屋根に作られる鳥の巣対策!撤去は可能?
更新日 : 2024年08月23日
更新日 : 2024年08月23日
家に鳥の巣を作られてしまうことでお困りではありませんか?
軒や瓦などに鳥の巣を作られてしまうと、騒音問題、糞の被害やダニ・カビなどが発生し不衛生で困りますよね。また鳥の巣は建物への影響もあり、劣化させる原因にもなるため寿命を縮めてしまうのです。
そのため毎年春の季節になると、鳥の巣で悩まれている方からたくさんの問い合わせがあります。
今回は、鳥の巣でお困りの方が増えてくるこの季節に、鳥の巣をどのように対処すれば良いのか、作られないようにする対策などを詳しく解説いたします。
目次【表示】
鳥の習性や本能から好んで巣作りしやすいのは次のような場所が挙げられます。
①:比較的外から見えにくい場所
②:雨や風から守れる場所
③:雛鳥が襲われないように外敵から守りやすい場所
④:下からの攻撃に合わないような高所
など、家の軒下、エアコン室外機の隙間、ベランダやバルコニー、雨樋や雨戸の戸袋、天井裏などがあります。屋根付近であれば、やはり軒先と外壁の角あたりによく巣を作ることが多くあります。
また鳥の声がするけれど、どこに巣作りをしているのかが分からないこともあり、その場合は次のような場所を探してみましょう。
①:軒天の内部
②:屋根瓦の下
③:瓦の漆喰が剥がれた部分
④:雨樋
⑤:ソーラーパネルの下
⑥:天井裏(小屋裏)
⑦:あまり使用頻度の少ない雨戸の戸袋
⑧:小さな鳥はエアコン・換気扇のダクトに作ることも
特に小さな鳥は雛鳥の安全のために、出来るだけ外敵の被害に遭わないような場所を探します。使っていない室外機を放置していたり、ダクトカバーの隙間にも侵入して巣作りを始めます。
鳥の糞やダニ、カビなどの被害に合わないようにするためにも、巣作りしやすい条件に当てはまるような場所を放置するのはやめておきましょう。
家の軒下などに鳥の巣ができた場合、簡単に撤去して良いのでしょうか。
鳥獣保護法違反になる可能性があるので注意
鳥の巣を撤去できる場合
巣作りの途中
雛が巣立ってしまった後の巣
鳥の巣が屋根に作られても簡単に撤去できないことがあります。雛がまだ巣の中にいる場合は撤去すると鳥獣保護法違反になり処分されます。
鳥の卵や雛がいる状態で、鳥の巣を撤去した場合には1年以上の懲役、または100万円以下の罰金が科せられるのです。
家に鳥の巣を見つけても簡単に判断せずに、状況を見た上で巣立ちを待ってから対処しましょう。どうしても生活に支障をきたすなど、撤去せざるを得ない状況であれば市区町村や県へ相談して許可を取る必要があります。(役所に申請書を送ってもらい記入して返送する、などの手続きが必要になります。)鳥の巣は鳥獣保護法があり、勝手に撤去することはできない法律があるのです。その法令を踏まえた上で撤去する場合、高所など作業がしにくいところは専門の業者に依頼しましょう。
鳥の巣を撤去するだけであれば出張費と作業費程度の料金で収まる場合もありますが、場所によっては建物の一部を工事して撤去する必要があるかも知れません。その場合には相応の工事費用がかかります。
鳥の巣は外敵から守れるよう外から見えにくい、雛が安全に育てられる場所を好んで作ります。そのため、屋根の劣化した部分や隙間があるようなところを、あらかじめ修繕しておくことが鳥の巣の対策になります。特に注意しなければならないところを見ていきましょう。
屋根の劣化や破損部分は早めに修繕しましょう
はがれた軒天の修理
鳥は軒下などの雨風がかからない、外敵にも襲われにくい場所に巣を作る習性があります。そのため、軒天が剥がれていたり破損していたりすると、その隙間から鳥が侵入し巣を作ってしまうのです。
軒の中に鳥の糞やダニ、カビがはびこることになり不衛生で人体にも影響します。また、材木を腐食させたり劣化を進めてしまう原因にもなるのです。
そうなれば、広い範囲の修繕工事が必要になり工事費用も高くなってしまいます。
そんなことにならないためにも軒天が剥がれたり損傷しているの見つけたら、まずはご連絡ください。巣を作られてからでは工事の手間や規模が大きくなってしまうかもしれません。
普段は軒天の劣化具合までなかなか見つけにくいので、定期的に屋根とその周辺の点検が必要になってくるでしょう。定期的に専門業者に点検してもらうことで、鳥の巣ができないような状況にメンテナンスしておく必要があるということです。
ずれた屋根瓦や漆喰の補修
鳥の巣は軒下だけに作られるわけではありません。
あまり知られていないのですが、屋根瓦の下や漆喰が剥がれた隙間に入り込んで鳥が巣を作ることがあります。特に瓦がズレたり割れたり欠損していたりすると、隙間が生じてその僅かな場所に巣を作られる可能性も大きくなります。
瓦の下はそれほど広いスペースがあるわけではありませんが、鳥にとってはひなを育てるためには安全な場所なのです。
特に軒先やケラバ(雨樋がない側の屋根の端)に破損やズレがあると鳥が入り込みやすく、そうなると撤去の際に足場を仮設し工事するなど手間もかかってしまいます。
また、漆喰は、瓦の隙間を埋めて瓦を固定したり雨水の浸入を防いだりという役割があります。その漆喰が剥がれたりなくなっていれば、当然その部分は鳥にとって都合の良い巣作りの場所と変わってしまいます。
つまり、瓦屋根は瓦のズレや割れ、漆喰の剥がれや欠損を注意しておかないと鳥の巣が作られてしまう環境を自ら作っていることになります。そうならないためにも屋根の定期的な点検が必要不可欠になるということです。
雨樋清掃
雨樋も同じように鳥の巣を作りやすい場所といえます。
特に古くなった雨樋は、砂や土、ゴミが溜まっていたり、歪みなどで雨が降っても流れにくい状況になっていることがあります。水が流れなくなり土や枝が溜まってしまった雨樋、特にカゴ状になった集水器部分などは鳥にとっては絶好の巣作り環境です。
雨樋も屋根を点検してもらうタイミングで一緒に点検し、ゴミや土が詰まっていたら業者に綺麗に清掃してもらうことが必要です。
来年へ向けて鳥の巣対策!こんな方法もあります
鳥の巣は屋根や雨樋の点検を定期的にすることである程度は防げますが、それだけでは完全に防げるものではありません。屋根周りにちょっとしたすき間があれば鳥は巣を作ってしまうことがあります。
定期的な点検と修理をしっかりと行うこと以外に、何をすれば鳥の巣対策ができるのかを見ていきましょう。
ネットなどの設置
鳥の巣の対策として防鳥ネットの設置も効果的です。
例えば、太陽光パネルが設置されている屋根にはパネルと屋根の間に隙間ができますが、その隙間に巣作りされないようにネットを張って鳥の侵入を防ぎます。
その他、換気口や入り組んだ屋根のすき間など、鳥が入り込みそうなスペースがある場合にはネットや金網を設置することも可能です。
一度鳥の巣が作られた場所には来年も鳥がやってくる可能性が高いです。対策をご相談ください。
<鳥の巣対策:ソーラーパネルにネット取り付け>
ソーラーパネルの下に鳩が出入りし巣を作ってしまったとのこと。屋根の上は糞がいっぱいです。鳥の糞は強い酸性で、金属屋根の錆につながります。
病原菌が舞わないよう糞を清掃後、屋根に穴を空けないよう接着剤で器具を取り付け、ネットを設置いたしました。
<鳥の巣対策:屋根のすき間に金網取り付け>
屋根のドーマー部分に、雨水を流す水切りのための板金が取り付けてありますが、以前からこの中に鳥が巣を作ってお困りとのことでした。
そこで、丈夫な金網を大きさに合うようカットし、ビスで設置いたしました。鳥が入ってこられなくなりお客様にもお喜びいただけました。
軒先面戸の設置
軒先面戸とは日本瓦やS型瓦、波型瓦などの屋根の軒先をいいます。雀口(すずめぐち)とも呼ばれています。新築から15年から20年を経過すると、その軒先面戸の漆喰が剥がれ落ちることが多くなり、近年の住宅ではプラスチック製や金属製の軒先面戸を使用することが増えています。
その軒先面戸を埋めなければ、鳥やコウモリ、昆虫などの小動物が侵入して瓦の下に巣を作ってしまいます。そうなれば瓦や役物を外して撤去しなければならないので厄介な作業になって費用もかさみます。
まずは鳥が侵入しないように軒先面戸は、漆喰あるいは他の素材の面戸でふさいでおきましょう。
CDなど光る物や鳥の撃退グッズを使用する
鳥は光る物を嫌う性質があります。
CDやキラキラ光る素材のものを屋根付近に吊るしておくことで、鳥を寄せ付けないようにする対策です。あまり家の周りに吊るすと美観を損なうので、アルミホイルなどを短冊にカットして使用するのも良いのではないでしょうか。
また防鳥テグスなど様々な鳥撃退グッズがホームセンターやネット通販などで販売されています。鳥の巣が作られやすい家には、このような専門的な撃退グッズが効果的かも知れません。
屋根に作られる鳥の巣を放置しておくと二次被害のリスクが出てきます。
害虫・ダニ 蛇を寄せ付ける
野生の鳥は、ダニやノミ、寄生虫などを体に持っている場合があります。鳥の羽根の中にダニやノミが生存していることもあり、鳥の巣や糞から人に移ることもあるので注意が必要です。ダニやノミは人や犬などのペットに付いてしまったり、家の中で繁殖することもあります。
また、野生の鳥は様々なウイルスを持っているため、人に感染するととても重い症状になったり障害が残ったりすることもあるようです。屋根に鳥の巣を作られてしまった場合は、糞の掃除をしっかりと行って消毒し清潔にすることが大切です。
糞などの被害
鳥の糞には人の健康を害するようなダニやノミ、寄生虫などが存在しています。
アレルギー体質の人は、その物質を吸い込んだり触ったりすれば喘息や鼻炎、皮膚炎などのアレルギー症状を発症することもあるので注意が必要です。ひどい人は呼吸困難やアナフィラキーショックなど重症になる人もいます。
巣材が原因で雨漏り
屋根瓦の下などに鳥の巣が作られてしまうと発見するのも難しく、放置してしまうこともよくあります。
鳥の巣を撤去せずそのまま放置すると、そこにごみや水分が溜まり、屋根の下地材である防水紙や野地板を劣化させ腐食させることに繋がっていきます。
そのような状況が雨漏りの原因にもなるのです。鳥の巣が原因で材木が腐食することもあるので屋根の定期的な点検は必ず行いましょう。
毎年春には鳥の被害で困っている、というお客様。街の屋根やさんまでご相談ください。
前述のように鳥の巣をすぐには撤去できない場合もございますが、これから先、鳥の巣を作られないよう屋根周りの状態を確認し、必要な対策をご提案いたします。
屋根瓦がずれている、軒天に穴が開いているなど、鳥や動物の被害に遭いそうな場合も早めに修理し対策しましょう。
街の屋根やさんでは屋根やお住まい全体を点検し、ご希望やお悩みに合った工事・補修プランをご提案させていただきます。まずはお問合せください。
屋根に作られる鳥の巣対策!撤去は可能?まとめ
●春になると屋根に作られる鳥の巣に関するお問合せが増えます
●騒音や糞などの問題があるだけでなく建物への影響もあります
●巣作り途中や雛が巣立った後の巣でないと基本的には撤去できません
●軒天・屋根瓦の漆喰の劣化、瓦のずれ、雨樋の不良などがあると巣を作られやすいです。早めに点検・補修を行いましょう
●他にも、ソーラーパネルの下や、エアコン・換気扇のダクト、屋根の構造的なすき間に鳥の巣を作られるケースがあります
●防鳥用のネットなどで対策も可能ですのでご相談ください
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