ガルバリウムの屋根で後悔する理由とは?実態や失敗しないためのポイントを解説
更新日 : 2025年07月29日
更新日 : 2025年07月29日
屋根リフォームや新築住宅で特に注目されやすいのがガルバリウム鋼板製の屋根材です。
軽くて錆に強く、耐久性にも優れているという魅力があり、いつの間にか「金属屋根ならガルバリウム鋼板」と言われるほど一般的になりました。
一方で、インターネット上では「ガルバリウム鋼板で後悔した」といった不安をあおるような情報も見受けられ、迷われている方も多いのではないでしょうか。
実際に、採用してから「思っていたのと違った」「もっと知っておけばよかった」と後悔するケースがあるのも事実です。
本記事では、後悔を避けるために押さえておきたいガルバリウム鋼板の特徴やメリットから、「実際にどんな点で後悔しやすいのか」「後悔しないためにはどんな対策や判断が必要なのか」、そして後悔するというイメージの原因についてまで、数多くの金属屋根を施工してきた街の屋根やさんの観点からわかりやすくご紹介いたします。
目次【表示】
ガルバリウム鋼板について後悔してしまうポイントや理由を探る前に、そもそもガルバリウム鋼板はどんな屋根材なのか、どういった人気がある屋根材なのかをプロ目線で解説していきたいと思います。
ガルバリウム鋼板の特徴
ガルバリウム鋼板とはアルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の合金でメッキされた金属素材で、かつてのトタン屋根の進化版ともいえる金属屋根材です。
耐久性や施工性、そして軽量性といった多くの点でガルバリウム鋼板は評価され、2022年の調査では新築屋根における「金属屋根」のシェア率が63.2%に達するまでになりました。
※参考:株式会社矢野経済研究所 屋根材市場に関する調査(2022年)
では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
軽さによる耐震性の向上
ガルバリウム鋼板の最大の特長のひとつは、その軽さにあります。
瓦の約10分の1、スレートの約4分の1の重量であるため、建物への負担を大きく軽減することが可能です。
「重い屋根=揺れやすい家」になるため、特に日本のように地震の多い環境では軽い屋根材の選定が重要視されるようになりました。
また、その軽さゆえに既存屋根の上に重ねるカバー工法にも適しており、葺き替えに比べて工期が短く費用も抑えられるメリットがあります。
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錆びにくく耐久性が高い
ガルバリウム鋼板はアルミと亜鉛の相乗効果により錆に強い耐性を発揮し、従来のトタンに比べて約4倍の耐久性があるとされています。
正しいメンテナンスを行えば25年以上の耐用年数も見込めるため、長期的な使用を前提とした屋根リフォームでの選択に適している屋根材となりました。
▼屋根材の耐久性についての関連ページ
メンテナンスコストが抑えやすい
実は、街の屋根やさんがかなり評価しているメリットは「メンテナンスコストの抑えやすさ」です。
ガルバリウム鋼板屋根の初期費用はスレート屋根よりもやや高めに設定されていることが多いのですが、金属素材の防水性や基礎的な耐久性の高さから後々のトラブルが発生しにくく、結果的に費用対効果の高い素材と言えるのです。
頻繁に塗り替えや補修が必要な種類の屋根材と比べると、ガルバリウム鋼板は長期的なメンテナンスコストを抑えられる傾向にあります。
金属屋根のシェア率が高まった理由
先ほどもお伝えしたように、ガルバリウム鋼板をはじめとする金属屋根材は現在トップシェアを獲得しています。
この人気の背景には、主に2つの要因が挙げられます。
理由1:耐震性が重視されるようになった
地震が頻発する日本では、特に2011年の東日本大震災を境として住宅の耐震性能への関心が高まりました。
屋根の重さは建物の重心に影響を与え、重い屋根ほど地震の際に建物が大きく揺れ、構造体への負担が増します。
ガルバリウム鋼板は約0.35mmがスタンダードという薄さから非常に軽量であり、スレートの約4分の1、瓦の約10分の1の重さしかありません。
この「軽くて頑丈」という特性が耐震性の高い住宅へのニーズと合致し、ガルバリウム鋼板などを基材に用いた金属屋根材商品が選ばれる大きな理由となっています。
▼耐震性向上の関連ページ
理由2:性能とコストパフォーマンスの高さ
金属屋根は複数ある主要な屋根材の中でも特にコストパフォーマンスが高いと評価されています。
トタンの約4倍も錆びにくい優れた防錆性を持ち、約25年以上の耐久性が期待できるため、施工後は長期間の使用が可能です。
初期費用は他の屋根材に比べて高くなる場合もありますが、メンテナンス頻度が少なく、長期的な視点で見るとトータルコストを抑えられる経済性が、耐震性の高さと相まって多くの施主に選ばれる決め手となっています。
スレートやアスファルトシングルよりリフォームに掛かる金額は高いものの、それでもガルバリウム鋼板が選ばれているのにはこうした理由があるからなんです。
ガルバリウム鋼板が軽量で耐久性にも優れた屋根材として高い人気を誇っていることを解説してきましたが、であれば尚のこと「後悔とは無縁なのでは?」と感じられるかもしれません。
近年では「将来を見据えた屋根材」として新築・リフォームを問わず多くの方が採用しているガルバリウム鋼板ですが、一方で「想定より早く屋根トラブルが発生した」「もっと調べておけばよかった」といった後悔の声があるのも事実です。
よくある事例を紐解いていくと、なぜ後悔に繋がってしまったかがわかるはずです。
後悔の理由1:雨音が響きやすく感じる
これはガルバリウム鋼板だからと言うよりも金属自体の弱点なのですが、雨粒が屋根に当たった際の音が反響しやすいという特徴があります。
特に、断熱材がない場合や、静かな環境に慣れている方にとっては雨音が気になることもあるようです。
この対策としては、
☑ 遮音性のある断熱材一体型ガルバリウム鋼板屋根材の使用
☑ 屋根裏への断熱材の追加施工
☑ 石粒を吹き付けた遮音効果のある金属屋根材の使用
などがあり、施工時の工夫によって雨音の問題を軽減することはできます。
▼ガルバリウムの遮音性についてもっと詳しく
▼石粒を吹き付けた金属屋根材の詳細なら
ページ後半の「自然石粒仕上げの金属屋根材(ジンカリウム鋼板)」をチェック
後悔の理由2:錆の発生はどうしても防げない
ガルバリウム鋼板は「錆に強い」ことで知られていますが、「全く錆びない」というわけではありません。
実際には海沿いの地域での塩害や酸性雨、落ち葉による腐食、さらには施工中の細かいキズなどによって錆が発生してしまうこともあります。
また、錆びの発生で後悔しやすいポイントが、メーカー保証の適用範囲の狭さです。
ガルバリウム鋼板の商品を扱う屋根メーカーの多くは錆の発生に対しての長期保証を用意しているのですが、意外にもその適用を受けられないのが実状なんです。
理由として、メーカー保証はあくまで製品不良が原因で発生した錆が対象になり、前述した塩害・傷・落ち葉などの周辺環境や施工中の原因は適用対象外となってしまいます。
その結果、錆に強くて長期保証も備えられているというイメージが一転して後悔へと繋がるケースもあるようです。
対策として、定期的な点検や水洗い、必要に応じた塗装が錆びを防ぎつつ長持ちさせるためには有効です。
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後悔の理由3:断熱性能が高くない、夏場は暑い
金属であるガルバリウム鋼板は熱を通しやすい性質を持っており、屋根材そのものの断熱性は低めです。
断熱対策が施されていない商品や屋根裏環境によっては、夏は屋根の温度が上がることで室内へその熱が伝わり、特に屋根下の部屋は暑くなりやすいという声もあります。
こうした暑さを改善するには、
☑ 断熱材一体型の屋根材を選ぶ
☑ 断熱塗料を活用する
☑ 屋根裏に断熱材を追加する
☑ 小屋裏の換気を強化する
といった方法が、完全に抑えられるわけではありませんが暑さ対策に繋がります。
金属屋根に葺き替えたお客様の体験談をご紹介!
瓦屋根を金属屋根に葺き替えたお客様から「前より雨音と暑さを感じるようになった」というお話をいただいたことがあります。
瓦屋根は厚みがあるため、屋根材の中でもトップクラスに雨音を感じにくいです。
また、構造的に瓦は屋根面との間に空洞ができますので、形成された空気層が断熱効果をもたらすことで見た目以上に高い断熱性を発揮してくれます。
耐震性向上を目的として瓦屋根から金属屋根材に葺き替えるケースが増えてきたからこそ、後悔とは言わないまでも、これまでより雨音や暑さが気になるようになったと感じる方も多くなってきたのではないでしょうか。
▼暑さ対策の関連ページ
後悔の理由4:新築・リフォームでの金額が高い
ガルバリウム鋼板はこれまでメジャーだったスレートに比べると、施工に必要な金額が高くなります。
そのため、どうしても工事だけにスポットを当てると「あまり生活への変化が感じられないのに高い屋根材を使ってしまった」という後悔に陥りやすくなるのです。
ただ、ガルバリウム鋼板の本領であるメンテナンス頻度が少なく済み、耐震性も高く長期にわたって安心して過ごせることを考えると、トータルコストでは他の屋根材より優れているとも考えられます。
「高くて後悔した」と感じないためにも、初期費用だけでなく将来的なランニングコストにも目を向けることが大切です。
後悔の理由5:施工不良によるトラブル
ガルバリウム鋼板屋根の後悔の理由として挙げられやすい「すぐに雨漏りが発生した」については、そのほとんどが施工業者によるミス・手抜きであると断言できます。
ガルバリウム鋼板の施工には専門的な知識と技術が求められますが、それを熟知していない業者が施工してしまうケースも少なくありません。
近年の金属屋根の需要増加に合わせてガルバリウム鋼板を取り扱う業者が一気に増えたものの、その全てが専門性の高い施工を行ってくれるとは限らないのです。
たとえば…
☑ 雨仕舞いに必要な部材(役物)を省いてしまう
☑ 板金の取り合い部分を正しく施工できない
☑ 細かな勾配や継ぎ目処理が甘い
こうした施工ミスがあると、耐久性の高いはずのガルバリウム鋼板屋根で早期の雨漏りや建材の劣化につながります。
場合によっては工事後すぐに再施工が必要になることもあり、大きな出費やストレスが後悔を生んでしまう結果となりますので、業者選びは特に最新の注意を払うべきポイントとなります。
後悔の理由6:業者の説明不足
ここまでご紹介してきたガルバリウム鋼板の後悔ポイントには、事前の業者からの説明が十分であれば避けられたものもあります。
そのため、ガルバリウム鋼板屋根での後悔を防ぐためには、価格の安さだけではなく「誰に頼むか」も大切な要素になるのです。
ガルバリウム鋼板は屋根リフォームでも必ず選択肢に入るような評価の高い屋根材となっています。
しかし、どんな屋根材か調べるためにネット検索をかけてみると、「ガルバリウム鋼板 屋根 後悔」という並びを目にすることも多いため、驚く方も多いのではないでしょうか。
「ガルバリウム鋼板に問題があるから選ぶと後悔するのかな?」と思われがちなのですが、その内情は異なりますので、ネットで数多のリフォーム関連情報を発信している街の屋根やさんが正直にお伝えしたいと思います!
「後悔」というキーワードが独り歩きしている現実
インターネット上では「ガルバリウム鋼板 後悔」といったキーワードを用いた記事を見かけることが増えましたが、これには検索順位を上げるための意図的な戦略が含まれていることもあります。
不安をあおるような表現はアクセス数を伸ばしやすく、いざページの内容を確認してみるとガルバリウム鋼板そのものに問題があるというよりも、工事を担当した業者の不手際や知識不足による施工不良が後悔原因となっていることがほとんどです。
より優れた金属屋根素材と比較しているケース
こちらはYouTubeでアップロードされているガルバリウム鋼板の後悔についての解説動画に多い原因例です。
例えばガルバリウム鋼板の進化系であるSGL鋼板や自然石粒仕上げの金属屋根材と性能比較を行ったうえで、「より優れた金属屋根材があるのにガルバリウム鋼板を選ぶと後悔してしまうかもしれない」という紹介の仕方をしているため、サムネイルや動画タイトルに「ガルバリウム鋼板は絶対にやめておくべき」「ガルバリウム鋼板に後悔する理由」といった言葉が並び、それが印象に残りやすくなっているのです。
実際には具体例や詳細な仕様を紹介しながら比較をおこなっているため、必ずしもガルバリウム鋼板を選ぶと後悔するわけではないと紹介している動画やページは多くあります。
記事や動画の内容をしっかりと確認し、情報収集を行ったうえで最終的な判断は自分で下すことが重要です。
必要なはずの防水処理が不十分
ガルバリウム鋼板は構造上、部材の使い方や取り付け方を間違えると簡単に雨水が内部に浸入してしまうという一面があります。
特に屋根のてっぺんにあたる「棟(むね)」や端部の「ケラバ」と呼ばれる箇所では、雨仕舞いと呼ばれる排水設計が重要になりますが、そこに必要な「捨て板」などの役物が省略されていたり、間違った方法で取り付けられていたりすると、屋根の内側にまで雨水がまわってしまう原因となります。
本来、これらの役物の設置はメーカーの施工基準でも明確に定められており、それを守ることが屋根の耐久性を確保するうえでとても大切になるため、遵守されているべきポイントのはずです。
ところが、実際の現場ではコスト削減や技術不足により、必要な工程が省略されてしまうケースが後を絶ちません。
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屋根の傾斜と合わない葺き方
屋根の勾配、つまり傾きの角度に合わせてガルバリウム鋼板の最適な葺き方(施工方法)を選ぶことも非常に重要です。
しかし、施工に慣れていなかったり知識不足の業者によっては、傾斜の緩い屋根に適していない横葺きタイプのガルバリウム鋼板を使ってしまうことがあり、その結果として排水がうまくいかず、屋根内部に水が滞留して下地が腐食するといった被害が報告されています。
縦葺きの場合は1寸勾配の緩い傾斜でも施工が可能ですが、横葺きになると適切な雨水の排水のために2.5寸~3寸の屋根勾配が必要になります。
※縦葺き用の屋根材の中には0.3寸からでも対応可能なものも存在しています。
一見しただけでは綺麗な屋根に仕上がっているように見える場合でも、実際には屋根の勾配に応じた施工方法の判断が求められます。
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業者選びに失敗すると高額な再工事につながることも
ガルバリウム鋼板の施工において、いずれの不具合も表面からは分かりにくく、問題が顕在化するのは工事から数年後ということがほとんどです。
しかも、一度不具合が発生してしまうと簡単な補修では対応しきれず、屋根全体を再リフォームしなければならないケースも少なくありません。
ガルバリウム鋼板の屋根工事には一定の専門技術と、メーカーが定める細かな施工規定を守ることが不可欠であるにもかかわらず、それらを十分に備えていない業者が実際には多数存在しているのです。
街の屋根やさんは日常的にお客様の屋根点検やリフォームを行わせていただいておりますが、やはり作業を進めていく中で他業者の行った施工不良を目の当たりにすることもあります。
ここでは、その中でもガルバリウム鋼板屋根で実際にあった施工不良例の一部を簡単にまとめてご紹介します!
☑ 外部の露出ビスや釘にメッキ加工など何もしていない鉄が使われており、各所で錆が見受けられた。
☑ 板金が不自然に折り曲げられたまま取り付けられていた。
☑ 施工時に付いた傷が明らかに多すぎて、ダルメシアンのようにタッチアップされていた。
☑ 棟板金固定のビスが打たれていない場所があり、飛散寸前だった。
☑ 棟板金などの役物に純正品が使われておらず、ちぐはぐな施工をされてしまっていた。
本ページでご紹介してきた後悔を避けるためには、ガルバリウム鋼板のデメリットを理解し、必要に応じて他の金属屋根材を検討してみることもお勧めの選択肢となります。
ここでは、ガルバリウム鋼板に並ぶ代表的な2つの金属屋根材をご紹介いたします。
自然石粒仕上げの金属屋根材(ジンカリウム鋼板)
ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板と同じような成分構成のメッキ層を持つ金属屋根材で、耐久性の面でもほぼ同等の性能を有しています。
大きな違いは、ジンカリウム鋼板を基材として採用している商品の多くが表面に天然石粒を吹き付けて仕上げている点にあります。
この石粒は陶器瓦のように焼成処理されて着色されているため、色褪せにくく、再塗装の必要がありません。
これにより、ガルバリウム鋼板以上に将来的なメンテナンス費用を大きく抑えることができます。
さらに、石粒の効果により雨音が軽減されるため、弱点だった遮音性もカバーできます。
また、屋根材の下に空気層が形成される構造となっており、これが屋根裏へと熱を伝えにくくすることで断熱性においても優れた効果を発揮します。
石粒のメリットは他にもあり、金属屋根表面を覆うことで直接海風などの塩分が金属に触れることを防ぎ、塩害によるサビの発生リスクを大幅に軽減する役割も果たしています。
実際、ディートレーディング製の石粒仕上げ金属屋根材は海から5m離れていれば塩害の保証対象になるため、沿岸部から500m離れていることが条件のスーパーガルテクト(SGL鋼板)よりも錆の発生リスクは低いことが伺えます。
【厳選】自然石粒仕上げ屋根材のオススメ商品
商品名 | メーカー | 商品詳細 |
---|---|---|
エコグラーニ | ディートレーディング | 解説ページ |
ディプロマットスター | ディートレーディング | 解説ページ |
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次世代の屋根材として注目されるSGL鋼板
もうひとつ注目したいのが、SGL鋼板と呼ばれる最新の金属屋根材です。
これは、従来のガルバリウム鋼板にマグネシウムを加えることで防錆性能を強化した進化版であり、耐久性・防錆効果をさらに高めた素材となっています。
このマグネシウムの添加により、従来のガルバリウム鋼板と比べて約3倍もの耐食性能が確認されており、厳しい気候条件の地域でも安心してご使用いただけます。
SGL鋼板の屋根材には断熱材一体型の商品が多く展開されているため、「後悔するケース」の中でご紹介した遮音性・断熱性の低さに対しても対策を取ることが可能です。
近年では、ガルバリウム鋼板に代わる新たな定番素材として広く使われはじめており、耐久性とコストのバランスを重視する方におすすめの選択肢となっています。
【厳選】SGL鋼板屋根材のオススメ商品
商品名 | メーカー | 商品詳細 |
---|---|---|
スーパーガルテクト | アイジー工業 | 解説ページ |
▼SGL鋼板の詳細をもっと知りたい方へ、関連した参考ページをご紹介!
屋根は一度施工すると簡単にはやり直せないものです。
だからこそ、それぞれの金属素材の特徴をしっかり理解し、長期的な視点で後悔のない屋根選びをしていただきたいと思います。
適切な錆対策を行う
ガルバリウム鋼板は錆びにくい素材ではあるものの、環境によってはサビが発生する可能性があるとご紹介しました。
そのため、後悔しないためには定期的な錆対策を行うことが重要となります。
推奨されているお手入れ方法としては、年に数回ホースなどでやさしく水洗いを行うことです。
特に雨水が当たりにくい場所は汚れや塩分が溜まりやすいので、こまめな洗浄が効果的です。
また、15年頃を目安に屋根塗装を検討することで、防水性や耐候性の維持につながります。
塗装メンテナンス時、錆止め効果のある下塗り材を選ぶことで錆の発生原因を抑制しやすくなります。
▼屋根塗装をもっと知るための参考ページ
断熱・防音性を高める工夫で快適性をアップ
金属屋根はその特性上、素材自体の断熱性は低いというデメリットを持ちます。
また、雨音が室内に響くといった悩みもよく耳にします。
こうした課題に対して有効なのが、断熱材が一体となったガルバリウム鋼板屋根の選択です。
例えば、ニチハの「横暖ルーフ」シリーズの基本グレードになる「横暖ルーフS」や、より厚みを増した「横暖ルーフα S」といった製品はガルバリウム鋼板の裏側に断熱材が一体化されており、高い断熱性を兼ね備えています。
また、最上位グレードの「横暖ルーフαプレミアムS」はSGL鋼板を使用している耐久性に最も優れた横暖ルーフですが、こちらも当然ながら断熱材が一体化されています。
【厳選】ガルバリウム鋼板のオススメ商品
商品名 | メーカー | 商品詳細 |
---|---|---|
横暖ルーフ | ニチハ | 解説ページ |
ガルバリウム鋼板での後悔を避けるためには、「ガルバリウム鋼板製の屋根材でも何を選ぶか」が重要になります。
事前に気になるポイントがあれば、業者に相談して問題がないかをチェックしてもらいましょう。
ガルバリウム鋼板屋根のリフォームを行った後での後悔原因の多くは、屋根材そのものではなく、施工を請け負う業者の技術力や知識不足によるものです。
失敗や後悔を避けるには信頼できる業者選びが非常に重要となりますので、そのポイントをお伝えします。
専門知識と実績を兼ね備えた業者かどうか
ガルバリウム鋼板の施工には金属屋根ならではの専門的な知識が求められます。
しかし「屋根専門業者」と名乗っていても、雨仕舞(あまじまい)などの基礎的な構造を正しく理解していない業者も存在します。
実際、メーカーの施工基準をしっかりと守れる職人・業者は想像以上に少ないです。
しっかりと施工を行ってくれる業者に出会えるかどうかが、ガルバリウム鋼板屋根の仕上がりを大きく左右します。
そのため、業者を選ぶ際には施工経験が豊富かどうか、金属屋根の実績があるか、雨仕舞への理解があるかなどを確認し、写真付きの施工事例などで実際の技術力を見極めることが大切です。
また、サイトに掲載してあるお客様のアンケートや感想・ネット上の口コミなどもチェックし、どのような評価を受けているかは業者探しに大いに役立ちます。
▼街の屋根やさんの実績が知りたい方へ
インターネット検索で業者を探す場合の注意点
「検索で上位に表示されている=信頼できる業者」と考えてしまいがちですが、必ずしもそうとは限りません。
広告費をかければ検索ページの上部に表示される仕組みなので、実際には必要な部材を省略するなどの手抜き工事を行い、低価格を装っている業者も存在します。
最初は「安い」と思って契約しても、後から追加費用を請求されてしまい、結果的に費用がかさみ後悔するという可能性も考えられるため、便利に感じるネットでの業者探しにも一定の警戒は必要になります。
見た目の安さや宣伝文句に惑わされず、先ほどご紹介したような施工事例などの実績を確認することが重要です。
▼関連ページ
複数の業者から見積もりを取る大切さ
屋根工事の費用は建物の形状や面積によって大きく異なります。
そこで大切なのが「相見積もり」です。
必ず複数の業者から見積もりを取り、見積書の情報では価格だけでなく、使用する屋根材の詳細や工事内容、諸経費などが明記されているかを比較検討しましょう。
安さだけを基準にしてしまうと、見えない部分でのコスト削減が行われ、このページで紹介してきたような後々のトラブルにつながる可能性があります。
また、相見積もりは金額だけではなく、それぞれの担当者の対応力や連絡のつきやすさ、説明の丁寧さなども十分な比較材料になります。
最終的には長期的な安心と信頼を築ける業者かどうかを見極めることが、後悔のないリフォームにつながる一歩です。
ガルバリウム鋼板は軽量かつ高耐久で、近年とても人気の高い屋根材のひとつです。
しかしながら、「屋根 ガルバリウム 後悔」という検索ワードが見られるように、一部のお客様がリフォーム後に不満やトラブルを抱えるケースも存在しています。
そうした「後悔」の多くは、屋根材自体の性能不足によるものではなく、施工不良や業者とのトラブルが原因であることがほとんどです。
こうした事態を防ぐためには、専門知識と確かな技術を持った信頼できる業者とじっくり相談を重ねることが非常に大切です。
お住まいの立地やご家族の暮らし方に合った製品選びはもちろん、断熱材一体型の屋根材の採用や、施工後のメンテナンス計画などをきちんと立てておくことで、ガルバリウム鋼板の持つ魅力を最大限に活かすことができます。
私たち街の屋根やさんは、ただ新しい屋根へリフォームするのではなく、お客様の「これからの暮らし」を考えた提案を行っております。
「失敗したくない」「後悔したくない」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
専門のスタッフが現地調査から工事、その後のメンテナンスまで長期にわたって対応させていただきます。
この記事の監修者

富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
20,000棟以上の施工実績を持つ『街の屋根やさん』多摩川支店の支店長。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
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