知ってお得!屋根の便利な豆知識
普段に何気なく眺めている屋根ですが、近所のお住まいを見渡しただけでも、様々な形、様々な材料が使われていることが分かと思います。
また、グーグルアースなどでは世界中の屋根を眺めることができます。
素敵なデザインのものもあれば、ユニークでかわいらしいものもあります。
目次【表示】
屋根の勾配とデザイン
屋根の勾配が緩やかだと雨漏りの危険性が高まる
普段はあまり気にされることはないでしょうが、屋根はその勾配と屋根材によって様々な制約を受けます。
雨漏りのリスクが低減
一般的に勾配がきついほど水切れがよく、雨漏りリスクが低減します。
雨漏りの危険性が高まる
逆にゆるやかだと雨水が流れにくいので、雨漏りの危険性が高まります。
各屋根材は勾配に対する許容値が細かく定められている
急勾配の瓦屋根
瓦は重いので外れて落ちてきそうです
各屋根材は勾配(傾斜)に対する許容値が細かく定められています。
例えば、急勾配の屋根に瓦を葺いたところを想像してみてください。瓦は重いので外れて落ちてきそうです。
ゆるやかな場合も水切れの観点から使える屋根材が限られてきます。
ゆるやかな勾配には防水性の高い金属屋根が使われていることがほとんどです。金属の屋根材は防水性が高い、軽い、加工しやすいことから万能ということもできるでしょう。
軒天が外壁の寿命を決める?
屋根の軒天は広いほうが外壁を長持ちさせる
ほとんどのお住まいでは外壁から張り出している屋根部分があります。この天井部分は軒天と呼ばれており、張り出している部分が狭いお住まいと広いお住まいがあります。この張り出している部分も屋根の形状や素材によってある程度決まっているのですが、広いほうが外壁の寿命を長くできそうです。
外壁の寿命を長くできる
一般的に勾配がきついほど水切れがよく、雨漏りリスクが低減します。
外壁の寿命が短くなる
逆にゆるやかだと雨水が流れにくいので、雨漏りの危険性が高まります。
屋根に合った雨樋を
屋根の形状よって一つの方向に流れる雨水の量が違う
切り妻と寄棟を想像してください。屋根の総面積が同じだとして、雨が降っているとします。より大きな雨樋が必要なのはどちらでしょうか?
答えは切り妻となります。
切り妻は屋根が2面、寄棟は4面です。同じ雨量を2面で受ける場合、4面で受ける場合に較べて排水性能の高い雨樋(大き目)が必要になります。同じ理由で片流れの場合はもっと大きなものが必要となります。
同じ雨量でも
雨水は4方向へ分散される
同じ雨量でも
雨水の流れは2方向のみ
鎌倉市 建長寺
Knowledge of roof
銅葺きの屋根
軒先に取り付けられた水平の部材。屋根内部への雨風を浸入を防ぐのが主な役目となる。
岐阜県 白川郷
Knowledge of roof
茅葺きの屋根
熟年層にとっては懐かしくも馴染みが深い屋根ではないだろうか。昭和中期までの農村でよく見られたが、実は日本固有のものではなく、世界中に分布している。用いられる材料によって、藁葺(わらぶき)・草葺(くさぶき)と区別されることもある。世界遺産の白川合掌号が有名。
東京都 東京駅
Knowledge of roof
天然スレートの屋根
何億年も経た堆積岩の一種(粘板岩)を切り出したもの。ヨーロッパに多く見られ、東京駅の丸の内駅舎にも用いられていることが知られている。宮城県石巻市とその周辺は天然スレートの産地で、かつては数多くの家屋が見られたが、残念なことに東日本大震災による津波で多くが流失してしまった。
京都府 [杮葺]慈照寺銀閣
Knowledge of roof
板葺きの屋根
板を屋根材として使用している。用いられる板の厚みにより、柿葺(こけらふき)木賊葺(とくさぶき)、栩葺(とちぶき)に分類される。厚い木片を互い違いに重ねた板屋根は大和葺(やまとぶき)と呼ばれ、法隆寺金堂の裳階だけに見られる。
京都府 清水寺
Knowledge of roof
板葺きの屋根
ヒノキの立ち木から皮を向いて剥がし、成型したもので葺いた屋根。ヒノキを伐採せずに表皮だけを採取するので環境にやさしい。出雲大社本殿や清水寺など歴史のある神社・仏閣で見ることができる。近年では2010年に建設された和歌山電鐵貴志川線貴志駅の駅舎「たまミュージアム貴志駅」に檜皮葺が採用された。
東京都 浅草寺
Knowledge of roof
チタン瓦葺きの屋根
歴史的・文化的建造物を改修する際、耐震性と観光客への安全面を考えて採用されることがある。浅草寺の宝蔵門と本堂が有名。元の材料と同じものを使用しないと歴史的・文化的な意義が失われてしまう恐れがあるため、その是非が議論されている。
未来の建材 ※写真はイメージです。
Knowledge of roof
3Dプリンタで作られた屋根
これから先の話
歴史的・文化的建造物を改修する際、耐震性と観光客への安全面を考えて採用されることがある。浅草寺の宝蔵門と本堂が有名。元の材料と同じものを使用しないと歴史的・文化的な意義が失われてしまう恐れがあるため、その是非が議論されている。
この記事の監修者

富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
20,000棟以上の施工実績を持つ『街の屋根やさん』多摩川支店の支店長。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
関連するブログ一覧
瓦屋根のとんとん葺きとは?メンテナンスの重要性を解説【江戸川区興宮町の施工事例あり】
瓦屋根は日本の伝統的な建築に欠かせない存在であり、その美しさと耐久性から今も多くの住宅に採用されています。今回は江戸川区興宮町で撮影された実際の施工写真を交えながら、瓦屋根の構造と「とんとん葺き」の劣化に関する注意点、そして必要なメンテナンスについて詳しくご紹介します。 瓦屋根の特徴と構造 瓦屋根は、風格ある外観と耐久性が魅力の屋根材です。しかし、美しさと引き換えに定期的な点検とメンテナンスが必要...続きはこちら
屋根を支える重要な部分である「野地板」。しかし、普段は目にすることがなく、その重要性が見過ごされがちです。 実は、野地板は屋根の強度を保ち、家を守る大切な役割を果たしています。この記事では、野地板の役割や種類、そして雨漏りによる影響やメンテナンス方法について詳しく解説いたします! 野地板とは?屋根の構造における役割を解説 野地板(のじいた)は、屋根の構造で非常に重要な役割を担っています。屋根は外部...続きはこちら
昔ながらの金属屋根「トタン」とは|特徴と錆を防ぐメンテナンス方法
トタン屋根は昔ながらの金属屋根材の一種で、日本の住宅や工場に多く使用されています。軽量・施工が簡単でコストパフォーマンスも良く、広く採用されてきた歴史があります! しかし、トタン屋根の最大の悩みどころは「錆びやすい」ということ。錆が進行すると、屋根材自体の強度に影響もでてしまいます(>_<) この記事では、トタン屋根の特徴や錆を防ぐ方法について詳しく解説いたします! 昔ながらの金属屋根...続きはこちら
関連する施工事例一覧
- 【新宿区北新宿】天窓雨漏りを高耐久シーリングで簡易補修|街の屋根やさん
-
【施工内容】
雨漏り修理
- 【世田谷区上用賀】バルコニーの雨漏りをFRP防水で解決!劣化した下地も丁寧に補修しました
-
【施工内容】
防水工事
- 雨漏り修繕のための金属波板交換工事|江戸川区北葛西での施工事例
-
【施工内容】
雨漏り修理
あなたの近くの街の屋根やさんはこちら
街の屋根やさんは東京都以外にも神奈川県、千葉県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方のお住まいの街の屋根さんをお選びください。
