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屋根の種類と特徴を徹底解説!屋根リフォームで選ぶポイント

更新日 : 2024年05月31日

更新日 : 2024年05月31日

雨漏りを防止する屋根の防水紙の重要性とお薦めの「アスファルトルーフィング」をご紹介

 「屋根リフォームを考えているけれど、屋根の種類がたくさんあってよく分からない。」
 「耐用年数が長くメンテナンスの手間がかからない屋根にしたい。」

 屋根材種類別の特徴やメリット・デメリットをまとめました。一般的に価格が高いほど耐用年数が長いですが、全ての屋根材がノーメンテナンスというわけではありません。
 屋根リフォームや新築でお考えの方もご参考にしてください。

主な屋根材の種類と比較一覧

瓦(和瓦)

メリット ・丈夫で長寿命
・断熱性が高い
デメリット ・重く耐震性に不安
・価格が高い
耐用年数 50年以上(釉薬瓦)

瓦(和瓦)についてもっと詳しく

 

スレート

メリット ・施工が容易で比較的安価
デメリット ・定期的な塗替えが必要
・色褪せや苔が生じやすい
耐用年数 2030

スレートについてもっと詳しく

 

金属(ガルバリウム鋼板)

メリット ・軽量で耐震に有利
・防水性が高い
デメリット ・断熱性が低い
・遮音性が低い
※対策で改善可能です
耐用年数 3040

金属(ガルバリウム鋼板)をもっと詳しく

 

アスファルトシングル

メリット ・比較的軽量
・デザイン性が高い
デメリット ・施工業者が少ない
耐用年数 2530

アスファルトシングルをもっと詳しく

 

石粒付き金属屋根

メリット ・軽量
・長寿命
デメリット ・価格が高い
耐用年数 3040

石粒付き金属屋根をもっと詳しく

 

ハイブリッド瓦

メリット ・重量は瓦の半分以下
・長寿命
デメリット ・価格が高い
耐用年数 3040

ハイブリッド瓦をもっと詳しく

 

種類別  耐用年数比較

耐用年数が長い順

耐用年数が長い順

※比較は目安です。気候や環境などによって変わります。

種類別  価格比較

価格が高い順

耐用年数が長い順

※比較は目安です。材料や施工方法などによって変わります。

種類別  重量比較

重量が軽い順

耐用年数が長い順

屋根材別特徴とメンテナンス

瓦(和瓦)の特徴

 和瓦とは、日本でも昔ながらに使われている釉薬瓦・いぶし瓦・無釉薬瓦などをさします。
 スレートや金属屋根の登場でシェアは減っていますが、重厚で高級感のある見た目で今も愛され続ける屋根材です。

瓦(和瓦)

リフォームメリット

 瓦は他の瓦と比較すると重いことから、リフォームで選ばれる機会が減っています。
 しかし現在の屋根が土葺きの瓦屋根なら、土を使わない瓦桟工法に葺き替えるだけでも重さを30~35%程度軽減できます。

土葺きから瓦桟工法に葺き替え

 また最近では地震や台風での飛散を防止できる「防災瓦」、重量を抑えた「軽量瓦」等も登場しています。屋根リフォーム後も瓦にこだわりたい方はご検討ください。

防災瓦、軽量瓦

メンテナンス

 瓦そのものは割れたりしなければ長年使い続けられる屋根材です。
 ところが瓦屋根を安全に維持し続けるためには、定期的なメンテナンスが必要です。

 特に、棟部分の歪みや漆喰の劣化、谷板金の錆にはご注意ください。10年20年の節目、地震や台風の後などには目視で確認、気になる点があればご相談ください。

棟瓦のズレや漆喰の劣化、谷板金の錆などに注意して適切な修理、補修を行いましょう

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スレートの特徴

 大量生産が可能で、施工価格も安く済む、そして瓦よりも軽いことから、瓦に代わりよく使われるようになった屋根材です。化粧スレート、コロニアル、カラーベストなどとも呼ばれます。
 現在スレート屋根だという方も多いと思います。

施工価格も手頃で瓦より軽量なスレート屋根

リフォームメリット

 導入予算を抑えたい方にはおすすめです。
 瓦と比較すれば重量は約3分の1瓦屋根から軽くしたい方もご検討ください

1㎡あたりの重さ比較

 現在スレート屋根なら、屋根カバー工法で新しいスレートを重ね葺きすることも可能です。屋根カバー工法は、今ある屋根をそのままに上から新しい屋根材をかぶせる工事です。
 撤去・廃棄が最低限に済むのでその分費用も抑えられますし、現在のスレートがアスベスト含有で不安な方にもおすすめです。

屋根が二重になるカバー工法

メンテナンス

 15年程経つと表面が色褪せ、苔や藻が生えやすくなります。
 塗膜が劣化し撥水性が低下している証拠です。こうなると雨水を吸って変形や欠けの原因にもなります。
 10年を過ぎたころに塗装メンテナンスを検討しましょう。

 また、頂部を守る棟板金が浮いてきたり錆びてきたりすることがありますので、併せて点検してもらいましょう。

屋根が二重になるカバー工法

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金属(ガルバリウム鋼板)屋根の特徴

 ガルバリウム鋼板は、現在金属屋根の素材として主流になっています。亜鉛・アルミニウム・シリコンでメッキした鋼板で、トタンの4倍錆びにくい、長寿命な建材として需要が高まっています。
 さらに、ガルバリウム鋼板よりさらに高耐久のエスジーエル(SGL)鋼板を使った屋根材も増えています。

ガルバリウム鋼板はトタンの約4倍錆びにくく長寿命

リフォームメリット

 ガルバリウム鋼板をはじめとする金属屋根は、なんといっても軽さが大きな特徴でメリットです。
 各地で地震が多く、屋根も耐震性が重要視されるようになりました。軽い屋根はお住まいへの負担を軽減し、落下の不安も少ないので注目されています。

1㎡あたりの各屋根材重さの比較

縦葺きと横葺き

 金属屋根には大きく分けて「縦葺き」「横葺き」があります。

金属屋根には大きく分けて「縦葺き」「横葺き」があります

〇縦葺き

 棟から軒にかけて1枚の板金で葺く工法で、立平葺きが一般的です。
 雨が流れる方向に継ぎ目が存在しないので水はけがよく、雨漏りにも強い種類の屋根とされています。勾配(傾き)が緩い屋根にも最適です。

 金属の断熱性や遮音性の低さが気になるなら、断熱材を下地に入れてもらうようにしましょう。

〇横葺き

 ガルバリウムの屋根材には横葺き用の屋根製品が販売されています。
 アイジー工業「スーパーガルテクト」やニチハ「横暖ルーフ」なら、断熱材が一体型で、一見金属には見えないデザインも人気です。

 一般的に、縦葺きと比較すると価格がやや高くなります。

メンテナンス

 ガルバリウム鋼板やエスジーエル鋼板は耐久性が高い種類の屋根材ですが、金属なので錆には注意が必要です。塗装が劣化してきたら、錆びる前に塗装メンテナンスがベストです。

 また台風の後などには、棟板金の浮きや剥がれ、屋根材そのものの剥がれやめくれがないか確認してみましょう。

1㎡あたりの各屋根材重さの比較

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アスファルトシングルの特徴

 フェルトの基材にアスファルトで防水性を持たせ、さらに表面に石粒を吹きつけた屋根材です。
 薄く柔らかい素材なので、どんな形の屋根にも施工しやすいことが利点です。北欧で生まれた屋根材で、アメリカでは約8割の屋根がアスファルトシングルとも言われます。

 石粒によるカラフルなグラデーションのお洒落な見た目が特徴で洋風の屋根を思わせます。

 まだ日本では多く使われていない屋根材なので、屋根施工業者の実績をよく確認して相談されることをおすすめします。

アメリカでは約8割の屋根がアスファルトシングル

リフォームメリット

 お洒落な屋根にしたい方に好評の屋根材です。
 屋根材の中では比較的軽量なので、瓦やスレートから軽い屋根に葺き替えたい方、屋根カバー工法でのリフォームをご検討中の方にもお勧めできます。

アスファルトシングルは比較的軽量でデザイン性が高く人気!葺き替えやカバー工法にもおすすめです!

メンテナンス

 薄い屋根材なので、経年や衝撃で破損や剥がれが生じることがあります。強風でめくれあがってしまわないようにこまめにチェックして補修をご相談ください。

 また、表面の石粒の剥離には注意しておきましょう。
 初めの数か月は石が多く落ちますが、その後は落ち着いてきます。ところがさらに年月が経って劣化すると石粒が剥離してきます。そうなると屋根材としての機能も大きく低下してしまいます。

薄い屋根材のため捲れや石粒の剥離などに注意!定期的にチェックを行い補修が必要です

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石粒付き金属屋根材の特徴

 金属の基板に石粒を吹き付けた屋根材です。
 基板にはガルバリウム鋼板とほぼ同じめっき組成のジンカリウム鋼板が使われることが多いので、「ジンカリウム鋼板屋根」といえばこの石粒付き金属屋根のことだと思って良いでしょう。

耐久性・意匠性を兼ね備えた石粒付き金属屋根材

リフォームメリット

 金属屋根に見えない風合いがお洒落なだけでなく、石粒が雨音や熱を妨げ、他の金属屋根に比べ遮音性や断熱性が高いとされます。また、金属の表面がさらされにくく耐候性も高いです。
 再塗装の必要性もありません。

 導入費用は高いですが、その分高耐久が期待できメンテナンスコストが抑えられます

石粒付き金属屋根材の遮音性や断熱性

メンテナンス

 アスファルトシングルと同じで、経年劣化で石粒が剥がれてくることがあります。そうすると鋼板が露出して錆の原因につながります。
 強風で何かがぶつかって傷などができてしまっても同様です。
 棟板金と併せて定期的に点検をご依頼ください。

石粒の剥がれや傷など棟板金と併せ定期的に点検をご依頼ください

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ハイブリッド瓦の特徴

 樹脂繊維等を混ぜ込んだセメント瓦で、瓦のような見た目でありながら、和瓦の半分以下の重さが大きな特徴の屋根材です。
 代表的なものにケイミュー「ROOGA」、富士スレート「エアルーフ」があります。

瓦の重厚感を残しつつ和瓦の半分以下に軽量化

リフォームメリット

 瓦の重厚感にあこがれるけれど、軽い屋根材がいい、という方におすすめです。
 ハイブリッド瓦は割れにも強く、また1枚1枚を屋根に打ち付ける工法なので台風や地震による飛散・落下も防ぎます

 導入費用は高いですが、耐用年数30年以上と非常に耐久性の高い屋根材です。

一枚一枚の屋根材をクギで固定する独自工法

メンテナンス

 ハイブリッド瓦は非常に耐久性が高く、30年近く塗装の必要がないとも言われています。
 割れや欠けに強いですが、台風等の飛来物により割れてしまうこともあります。定期的に点検をご依頼ください。

ハイブリッド瓦は軽量で割れやズレにも強いですが他の屋根材同様に定期的な点検は欠かせません

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ハイブリッド瓦「ROOGA(ルーガ)」の特徴を詳しくご紹介。割れやズレを抑え自然災害にも強い屋根材です。

その他の屋根の種類

陸屋根

陸屋根

 屋根面が平らで屋上になっている屋根を陸屋根と言います。
 シート防水・ウレタン防水・FRP防水・アスファルト防水などの防水施工が施してあります。
 耐用年数は防水の種類によって変わります。


・シート防水(塩ビ)…10~15年

・ウレタン防水…10~14年

・FRP防水…12~20年

・アスファルト防水…15~25年


メンテナンス

 三角屋根と違い雨水が滞りやすいので、防水の劣化には注意してください。RC造であっても雨漏りは建物に大きなダメージを与えます。

勾配がほとんどない平坦な屋上(陸屋根)は雨水が溜まりやすく雨漏りのリスクが高い

 防水面のひび割れやめくれがないか、排水は問題なくできているか、パラペットや笠木に劣化はないか等を点検しましょう。
 上ることのできない陸屋根の点検もお任せください。

勾配がほとんどない平坦な屋上(陸屋根)は雨水が溜まりやすく雨漏りのリスクが高い

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工場や倉庫の屋根

 工場や倉庫などによく使われる屋根のタイプもあります。

折板屋根

折板屋根

 1枚の板金を台形に折り曲げた形の金属屋根です。
 成形している分強度があり、継ぎ目が少ないので排水にも強い形です。

 錆やボルト周りの劣化が原因で雨漏りを起こすことがありますので定期的に点検しましょう。

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波形スレート

波形スレート

 セメントを主原料に波型に成形された屋根です。
 耐久性が高く不燃性、遮音性でも優れています。

 2004年より以前のものにはアスベストが含まれていますので、改修の際には解体の必要がない屋根カバー工法が選ばれることが多いです。

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屋根リフォームの工法

 屋根材を新しくするリフォームには大きく分けて2種類あります。

屋根葺き替え

 現在の屋根材を撤去して新しい屋根材を葺きなおす工事です。野地板も確実に補修・補強ができますので、築年数の長いお住まいや、雨漏りで野地板が腐食してしまったお住まいには葺き替えをおすすめしております。

 また瓦屋根の場合は、次に解説する屋根カバーが不可能なので、葺き替えをご案内いたします。
 基本的に、現在の屋根材より重い屋根材に替えることはできません。

葺き替え

 

屋根葺き替え

屋根カバー工法

 現在の屋根の上から新しい屋根材でカバーする工事です。
 古い屋根材を撤去する必要がありませんから、施工期間が短縮され、費用も低減されます。さらに、屋根カバー工法は建物内外に与える影響が少ないため、工事中の生活に支障が出にくいという利点があります。

 屋根が二重になりますから、新しい屋根材には軽いものが選ばれます。

葺き替え

 

屋根カバー工法

 

 屋根のリフォームをお考えの際は、以下のようなポイントを考慮する必要があります。

 見た目のデザイン

 導入費用

 耐震性、耐風性

 耐用年数

 メンテナンスコスト

 また、現在のお住まいに今後何年住むのか、お子様に引き継ぐのか、そうしたライフプランで、どのようなリフォームが良いのかは変わってくるでしょう。

屋根のリフォーム・修理をお考えの方は街の屋根やさんへお気軽にご相談ください!

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