込むと腐食につながる可能性があります。
下地の腐食が進行すると、雨漏りだけでなく屋根の強度低下を招くこともあります。
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どこから漏れる?瓦屋根の雨漏り原因5選

瓦屋根で雨漏りが起こる原因は、「瓦が壊れているから」という一つの理由だけではありません。
瓦のズレや割れに限らず、棟や谷部分、防水シート、古い屋根下地など、さまざまな場所が雨漏りの原因になります。
原因①:瓦のズレ・割れ・浮き



瓦のズレや割れ、浮きは、瓦屋根の雨漏りにつながる代表的な原因の一つです。
台風や強風、地震による揺れ、飛来物の衝突などによって瓦が動いたり破損したりするほか、瓦内部の水分が凍結して膨張する凍害によってひびが入ることもあります。
また、アンテナ工事や屋根の点検などの際に、瓦へ過度な力が加わって割れてしまうケースもあります。
瓦に割れやズレが生じると、本来とは異なる場所へ雨水が流れ込み、瓦の下へ入り込む水量が増えていきます。
その結果、防水シートが雨水の影響を受けやすくなり、劣化が進行します。
防水シートに破れなどが生じれば、そこから雨水がさらに屋根内部へ浸入し、室内の天井や壁などに雨染みが現れることがあります。
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原因②:棟部分の経年劣化・漆喰の剥がれ


屋根の頂上部分にあたる棟も、瓦屋根の雨漏りを考えるなら注意したい箇所です。
棟瓦の隙間などを埋めている白い漆喰は、年月の経過や地震などの揺れによって割れたり剥がれたりすることがあります。
漆喰が劣化すると、その内部にある葺き土が雨水にさらされやすくなります。
葺き土が雨水によって徐々に流れ出ると、棟瓦を支える力が弱まり、棟全体が歪んだりズレたりする原因になります。
棟瓦のズレや隙間が大きくなればそこから雨水が入り込みやすくなり、雨漏りへと発展する可能性が高まります。
また、棟瓦の固定に使われていた銅線が錆びて切れることで、瓦がズレてしまうケースもあります。
原因③:最も雨漏りしやすいとされる谷板金の不具合


屋根面と屋根面が交わる部分には谷と呼ばれるくぼみがあります。
屋根に降った雨水が集中して流れる場所であり、雨水を軒先へ流すために谷板金・谷樋と呼ばれる金属製の部材が設置されています。
谷部分は大量の雨水が集中するため、瓦屋根の中でも雨漏りが発生しやすい場所の一つです。
築20~30年以上が経過している瓦屋根では、長年にわたって雨水が流れ続けることで谷板金の腐食や摩耗が進み、穴が開いてしまうケースが多いのです。
また、周辺に林や樹木がある住宅では、落ち葉などが谷に溜まって排水を妨げることもあります。
雨水がスムーズに流れなくなると谷から水があふれ、屋根内部へ雨水が入り込んで雨漏りを引き起こす場合があります。
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原因④:防水シート(ルーフィング)の寿命

瓦の下に施工されている防水シートは瓦の隙間などから入り込んだ雨水を受け止め、建物内部への浸水を防ぐ重要な役割を担っています。
しかし、防水シートも永久に使用できるわけではありません。
一般的に使用年数が長くなると、シートが硬くなったり破れや裂けが生じたりすることがあります。
また、防水シートを野地板に固定しているタッカーの周辺が劣化することで、そこから雨水が浸入する場合もあります。
瓦に割れやズレが見られなくても、防水シートの劣化によって雨漏りが発生する可能性があります。
特に築年数が経過した瓦屋根では表面の瓦だけでなく、その下にある防水シートの状態も確認することが大切です。
原因⑤:古い土葺き屋根特有の葺き土の減少・杉皮の腐食


土葺き工法が採用された古い瓦屋根では、「葺き土の減少」や「杉皮の腐食」が雨漏りの原因となることがあります。
長年にわたって風雨にさらされることで葺き土が少しずつ流出すると、その下にある防水シートの役割を果たしている杉皮に雨水が届きやすくなります。
杉皮や杮板は長期間にわたって雨水や湿気の影響を受けると腐食が進んでいきます。
さらに劣化が進行すると、屋根下地であるバラ板の隙間などを通って雨水が屋根裏へ入り込み、室内の雨染みなどにつながってしまうのです。
その他のよくある雨漏り原因もご紹介
雨樋の劣化・壁際(取り合い)の施工不良・破風の破損



瓦屋根の雨漏りは、瓦やその直下の部材だけが原因とは限りません。
例えば、屋根と外壁が接する取り合いと呼ばれる部分では、板金などを使って雨水の浸入を防いでいます。
しかし、施工状態に問題があったり、経年劣化によって隙間などが生じたりすると、雨水が屋根内部へ入り込むことがあります。
また、雨樋に落ち葉やゴミが詰まると排水がうまくできず、雨水があふれて軒裏側へ回り込み、雨漏りのような症状を引き起こすこともあります。
さらに、台風などの強風によって破風板が破損した場合も、そこから雨水が入り込む可能性があります。
このように、瓦屋根の雨漏りは瓦だけを確認しても原因を特定できないことがあります。
雨漏り調査の際には瓦の状態に加えて、雨樋や外壁との取り合い、屋根内部の防水シートや下地なども含めて確認することが重要です。
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瓦屋根の雨漏りが疑われる初期症状とは

雨漏りというと、天井から水滴が落ちてきて初めて気づくケースを想像される方も多いでしょう。
しかし実際には、そこまで症状が進む前から住宅にはさまざまなSOSのサインが現れていることがあります。
確認しやすい初期症状:軒天(のきてん)の雨染み

建物の外壁よりも外側へ張り出した屋根の裏側部分を軒天と呼びます。
この軒天に黒っぽいシミや湿った跡が見られる場合、瓦の重なり部分や隙間などから入り込んだ雨水が屋根内部へ回っている可能性が疑われます。
軒天は屋外にあるため、シミが見つかったからといって、すぐに室内まで雨水が入り込んでいるとは限りません。
しかし、瓦の裏側にある防水シートや下地木材が雨水の影響を受け、軒天と近い室内天井にまで雨水が到達し始めている可能性も考えられるでしょう。
軒天に雨染みを見つけた場合は「まだ室内に雨漏りしていないから大丈夫」と考えず、早めに状態を確認することが重要です。
室内天井・壁の雨染みは緊急性が高い症状

室内の天井や壁に雨染みができたり、クロス(壁紙)が剥がれたりしている場合では、すでに雨水が建物内部へ浸入している状況です。
特に天井に症状が現れている場合、雨水が瓦や防水シート、野地板などを通過して、室内まで到達していることが考えられます。
さらに、雨水が長期間にわたって小屋裏の梁や柱などを濡らしていると、木材の腐食が進行し、屋根を支える構造部分の劣化につながるおそれもあります。
また、雨水によって発生したカビを放置することも望ましくありません。
天井や壁に雨染みを発見した場合は、症状が小さくても早めに専門業者へ相談・調査の依頼をしましょう。
なお、壁にだけ雨染みが現れている場合は、サッシや外壁など屋根以外が原因となっているケースもあります。
しかし、屋根から入り込んだ雨水が壁の内部を伝って流れ、離れた場所に症状が現れることもあるため注意が必要です。

雨漏りが発生したときの正しい応急処置とDIY修理の危険性
室内での被害を広げないための基本対応
バケツとタオルで水滴を受け止める
※屋根上での作業は危険なため絶対におやめください
室内に雨水が落ちてきている場合は、まず水滴が落ちる場所にバケツなどを置いて受け止めましょう。
その周囲にはレジャーシートや新聞紙などを敷いておくと、床が濡れることによる二次被害を抑えられます。
また、雨漏りしている場所の近くに家電製品や大切な家具がある場合は、可能であれば別の場所へ移動させてください。
移動が難しい場合は、ビニールシートなどを使って濡れないように保護します。
事前に知っておきたい応急処置の注意点
室内側の雨染みにテープを貼るのはNG
※室内での被害を広げないための対応です
※屋根上での作業は危険なため絶対におやめください
室内側から天井の雨染みや水が垂れている箇所を防水テープなどで塞ぐことは避けましょう。
天井裏に入り込んだ雨水の逃げ場がなくなることで、水が内部に溜まり、天井材が重みに耐えられず歪んだり、より広範囲へ雨漏りの被害箇所が拡大する恐れがあります。
DIYで瓦屋根の雨漏り修理をするべきではない理由
インターネットで補修方法を調べ、「割れている瓦が見えるから、自分で交換してみよう」と考える方もいるかもしれません。
しかし、瓦屋根のDIY修理は転落や瓦の破損などの危険があるため、基本的にはおすすめできません。
高所からの転落や瓦を踏んで割ってしまう「踏み割れ」のリスク
※屋根上での作業は危険なため絶対におやめください
屋根の上は傾斜があるうえ、瓦の表面も滑りやすいため、慣れていない方が上ると足を滑らせて転落する危険があります。
また、瓦はどこを踏んでもよいわけではありません。
瓦には丸く盛り上がった「山」の部分と、凹んだ「谷」の部分があります。
歩く際に山の部分や、山と谷の境目付近を踏むと、体重によって瓦が割れてしまうことがあります。
このような踏み割れが新たな雨漏りの原因になる可能性もあります。
雨漏りが発生した瓦屋根の修理方法と費用相場

瓦屋根の大きなメリットの一つが、スレート屋根や金属屋根と比べて傷んだ部分を特定して部分的に補修しやすいことです。
瓦そのものの耐久性が高いため、雨漏りの原因や劣化している範囲によっては、屋根全体を交換せずに必要な箇所だけ修理できる場合があります。
ただし、部分修理で対応できる状態なのか、それとも屋根全体を改修したほうがよいのかを見極めることが重要です。
【部分修理】低予算でピンポイントに直す方法
瓦1枚の差し替え(費用相場:税込33,000円~55,000円)


| 瓦1枚の差し替え (費用相場) |
税込33,000円~55,000円 |
台風などによる飛来物や凍害、屋根上での作業による踏み割れなどで瓦が破損した場合、該当する瓦だけを新しいものへ交換します。
作業場所や条件によっては梯子を使った作業だけで完了し、数万円前後で済むケースもあります。
漆喰補修・詰め直し(費用相場:税込88,000円~330,000円)


| 漆喰補修・詰め直し (費用相場) |
税込88,000円~330,000円 |
経年劣化によってひび割れたり剥がれたりした面戸漆喰を取り除き、新しい漆喰を施工します。
漆喰を適切に補修することで棟瓦の土台を保護し、棟部分の防水性を保ちます。
谷板金(谷樋)の交換(費用相場:税込66,000円~132,000円)


| 谷板金(谷樋)の交換 (費用相場) |
税込66,000円~132,000円 |
屋根に降った雨水が集中する谷は、瓦屋根の中でも雨漏りが発生しやすい部分です。
経年劣化によって穴が開いた銅板などを撤去し、ステンレスやガルバリウム鋼板など、耐久性の高い材料へ交換します。
使用されている材質や屋根の状態にもよりますが、約20年が交換を検討する一つの目安となります。
棟の取り直し・積み直し(費用相場:税込99,000円~660,000円)


| 棟の取り直し・積み直し (費用相場) |
税込99,000円~660,000円 |
棟瓦のズレや歪みが大きくなっている場合は、既存の棟を一度解体し、内部の葺き土や漆喰などを新しくしたうえで、棟瓦を再び積み直します。
棟の状態を整えることで、雨水が棟内部へ入り込むリスクを抑えます。
近年では漆喰や葺き土を使わず、防水シートで雨漏り対策を強化できる乾式工法での施工も主流となってきています。
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【全体修理】屋根全体の劣化と不安を一新
雨漏りが屋根の複数箇所で発生している場合や、瓦の下にある防水シートそのものが劣化している場合には、部分的な修理だけでは十分な対応ができないことがあります。
このようなケースでは、屋根全体を対象としたリフォームの検討が必要です。
屋根葺き替え工事(費用目安:税込 1,097,800円~2,200,000円以上)


| 屋根葺き替え工事 (費用目安) |
税込1,097,800円~2,200,000円以上 |
既存の瓦や屋根下地、防水シートなどを撤去し、必要に応じて野地板などの下地を補修したうえで、新しい防水処理と屋根材を施工する工事です。
特に昭和初期などの古い住宅に多い土葺きの瓦屋根では、大量の葺き土を撤去・処分する必要があるため、一般的な屋根よりも工事費用が高くなることがあります。
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屋根葺き直し工事(費用目安:税込 924,000円~2,200,000円以上)


| 屋根葺き直し工事 (費用目安) |
税込924,000円~2,200,000円以上 |
まだ使用できる瓦を一枚ずつ丁寧に取り外して保管し、防水シートや桟木などの下地部分を新しいものへ交換した後、既存の瓦を再び施工する方法です。
既存の瓦を再利用するため、新しい屋根材を購入する費用や既存瓦の処分費を抑えられます。
ただ、瓦は全て同じ順序で並べ直したりする必要があるなど、想像以上に手間がかかる工程も多く、条件によっては葺き替え工事と比べて1割程度の金額差にしかならない場合もあります。
葺き替えと葺き直し、どちらを選ぶべき?

葺き替えと葺き直しのどちらを選ぶかは、瓦の状態だけでなく、住宅の耐震性や今後のメンテナンスまで考慮して判断することが大切です。
長期的な耐震性や防災性能を重視するのであれば、葺き替え工事がおすすめです。
例えば近年使用されている防災瓦は、従来の瓦よりも地震や強風に対する固定性能が高められています。
また、既存の瓦からガルバリウム鋼板などの軽量な金属屋根へ変更することで、屋根全体の重量を軽くでき、住宅の大幅な耐震性向上につながります。
一方で、「思い入れのある瓦をできるだけ残したい」「建物の雰囲気や地域の景観を維持したい」といった明確な希望がある場合には、既存の瓦を再利用する葺き直しが適していることもあります。
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【共通】屋根工事で知っておくべき足場費用と必要性

瓦屋根の修理や全体改修の見積もりを確認する際、工事自体の費用とは別に考慮すべき重要な要素が足場仮設費用です。
一般的な戸建て住宅における足場設置の費用相場は、税込で20万円から30万円程度が目安となります。
一見すると高額に思える足場ですが、これには明確な役割が存在します。
まず、傾斜のある高所作業において職人の足元をしっかりと確保し、作業の安全と施工品質を高く保つために不可欠です。
さらに、足場の周囲に飛散防止シートを張ることで、撤去した古い漆喰の破片や泥、埃、工具などが隣家の敷地に飛散・落下する事故を防ぎ、近隣へのご迷惑を未然に回避する役割も担っています。
はしごのみで対応できる簡易な作業などを除き、棟の積み直しや谷板金の交換、全体改修などの本格的な工事では基本的に足場の設置が必要です。
この足場代は工事のたびに発生するため、足場を組むタイミングで気になっている他の屋根補修や外壁塗装をまとめて施工する方法がオススメです!
| 足場仮設 (費用相場) |
税込20万円〜30万円程度 |

【雨漏り悪化へ】絶対にやってはいけない修理方法
瓦同士の隙間を全てコーキングで塞ぐ

「瓦の隙間から雨水が入らないようにしたい」と考え、瓦と瓦が重なっている部分をコーキング剤で完全に塞いでしまう補修(ラバーロック工法)は避けましょう。
瓦屋根にある隙間は、単なる雨水が入り込むだけの場所ではありません。
瓦の下へ入り込んだ雨水を外へ排出したり、屋根内部にこもった湿気を逃がしたりするための重要な経路でもあります。
そのため、隙間をコーキングで密閉すると、瓦の下へ入り込んだ雨水が外へ逃げにくくなります。
行き場を失った雨水が瓦の内部に留まることで、防水シートや野地板などが長時間水分の影響を受け、劣化や腐食を早める可能性があります。
雨漏りを防ぐつもりで行ったコーキング補修が、かえって屋根内部の雨漏りや腐食を悪化させる原因になることがあるため、安易に瓦の隙間を塞がないようにしましょう。
漆喰の重ね塗り

瓦屋根の漆喰が劣化した際、古い漆喰を取り除かず、その上から新しい漆喰を塗り重ねる方法にも注意が必要です。
古い漆喰が完全に剥がれることで、新しく塗った箇所も崩れてしまうリスクが高まります。
雨漏り対策として漆喰を補修する場合は、古くなった漆喰をきちんと除去したうえで、新しい漆喰を適切に施工することが重要です。
単純に上から塗り足すのではなく、傷んだ漆喰を取り除いてから詰め直す・塗り直すことが基本です。
また、漆喰を厚くし過ぎることにもリスクが伴います。
厚く施工された漆喰は、乾燥する際の収縮によってひび割れや剥がれが生じやすくなることがあるためです。
漆喰の重ね塗りがダメなもう一つの理由

新築時に施工される漆喰は、棟を構成するのし瓦の重なり合う隙間よりも、あえて一段奥まった内側の位置に塗られています。
これは、強風などで万が一のし瓦の隙間から雨水が浸入してきても、水が漆喰に直接当たることなく安全に排出され、内部へ浸水しないよう計算された配置になっているためです。
しかし、古い漆喰の上からそのまま新しい漆喰を増し打ち(重ね塗り)してしまうと、手前に塗られた新しい漆喰がのし瓦の隙間の真下に差し掛かる位置関係へと変わってしまいます。
その結果、のし瓦の隙間から入ってきた雨水を新しい漆喰がダイレクトに受け止めてしまう構造になり、水を受けた漆喰は急速に劣化して崩れやすくなったり、内部へ水を染み込ませて雨漏りを引き起こしたりする原因になってしまうのです。
一見すると綺麗に仕上がっているように見えても、こうした施工はお住まいの寿命を縮めてしまいます。
漆喰を補修する際は、単純に古い漆喰の上から新しい漆喰を重ねるのではなく、既存の漆喰を適切に撤去し、本来の位置関係を保った状態で施工することが重要です。
まとめ:瓦屋根の雨漏り修理は仕組みを知り尽くしたプロへ

粘土を焼き上げて作られる瓦は、ほかの屋根材と比べても非常に高い耐久性を持っています。
しかし、瓦屋根は瓦だけで雨漏りを防いでいるわけではありません。
防水シートや棟、谷板金、漆喰など、それぞれ耐久性の異なる部材が組み合わさり、雨水を適切に受け流す雨仕舞い(雨水を受け流す設計)が機能することで、屋根全体の防水性能が保たれています。
そのため、もし雨漏りが発生した際も、瓦の仕組みを知らない業者による「コーキングで隙間を埋めるだけ」といった安易な補修をしてしまうと、かえって雨水を閉じ込めて住まいを傷めてしまう原因になります。
瓦屋根の雨漏りを根本から直し、大切なお住まいを長く守るためには、瓦の構造と雨仕舞いを知り尽くしたプロの点検と適切な施工が不可欠です。

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この記事の監修者

富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
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赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
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