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棟板金の交換・修理ガイド【事例・費用】も豊富にご紹介

更新日 : 2023年02月28日

更新日 : 2023年02月28日

棟板金の交換・修理ガイド【事例・費用】も豊富にご紹介

 毎年9月、10月の台風の時期になると特に増えるのが、「棟板金の交換・修理」に関するお問合せです。
 「屋根の上から異音がする」
 「屋根のてっぺんが浮いている」

など屋根の上の異変に不安を抱えていらっしゃる方はいらっしゃいませんでしょうか?

 台風に限らず春一番や竜巻、木枯らしなど突発性の強風でも被害を受けることが多い棟板金ですが「強風を受けて棟板金が剥がれてしまっている」「台風の通過後、庭を見たら飛散した棟板金が落下していた」などと慌てたご様子でお電話をいただくことが大変多くあります。ご自身では確認できない屋根の上だからこそこういった被害に見舞われると「何が起きたのだろう」と大変心配になりますよね?

 こちらのページでは、
・棟板金が飛散してしまって今すぐ修理したい
・板金が緩んで浮いているようだけれど補修したほうが良い?
・棟板金の交換にはいくらくらいかかるのか

という方へ、棟板金交換・修理のポイントや費用について事例を交えながらご紹介していきます。

棟板金ってどこのこと?その役割とは?

 棟板金と言われてもなじみのない単語に「一体どこのことだろう?」とご存じない方もいらっしゃいますよね。私たちがお問い合わせをいただく際にも「棟板金」ではなく「屋根の鉄板が落ちてきた」「屋根に被さっている金属が飛んできた」などと表現をされる方もいらっしゃいます。もちろんこういった表現でもお問い合わせ内容は理解できますのでどうぞご安心ください。
 「棟板金」とは、主にスレート(カラーベスト・コロニアル)や金属屋根に使われている金属部品のことを指しています。
 屋根と屋根の面が合わさる山状(角)の接合部分、ここを覆って雨水の浸入を防いでいるのが「棟板金」です。

屋根と屋根の面が合わさる部分、ここを覆って雨水の浸入を防ぎ、屋根材を固定している金属を「棟板金」と呼びます

 ちなみに屋根と屋根の面が出会う山状の部分を『棟(むね)』と呼びます。屋根の形状にもよりますが頂上にあるものを『大棟』、その端から四隅へ対角線上に伸びているものを『隅棟(下り棟とも言います)』と呼びます。この棟に設置されている板金であることから「棟板金」と呼ばれています。

棟の名称と種別

※図は寄棟の形状の屋根です

棟板金は問題の起こりやすい部分

台風後や強風後に多い棟板金の剥がれ・飛散・変形

 棟板金は屋根の高いところや隅に設置されているものです。そのため非常に雨風の影響を受けやすく、台風や強風で被害を受けやすい場所なのです。もちろんだからこそ荷重に耐えられるよう施工は慎重に行われているはずですが、どんなものでも経年による変化や劣化は免れません。
 徐々に進行していた不具合が、強風をきっかけに飛散などの被害につながりますから、早い段階での補修や交換が大切なのです。

棟板金はお住まいの最も高い箇所に設置されており台風や強風の被害に遭いやすい

危ない!棟板金の剥がれや飛散が招く二次被害

棟板金の修理・交換はお早めに!

 強風で棟板金が丸ごと飛散してしまったら、すぐに修理を考える方が多いと思います。ところが「少々浮いている」くらいでは修理工事を先延ばしにしてしまったり、そもそも気が付かないという方もいらっしゃるかもしれません。
 棟板金は屋根のてっぺんで雨からお住まいを守る場所です。少しの不具合でもまずは点検をご依頼ください
 特に台風の後などには屋根を見える範囲で確認してみてください。屋根に上がっての点検は危険ですから、専門業者にお任せくださいね。
※強風・台風後は訪問業者が不安を煽り工事の契約を取る等が横行します。注意しましょう。

少しの不具合でもまずは点検をご依頼ください

飛散した棟板金が凶器に

 毎年9月10月は大型台風のニュースが後を絶ちませんが、風が車を吹き飛ばしたり、木をなぎ倒したりといった驚くような映像を目にすることがあります。自然の恐ろしさを改めて痛感してしまいますね。車や木を吹き飛ばしてしまうくらいですから固定力が弱まった棟板金を吹き飛ばすくらいのことは台風でなくとも少し強い風が吹けば起こりえるということは十分ご理解いただけると思います。誰もいない庭に落下したくらいであれば不幸中の幸いということになりますが、都会では住宅が密集しているケースがほとんどです。

飛散した棟板金が凶器になってしまったなんて考えたくもありませんよね

 飛散した棟板金が「お隣のお住まいの屋根や外壁を傷つけてしまった」「窓ガラスを割ってしまった」といった事態を招きかねません。建物だけなら補修で済みますが歩行者や、窓を割って住人の方までけがさせてしまったという事態になれば目も当てられません。ご自宅の屋根が凶器になってしまったなんて考えたくもありませんよね。
 築10年も過ぎた屋根に点検で上がらせていただくと、ほとんどの場合、棟板金を固定する釘が抜けかけています。しっかり打ち込んでいても、気温差による金属収縮や、下地の貫板(ぬきいた)の劣化などで釘の緩みは避けられないのです。年月とともに必ず棟板金の固定力は弱まります。
 ぜひ定期的な点検や適切なタイミングで補修・交換することを忘れないでいただけたらと思います。

定期的な点検や適切なタイミングで交換することを忘れずに!

棟板金が剥がれて雨漏りが発生

 建物にとって深刻な被害となりえるのが雨漏りです。雨漏りはただお部屋の天井に染みを作るだけではありません。二次被害、三次被害と放置することで被害をどんどん拡大させますから可能な限り雨漏りとは無縁でいたいところですよね。

棟板金が剥がれ雨漏り発生

 しかし棟板金は屋根の頂点に取り付けられ真っ先に雨を受け止める場所ですから、もっとも雨漏りの原因となりえる可能性が高い箇所でもあります。雨漏りが発生してしまえばいくら棟板金を交換したところで問題が解決するわけではありません。最悪の場合、柱や梁などのお住まいの重要な構造部分を腐らせてしまいお住まいの倒壊まで引き起こしてしまうのが雨漏りの怖いところ。そこまでの被害に発展するまでには何年もの時間が必要ではありますが、棟板金の剥がれや飛散はこのような被害になる前に一刻も早く修理・交換しておかなければいけません。

棟板金は雨漏りの原因となる可能性が高い箇所

 また、雨漏りにつながるのは棟板金が飛散してしまったときだけではありません。
 雨漏り調査で伺ったら、原因が棟板金の歪みや少しの浮きだったというケースも珍しくはないのです。
 棟板金の浮きや剥がれは築浅のお宅でも十分起こりえます。気になった時にはお早めに補修工事をご検討ください。街の屋根やさんなら点検とお見積もりは無料です。

ご自宅に雨漏りがある場合はこちらもご覧ください

棟板金修理のお問合せはこちら

棟板金の耐用年数と交換時期

 棟板金の浮き・剥がれや飛散があればもちろんすぐに修理・交換をするべきです。しかし出来れば大きな被害に遭う前に補修しておくのがベストですよね。台風時期には工事業者も混み合います。点検しても着工までに時間がかかることも多いです。メンテナンスは余裕をもって行っておきたいものです。
 それでは棟板金の耐用年数や交換のタイミングはいつがベストなのでしょうか。見ていきましょう。

棟板金の修理・交換目安

 棟板金の素材自体は一昔前に建てられたお住まいであればトタン(亜鉛メッキ鋼板製)、現在であればガルバリウム鋼板製のものが主流となっています。立地や環境にもより劣化のスピードも変わってはきますが棟板金の交換のタイミングは10年~15年を目安にお考えいただくと良いでしょう。
※塩害や風の影響を受ける地域などは定期的な塗装メンテナンスや10年未満での交換も視野に入れておきましょう。

棟板金の素材は一昔前であればトタン、現在であればガルバリウム鋼板製のものが主流

 トタンもガルバリウム鋼板も素材自体の耐用年数は15年以上を期待できます。しかしそれは板金の素材自体の耐用年数であり棟板金を固定するための釘や貫板の寿命ではありません。金属の伸縮や錆などで釘が浮いたり、木製の貫板が雨水の浸入により腐食したりすれば、固定力が弱まることで棟板金の飛散や剥がれにつながります。雨漏りや棟板金の落下による被害など二次的被害を生んでしまうことにもなるため10年~15年で貫板も含めた交換工事を検討してみましょう。

棟板金の交換のタイミングは10年~15年を目安に貫板も含めた交換を検討してみましょう!

棟板金修理交換にかかる費用と期間

棟板金交換費用とかかる日数

※足場費用別途20mまで

 棟板金は剥がれた箇所だけの部分修理も可能です。その場合費用は数万円で済みますが、ほとんどの場合で足場を仮設する必要があり、その費用だけで10~20万円ほどかかってしまいます。工事の機会に全交換してしまうのもおすすめです。
 また、広範囲でなければ修理工事は半日で終わることもあるでしょう。貫板を含め交換したとしても数日で完了します。
実際の事例と費用はこちら

足場の有効活用

棟板金交換工事の流れ

01:棟板金・貫板の撤去

腐食した貫板

棟板金を撤去

 棟板金と、それを留めている貫板も撤去し、清掃します。

下矢印

02:釘穴の補修

釘穴をシーリングで塞ぎます

シーリングによる防水処理が完了

 貫板を留めていた釘穴が屋根側に開いているので、雨水が浸入することのないようシーリングで塞ぎます。

下矢印

03:貫板・棟板金の設置

樹脂製の貫板を設置

新しい棟板金を施工し、継ぎ目をシーリングで処理

 新しい貫板、そして棟板金を設置します。雨が入り込まないよう側面から留めます。錆びにくいステンレス製ビスがおすすめです。

棟板金を交換するなら!おすすめはこちら

プラスチック樹脂製貫板で耐久性アップ!

 どうせ費用をかけて交換をするのであれば長持ちする耐久性の強い棟板金交換ができればご家族の安心も長持ちしますよね。
 棟板金は、その下地になっている「貫板(ぬきいた)」という部材に固定されます。従来、この貫板は木製でした。そのため、雨水が浸入すると腐食や劣化のスピードが早まり、釘を固定する力も弱まります。

従来、貫板は木製で雨水が浸入すると腐食や劣化が早まり、釘を固定する力も弱くなる

 最近の貫板にはプラスチック樹脂製(商品名:タフモック ケイミュー社)のものもあります。プラスチック樹脂製の貫板は水分を吸収しませんので、木製よりも劣化しにくいのが特長です。

プラスチック樹脂製の貫板

 また、板金を固定するのにも釘ではなく、SUSビス(ステンレス製のネジ)を使用します。サビに強く、ねじ込み式なので緩みにくいからです。
 プラスチック樹脂製貫板とSUSビス、これらによって強風に強い棟板金と安心を手に入れることができます。

板金の固定にはサビに強く、ねじ込み式の緩みにくいSUSビス(ステンレス製のネジ)を使用

換気棟で暑さや湿気問題を解決!

 「夏の暑さ」「冬の結露」にお困りではありませんか?そういった方におすすめなのが「換気棟」です。
 屋根はお住まい全体の気温や環境に大きく影響することがあります。棟板金を工夫することでさらに住みやすい家にすることができるかもしれません。

冬の冷気

夏の熱気

 換気棟はその名の通り、換気機能を持った棟板金です。
 お住まいの暖かい空気は上へと昇っていきます。「夏になると二階の冷房が効きづらい・・・」「冬になると窓ガラスに発生する結露で困っていて・・・」など屋根裏に起因する暑さや結露の原因を換気棟による小屋裏換気を行うことで改善させることができます。夏の暑さや冬の結露にお困りの方は棟板金の修理・交換工事に併せて換気棟を検討してみてはいかがでしょうか。取り付け可能か、また効果的な換気方法についてもご相談ください。

屋根裏に起因する暑さや結露の原因を改善することができる

換気棟についての詳細はこちら

棟板金の修理・交換にかかる費用

 実際の棟板金工事6つのケースとかかった費用や工事日数をご紹介します。(※表示金額は足場代を含みません。)

1、台風で剥がれた棟板金交換【3.9万円】
2、訪問業者から指摘を受け交換【10万円】
3、棟瓦から樹脂製貫板で棟板金設置【10万円】
4、雨漏り修理で棟板金交換【14万円】
5、棟板金交換と併せ屋根塗装【25万円】

1.台風で剥がれた棟板金交換

施工前

矢印

施工後

施工前

施工後

工事費用 3.9万円 工事日数 1日

 築69年、錆ついた金属屋根のリフォームも検討されていたところ、台風で棟板金が飛散してしまいました。雨漏りの恐れがあること、また小規模だったため取り急ぎ棟板金と貫板を新しいものへ交換しステンレス釘で固定しました。

2.訪問業者から指摘を受け棟板金交換

施工前

矢印

施工後

施工前

施工後

工事費用 10万円 工事日数 1日

 訪問業者に棟板金が浮いていると言われたとのことでご依頼をいただきました。屋根全体も色褪せて塗装の時期でしたが、もう長くは住まないとのことで棟板金の交換のみいたしました。複雑な形状のつなぎ目もシーリングをしっかり充填し止水処理をいたしました。

3.棟瓦から樹脂製貫板で棟板金設置

施工前

矢印

施工後

施工前

施工後

工事費用 10万円 工事日数 2日

 棟に瓦が積んであるタイプの屋根でしたが台風で崩れてしまったため、新しく棟板金工事を行いました。瓦と内部の土を全て撤去、スレートを部分的に付け足し、ガルバリウム鋼板製の棟板金を施工しました。樹脂製の貫板で丈夫です。

4.雨漏り修理で棟板金交換

施工前

矢印

施工後

施工前

施工後

工事費用 14万円 工事日数 1日

 リフォームで2階天井を解体したところ屋根下地合板(野地板)に雨染みを発見。隅棟からの雨漏りでした。原因は貫板と屋根面の隙間を塞いでいたシーリングと思われます。必要以上に隙間を塞ぐと水分の逃げ場がなくなってしまうのです。雨水で腐食していた貫板を撤去し、新しく樹脂製のタフモックにて棟板金を設置いたしました。

5、棟板金交換と併せ屋根塗装

施工前

矢印

施工後

施工前

施工後

工事費用 25万円 工事日数 5日

 築30年、前回の屋根塗装から15年経ちメンテナンスをご検討でした。貫板の腐食で固定力の弱まった棟板金は交換し、屋根全体を塗り替えました。棟板金と屋根面を同じ色に仕上げることできれいな屋根に生まれ変わりました。

 詳しくは街の屋根やさんまでお問合せください。棟板金の状況を確認し修理・交換のご提案をいたします。点検・お見積りは無料です。

無料点検について詳しくはこちら

棟板金の修理・交換は火災保険が適用できることも

 実は新築の際に多くの方が加入している火災保険。その名前だけ聞くと火災でご自宅が被害を受けた際に保険金がおりるのかしら?と思われる方も多いと思いますが、火災保険は台風や暴風による風災、その他雪害や雹害、落雷等によってご自宅が被害を受けた際にも補償対象となる保険です。

これらのほとんどが火災保険で直せます!

 年々凶悪化する自然環境、この自然環境からお住まいが被害を受けるケースも多くなってきています。もし棟板金の剥がれや飛散が台風や強風によるものであれば火災保険を適用し、場合によっては自己負担0で交換工事が行える可能性もあります。突発的な被害の修復に保険が使えたら大変ありがたいことですよね。
 街の屋根やさんでも保険適用による棟板金工事をこれまで数多く対応してまいりました。火災保険を使った棟板金修理・交換についてもご遠慮なくご相談ください

火災保険を使った棟板金交換についてもご遠慮なくご相談ください!

火災保険について詳細はこちらもご覧ください

同時リフォームで足場費用節約?

 「棟板金交換も必要だけど、これから長く住むことを考えたら塗装や葺き替えなども先で必要になるし・・・」
 高額な費用が掛かるのであればできる限りお得に済ませたいと思うのはどなたも同じですよね。特に屋根の工事にあたっては高所での作業になるため足場仮設が必要になるケースが多々あります。
 棟板金交換工事でも足場を仮設すればそれだけで約10〜20万円。棟板金交換に交換工事と同じくらい高額の足場を仮設すると聞くとなんだかもったいないような気がしますよね。

棟板金交換でも屋根の勾配により屋根足場が必要なケースもあり、広さにもよるが足場だけで10〜20万円程度の費用が掛かってしまう

 そこで別々の機会に検討する予定だった工事を一度に済ませてしまう事で足場代を節約してしまうというお客様が多くいらっしゃいます。

リフォームを別々に行った場合

リフォームをまとめて行った場合

 棟板金交換は10年~15年での交換が必要なりますが、新築からであればこれくらいの年月が経過していれば塗装工事を行わなくてはいけません。また屋根材本体の耐用年数が近づいている場合は雨漏りなどの被害を起こしてしまう前に葺き替えやカバー工事を検討してみても良いでしょう。
 街の屋根やさんではお住まいの将来や家計も考えたご提案をさせていただきます。屋根のリフォームにお悩みであればご遠慮なくご相談ください

一度組んだ足場を有効活用!

棟板金の浮きや剥がれの原因とは?

 棟板金は前述の通り、屋根の頂上部分や四隅に設置されている板金です。屋根の下地に葺いた屋根材は棟部分で必ず隙間ができてしまいます。この隙間をカバーすることで雨水の浸入を防ぎ、屋根材を固定するために棟板金は取り付けられています。
 棟板金を設置するためには、まず板金を固定するための貫板(芯木)を棟に固定していきます。そして固定された貫板に板金を被せ、釘で取り付けられています。

板金を固定するための貫板を棟に固定

貫板に板金を被せ釘で取り付け

 正しい施工が行われていても起こってしまう可能性のある棟板金の飛散や剥がれ、なぜ起きるのでしょうか?その原因は板金を貫板に取り付けるときに使用した「釘」「浮いてくる」ことによって引き起こされているのです。
 軽度な状態であれば風が吹いてもパタパタと煽られる程度で済みますが、徐々に釘の劣化がいたるところで出てくると棟板金全体の固定力が弱まり、浮いてしまいます。このような状態のところに強風や台風が吹くことで飛散や剥がれへと発展してしまうのです。

徐々に釘が劣化し棟板金の固定力が弱まり浮いてしまいます

釘の浮きはなぜ起こる

 剥がれや飛散の原因となってしまう「釘の浮き」ですが、施工されたばかりの時は当然奥まできちんと打ち込まれているはずですが、なぜ浮いてきてしまうのでしょうか。

1.金属の伸縮によって釘が浮く

 屋根は遮るものなく年中太陽の熱に晒されています。夜になれば当然気温が下がるという気温差がある環境の中で私たちの生活を日夜守ってくれています。実は金属には熱を持つと伸びるという性質があります。そのため例えば夏場などは日中、太陽の熱を受けた棟板金は著しく温度上昇し、膨張を起こすことで貫板に打ち付けられた釘が膨張とともに浮いてきます。逆に夜間や冬場には膨張した板金が収縮して釘を取り残したまま元の位置に戻ります。こうした気温差による板金の伸縮によって釘の浮きが起こりえるのです。

気温差による板金の伸縮により釘の浮きが起こりえます

2.釘の腐食(錆)に起因する浮き

 私たちが現地調査で屋根に上らせていただくと棟板金の固定に鉄釘が使用されているケースを多々見かけます。特に築年数が古い家屋にこの傾向が強いのですが、ご存じの通り鉄は水分によって錆が発生しやすいという性質を持っています。そして錆びて膨張した鉄釘が釘穴を広げてしまうことで固定力が弱まり徐々に釘が浮いてきてしまうという状態を招いてしまうのです。

釘が錆び固定力が弱まったことからの浮き

3.風の影響もやはり釘の浮きに影響する

 お住まいの中でも高所に設置されている棟板金。最も風による影響を受けやすい場所にあるため吹き付けられた風圧もやはり浮きを重症化させる原因となりえます。

風の影響による棟板金の浮き

4.木製の貫板の劣化・腐食による影響

 最大の原因は棟板金を固定している木製の貫板の劣化や腐食です。釘の浮きや錆によって釘穴が広がってしまったなど不具合が発生するとその部分から棟板金の内部に雨水が浸入してしまうことになります。棟板金は屋根の上にあり、雨を遮るものがないため当然雨の影響を直接受けてしまいます。特に木製の貫板にとって水分は大敵で、長期間にわたって浸入された雨水が貫板の劣化を早まらせることになります。当然腐食し、もろくなった貫板は釘を固定する力を失い、全体的な釘の浮きや抜けにも直結します。
 貫板が腐食してしまえば「浮いてしまった」「抜けてしまった」釘の打ち直しをしたところで貫板に釘を固定する力はありませんから、浮きや抜けなど同じことを繰り返すだけなのです。

棟板金を固定している木製の貫板の劣化や腐食

棟板金はこまめに点検・補修を!

 素材自体の寿命は15年以上あるものの棟板金は直接風や雨の影響を受けやすく例え築浅であっても環境の影響で不具合が発生しやすい箇所と言えます。
 釘の浮きや抜けといったわずかな不具合が剥がれや飛散といった大きな不具合を発生させてしまい、またそれらが次の被害を生んでしまう恐ろしさもあるのが棟板金の不具合です。

棟板金の釘浮きなど、小さな不具合が剥がれや飛散など大きな被害につながる

 色あせてきた、緑の苔が生えているといったようなわかりやすいサインがあればよいのですが、ほんの小さな釘が浮いているか?抜けているか?などはとても遠目からではわかりませんし、ましてやご自身で屋根に上がるなどは危険すぎますよね。
 ほんの小さな不具合が大きな被害につながってしまうからこそ不具合を引き起こす可能性のある台風や強風などの後、また「屋根の上からパタパタと音がする」など異変を感じたらぜひ街の屋根やさんの無料点検をご活用ください。

台風の際に聞こえる棟板金が捲れる音

強風や台風の通過後や異変を感じたらぜひ街の屋根やさんの無料点検をご活用ください!

ご注意ください!棟板金の不具合は悪質業者に狙われやすい!?

 台風の後に必ず被害報告がある悪質な飛び込み業者による強引な訪問販売です。特に被害の出やすい棟板金は飛び込み業者のターゲットになりやすいと言えます。

 「台風後は棟板金に不具合が発生しやすいので、今日なら無料で屋根の点検を行いますよ」と親切そうに近づいてきて、屋根に上らせてしまうと「見えないところで棟板金の釘が抜かれた」「屋根材を割られた」など悪さを行い、あたかも台風の被害にあったかのような写真を見せられ必要のない工事を迫られるということが頻発します。得体のしれない飛び込み業者には無料であっても安易に屋根に上らせないようにしましょう
 火災保険を使用すれば無料になりますと契約を急がせ、結果、保険が満額おりなかったなどのトラブルも多いです。

得体のしれない飛び込み業者

訪問販売トラブル事例はこちら

飛び込み業者のこんな営業トークには要注意!はこちら

屋根の板金が浮いていると言われたら?

 普段目にしない棟板金だからこそどうなっているのか気になる方も多いと思います。
 下から見て異変がある、業者から浮いていると指摘された場合にも、街の屋根やさんまでご相談ください。
 無料点検で屋根に上がらせていただき、撮影した写真をお客様にもご確認いただいた上で必要な補修方法をご提案させていただきます。

お問合せはこちらから

普段屋根の上にある見えない棟板金だからこそ私たち街の屋根やさんに是非ご相談ください!

棟板金交換のまとめ

●屋根と屋根の面が合わさる山状(角)の接合部分を覆って雨水の浸入を防ぎ、かつ屋根材を固定している金属を「棟板金」と呼びます

●屋根の頂点にある棟板金は風荷重を受けやすく、台風や強風時に被害を受けやすい

●棟板金の飛散や剥がれは貫板からの「釘の浮き」によって引き起こされています

●釘の浮きの原因は金属の伸縮や錆、そして貫板の劣化や腐食によって起こりえます

●棟板金の飛散や剥がれは近隣の建物、歩行者へ被害を与えたり、雨漏りといった二次被害を招くことがあります

●棟板金の交換タイミングは10年~15年を目安に、貫板と一緒に交換するのが良いでしょう

●プラスチック樹脂製の貫板とSUSビスで棟板金の耐久性をアップさせることが可能です

●棟板金の交換時には夏の暑さや冬の結露対策にもなる換気棟をご検討ください

●台風や突風などの風災が原因による棟板金交換は火災保険が適用できることもあります

●棟板金の交換時に仮設する足場を有効活用することが長い目で見たときにリフォーム代金の節約にもなりえます

●棟板金は強風や台風の通過後などこまめに点検するのが肝要です

●得体のしれない飛び込み業者には無料であっても安易に屋根に上らせないようしましょう

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