天窓の雨漏りはどうしたら?修理か交換か?事例を紹介
更新日 : 2024年08月23日
更新日 : 2024年08月23日
天窓(トップライト)からの雨漏りでお困りではないですか?
雨が降るたびにご不安だと思います。
天窓はその名の通り天に向かって作られた窓、構造上どうしても雨漏りになることは多く、街の屋根やさんでも多くお問い合わせをいただきます。高いところにあるため応急処置も難しく、雨の予報があるたび気が気ではなかったという声も多いです。
雨漏りはすぐに解決したい、でも天窓って修理できる?費用はどのくらい?雨漏りしない天窓ってないの?
そんな疑問にお答えするため、天窓から雨漏りするよくあるケースから、修理の事例、費用目安などをご紹介いたします。
目次【表示】
天窓(トップライト)の耐用年数は約25年~30年程度といわれます。実際、「天窓から雨漏りしてしまったので点検して欲しい。」とのお問い合わせをいただき伺ってみると、そのほとんどが築20年を過ぎたお住まいです。
はじめは頑丈に施工された天窓でも、やはり10年、20年と経つうちにパーツが劣化して雨漏りを引き起こしてしまうのです。
そこで皆さま悩まれるのが、「雨漏りを起こした天窓を今後どうしよう?」ということです。
簡単に修理できるのか?交換はどのくらい費用がかかるのか?天窓は便利だけれど、また雨漏りするならいっそのこと撤去してしまおうか?
そこで、天窓から雨漏りするよくあるケースから、どんな場合に修理や交換ができるのか、ご紹介します。
パッキンやコーキングの劣化
ガラスの割れ
防水シートやエプロンの劣化
枠の歪みや腐食
使い慣れた天窓、できることなら部分修理などで、デザインもそのままに使い続けたい、という方は多いです。費用面の負担も少なく済むのであれば嬉しいですね。
ではどんな場合なら修理での対応が可能なのか、上記4つの「よくある天窓の雨漏り原因」から解説していきます。
パッキンやコーキングの劣化
→ 部分的な補修なら可能
天窓が雨漏りを引き起こす一番の原因です。まだ被害がそれほど大きくないなら、補修のみで対応が可能です。このとき雨水は天窓の内側(ガラスのはめられている箇所)から漏れてくるケースが多いです。
天窓の枠とガラスの間に設置されたパッキンや、枠の継ぎ目に施されたコーキング(シーリング)が経年で劣化し隙間を作ってしまうのです。
コーキングの素材はそれほど寿命が長くありません。天窓のような場所では紫外線も浴びやすく、その影響でだんだんと弾力を失ってしまいます。20年程経っている天窓の点検にお伺いすると、ガラス周りのパッキン・コーキングが割れたり切れたりしていることがほとんどです。
この場合、コーキングを打ち直すことで雨漏り症状は抑えられるでしょう。またこの時、枠を留める釘が緩んでいることもあるので併せて補修してもらうのが良いです。
ただし前述の通り設置から20年を過ぎている天窓は耐用年数が近いです。すでに他のパーツも劣化をはじめているので、応急処置的な対応であることを忘れてはいけません。
雨漏りの原因となっていた天窓の修理事例
工事費用 約6.5万円(足場別途) 築年数 築19年 施工期間 3日間
2階の屋根に設置された天窓から雨漏りが発生、室内のクロスも剥がれてきていました。
抜けかかった釘は、錆びにくいステンレス製のビスに交換。
ガラス周りのコーキングを撤去してから打ち直し止水処理をしました。その後の雨でも漏れてこなかったと嬉しいご連絡をいただきました。
ガラスの割れ
→ まれに補修(ガラス交換)が可能、それ以外は交換推奨
台風の日に何かがぶつかる、網入りガラスの網が気温差で膨張するなどでガラスにヒビが入ってしまった。分かりやすく雨漏りの原因になってしまうケースです。
ではガラスのみ交換すれば良いのでは?と思われる方も多いでしょうが、実は天窓のガラス交換は容易ではありません。外壁側の窓に比べて雨が常に直接打ちつける場所ですから、それだけ造りも強固になっています。簡単にガラスのみを脱着するのが難しいのです。
メーカーや製品によってはガラス交換用のユニットを取り扱っているものもあります。不明なら修理業者に問い合わせてもらいましょう。それがあれば比較的容易にガラス交換ができます。
そうでなければガラス交換には枠ごと一度取り外す必要がありますから、この機会に天窓ごと新しくすることをおすすめします。
防水シートやエプロンの劣化
→ 場合により修理が可能だが交換も視野に
天窓は屋根に穴を空けて取り付けられているものです。そのため、設置の際にはそこから雨漏りにならないよう工夫されます。
特に天窓周りには、屋根面を流れる雨が入り込むことのないよう防水シートや防水テープを使って立ち上げるように施工されています。瓦屋根なら、天窓の下側にエプロンと呼ばれる金属板が敷かれます。天窓を伝った雨が瓦の上に流れるように導くものです。
防水シートやテープが破れてしまう
エプロンの錆から穴が空いてしまう
修理の際には、天窓周りの屋根材を一度剥がし、防水シートや下地である野地板の補修・補強をして、屋根材を戻します。
状態によっては枠や水切りの補修もできますが、費用がかさむようであれば天窓全体の交換を検討しても良いかもしれません。
枠の歪みや腐食
→ 天窓の交換がおすすめ
経年で天窓の枠やその周りの水切りが浮き、歪み、そこから雨漏りになってしまうケースです。
この時は天窓の外側から雨漏り症状があるので、室内側の壁に雨染みができクロスが剥がれてしまうこともあります。
「少しの雨漏り」と様子見しているうちに、枠を構成する木材や周りの防水シート・野地板まで腐食が進み、修理が大規模なものになってしまいます。
これからも天窓を使い続けたいということであれば、新しい製品に交換するのがおすすめです。丸ごと新しくしてしまえばもちろん雨漏りは解決し、最新の天窓製品なら性能も良く快適に使用できるはずです。
天窓の交換をする時には周りの屋根材を一時撤去します。築20年以上経っている屋根なら併せて屋根全体のリフォームも検討されてはいかがでしょうか。
雨漏りを起こした天窓の交換事例
工事費用 約59万円(足場別途) 築年数 築26年 施工期間 3日間
玄関に差し込む天窓からの光を気に入っていらっしゃいましたが、雨漏り修理には屋根全体を工事しなければいけないと思っていたため、雨漏りを我慢されていたそうです。
天窓周りだけの工事で交換が可能なことをご説明し、日本ベルックス社製スカイビューシリーズ、雨感知機能が付いた天窓に交換させていただきました。
新築から数年しか経っていないのに天窓が雨漏り起こってしまった。
その場合、残念ながら施工そのものに問題があった可能性があります(施工不良)。防水シートが正しく施工されなかった場合などです。
瑕疵担保責任が発生するかもしれませんので、住宅を建てたハウスメーカーなどに連絡してみましょう。
天窓は撤去も可能
新築でお洒落な天窓を取り付けてみたけれど、実際にはあまり使用しなかった、メンテナンスが面倒だった、雨漏りのリスクを減らしたい、そういった理由から天窓を撤去される方もいらっしゃいます。
天窓は撤去も可能です。天窓を撤去し屋根の穴を塞ぐことももちろん可能ですが、天窓本体は残したまま上から板金を被せてしまうことも可能です。数年後には屋根全体のリフォームを考えている場合などには後者の方が費用も掛からず対処できるのでご相談ください。
ただし天窓はメリットも多いです。「採光」「採風」「開放感」などの面で本当に無くしても問題ないか、よくご検討ください。
(建築基準法で定められた採光量の関係から撤去できない天窓もあります。)
雨漏りを起こした天窓の撤去事例
工事費用 約11万円(足場別途)
天窓からの雨漏りを繰り返していたということで、ご相談をいただいたときには黒い板金で天窓を覆ってしまっている状態でした。天窓の意味をなさなくなってしまったので撤去をご希望です。
天窓があった箇所は新たに野地板を張り、大きめの防水紙(ルーフィング)を被せることで雨水の浸入を防ぎます。
同じ屋根材がご用意できませんでしたので、見た目に差が出てしまうことをご了承いただき、ふさぎました。ずっと悩んでいた雨漏りの心配がなくなったとご安心いただけました。
天窓は交換できると言っても、天窓は雨漏りになりやすいし使いにくいし、もうこりごり… そんな方もいらっしゃるかもしれません。
しかし最新の天窓は性能もよくなっていて、窓との接合部(取り合い)の施工方法もしっかり決められています。雨漏り対策が強化されているのです。特にこれまで既製品ではなく、職人造り付けの天窓だった方には驚くような機能もあるはずです。
ちなみにかつて天窓を製造販売していたメーカーの多くは撤退して、今はリクシルと日本ベルックスのみです。
天窓の交換には特に、1981年からの実績がある天窓専門の日本ベルックス(公式サイトリンク)製の天窓をおすすめしています。
天窓でこんなお悩みはありませんでしたか?
開け閉めが面倒
換気中は雨が心配
汚れても掃除が簡単にできない
直射日光だと暑い
日本ベルックス社最新の天窓なら、電動で開閉できるタイプはもちろん、雨が降ったら感知して自動的に閉じてくれる機能付きのもの、ソーラーパネル付きで電気配線が必要ないものもあります。
また、スマートフォンから操作ができるタイプや、室内センサーで室温、湿度などを計測し自動制御してくれるオプションもあります。
汚れの付きにくい透明ガラスが標準仕様。製品にもよりますが、遮熱性を強化した複層ガラスや不透明ガラス、ブラインドのタイプも選択可能です。ブラインドを閉じたままでも換気が可能なものもありますから、夏の暑さをやわらげるのに大活躍です。
天窓は快適な生活をサポートする設備として、ひと昔前よりお住まいの中での存在感を増しているのです。
「天窓のこんなところが不便だった。こんな機能はない?」街の屋根やさんにご相談ください。生活タイプに合うものをご提案いたします。
天窓から水が垂れてくる原因としては、雨漏りの他に結露が考えられます。結露は、室内の湿気と、室内外の温度差によって発生します。
よく換気する
除湿器を使う
また、複層ガラス(二重ガラス)など断熱性能の高い天窓に交換することでも結露の発生を抑えられます。結露か雨漏りか分からない…そういった場合でもまずはご相談ください。点検し必要な工事のご提案をさせていただきます。
天窓の雨漏り修理や交換にかかる費用の目安です。
※いずれも、ほとんどの場合で以下の価格に足場代(20万円前後)がかかります。
→足場の有効活用
天窓の雨漏り点検のご依頼を受け伺うと、「数年前に屋根を葺き替えたばかりなんですが…」ということがあります。せっかく葺き替えなどのリフォームで屋根の機能を改善したのに、天窓のお手入れをしなかったために雨漏りが起こってしまうとがっかりですよね。
天窓の修理や交換の際には、周りの屋根材を撤去することが多いので、リフォームしたばかりの新しい屋根材だと非常にもったいなく感じます。
屋根も、20年程度で葺き替え、カバー工法、塗装などのリフォームをされる方が多いです。その時に雨漏りなどの問題がなくても、天窓がついている屋根なら必ず、併せて天窓のメンテナンスも行いましょう。
そのため、屋根塗装であっても屋根のことを総合的に点検・施工ができる業者に依頼するのがおすすめです。
逆に、天窓に雨漏りが発生し修理や交換が必要になった時、屋根全体の点検も行いリフォームを検討しましょう。スレートなどの屋根材や、下地の防水紙、野地板などもやはり耐用年数が20~30年程です。
天窓の故障、不具合があったら屋根も傷んできていると思ってください。天窓交換などで足場を組むのであれば、できる工事はまとめてしてしまった方が費用と手間が省けます。
街の屋根やさんでは、天窓も含めた屋根の総合メンテナンスを承ります。
雨漏りが起こってしまったとき、原因がよく分からなくてもまずはお問い合わせください。天窓や屋根、ご希望があればお住まいの隅々まで点検いたします。
天窓を修理・交換するか、撤去するのかなどもご相談ください。ご希望を伺いながらより良い方法で対処いたします。
天窓の雨漏りはどうしたら?修理か交換か?事例を紹介まとめ
●天窓の耐用年数は25~30年程です。このころに雨漏りを起こす天窓も多いです
●パッキンやコーキングの劣化等軽度なものなら部分修理ができます
●ガラスは一部交換できる製品がありますが天窓交換推奨です
●天窓周りの防水シートやエプロンは修理が可能ですが規模が大きくなるなら天窓交換もおすすめです
●枠に歪みや腐食が生じているなら天窓交換をおすすめします
●天窓は撤去も可能です。天窓は利点も多いのでよくご検討ください
●最新式の天窓は高機能で雨漏りリスクも下がっています
●天窓からの水は雨漏りではなく結露の可能性もあります
●天窓のメンテナンスサイクルを考慮し、屋根メンテナンスの際には必ず点検しましょう
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