このまま放置すると再び雨漏りが発生し、被害が広がる恐れがあるため、まずは応急処置として雨漏りを防ぐ養生作業を行いました。
なお、養生や被害箇所の復旧にかかる補修費用については、火災保険で申請できる場合があります。
ただし、火災保険の補償内容はご加入されている契約によって異なりますので、申請の前にどの範囲まで補償されるのかを事前に確認しておくことが大切です。
ご提案内容
今回の補修内容は、笠木の取り付け工事です。
これまでは天板に防水処理を施して雨漏りを防いでいたようですが、今回は耐久性に優れたガルバリウム鋼板製の笠木を設置し、雨漏りを解消するとともに長期的な防水性の確保を目指します。
笠木が原因となる雨漏りは実際には非常に多いものの、他の要因が疑われやすく、見落とされがちな部分でもあります。
仕上げ材が劣化すればどこでも雨漏りが起こる可能性はありますが、特に笠木が設置されている頂部は雨風の影響を受けやすい位置にあるため、トラブルが発生しやすいのです。
今後も定期的なメンテナンスを行い、必要に応じて適切な補修を進めていくことが大切です。
施工開始

工事着工日まで養生が剥がれることもなく、雨漏りも再発しなかったため、お客様もひと安心されていました。
さっそく養生を取り外し、新しい笠木板金の取り付け作業に入ります。
まずは既存の釘を抜き、傷んでいる天板を撤去します。
釘は深く打ち込まれているため、バールとハンマーを使って慎重に抜きましたが、その際に天板が破損してしまうため、新しい天板を合わせて取り付けていきます。

天板を取り外すと、シートで保護された柱が現れました。
保護シートのおかげで大きな腐食は見られませんでしたが、一部シートが破れており、そこから雨水が入り込んだ痕跡が確認できました。
とはいえ、柱自体の劣化や腐食は軽度で、土台として十分な強度が保たれていると判断できたため、今回はこのまま再利用することにしました。

サイディングの下地として使われている桟木には、雨水が浸入した影響で部分的に大きな劣化が見られました。
桟木が傷むとサイディングを固定する力が弱まり、最悪の場合は外壁が剥がれてしまう恐れもあります。
そのため、劣化が進んでいる箇所は新しい桟木へ交換し、サイディングを復旧したうえで、笠木の取り付け工事を続けて実施しました。

桟木とサイディングの補修が完了したら、新たに木下地を取り付け、その上に天板を設置していきます。
ここが新しい笠木の下地となるため、補修した部分で十分な固定力が得られるよう、釘の打ち付け位置も慎重に確認しながら作業を進めます。
続いて、雨漏り防止の要となる防水紙(ルーフィング)を敷設し、下地が完成しました。

施工完了

工事完了後は、お客様にも仕上がりをご確認いただけるよう、ドローンを使用して撮影を行いました。
加工も美しく収まり、今後の雨漏りの心配もありません。
今回は雨漏りの補修を最優先に対応いたしましたが、調査時には屋根や外壁の状態も併せて点検し、必要に応じたメンテナンスをご提案しております。
築15年ということで、ちょうど最初の本格的なメンテナンス時期に差し掛かっています。
屋根材や外壁材が傷んでしまう前に、住まい全体のメンテナンスも私たち街の屋根やさんにご相談ください。






































































































































































































































































