カーポートの建て直しが自己負担なしでできる条件・施工費用をご紹介
このところ台風による甚大な被害が非常に目立ちましたね。記憶に新しい所では2019年9月の台風15号(令和元年房総半島台風)、同年10月の台風19号(令和元年東日本台風)、2018年8月の台風21号(平成30年台風第21号)が挙げられますが、いずれも被害総額が500億円を超え、令和元年東日本台風に至っては4000億円近い被害の爪痕を残しました。
これら自然災害による被害で非常に助かるものといえば火災保険!今までで利用したことがある、最近利用したという方は多いかとは思いますが『原状復旧』が原則です。しかし今回はカーポート補修に火災保険を利用して建て直す事が出来たという事例を用いて、火災保険の基本からカーポートを自己負担なく補修を行うための活用方法を私たち街の屋根やさんがご紹介したいと思います。
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火災保険の基本
火災保険を利用したことがあるという方はご存じかと思いますが、火災保険は強風や降雪など自然災害によって住まいに被害が生じた際に元の状態に戻す、いわゆる「原状復旧」を目的に利用することができます。
例えば降雪で軒樋が破損してしまった…からといって雨樋を全交換できるというわけではなく、その破損してしまった部分の補修を行うために火災保険が利用できるのです。カーポートの屋根であれば破損した数枚のみの原状回復ですので、自己資金を出さない限り色違いになってしまっているというお住まいも多いでしょう。
また数年前の自然災害で破損してしまったからと言っていつでも申請できるわけではありません。例外はもちろんありますが、被害を受けた日より3年以内の申請が有効です。しかし、被災後から時間が経つにつれ「経年劣化」と判断されてしまう可能性もありますので、なるべく損害に気が付いた時点での申請がお勧めです。
火災保険と聞くと火事による被害限定と思われがちですが、補償内容によって風災(台風や突風)、水災(洪水や浸水)、落雷による被害も補償対象になりますので、一度加入条件はチェックしておくべきでしょう。ちなみに地震による損害については火災保険ではなくセットで地震保険にも加入しておく必要がありますのでご注意ください。わからないことがあればお気軽に街の屋根やさんまでご相談ください。
何度も申し上げますが原状復旧が原則の火災保険は通常、カーポートの屋根数枚が破損したからといって全交換を申請することはできません。しかし例外があり、それらの条件を満たした場合はカーポートの屋根ではなく柱を含めた全交換を申請することも可能なのです。その条件は以下2点です。
火災保険は住まい(建物)の原状復旧を目的としているとご説明しましたが、補償内容によって建物には住宅そのものだけでなく、それに付帯する塀や車庫等も含まれます。この場合はカーポートや物置等の復旧に火災保険を利用できます。これは保険会社によって補償範囲が異なりますので、お客様自身で確認していただく必要があります。
どの商品もそうですが年々機能の向上やデザインの変更等で入れ替わっています。中には廃盤製品もあるでしょう。この『廃盤になってしまった』ということがポイントです。
カーポートに限らず製品は販売時点で大量生産をしています。その方がコスト削減と在庫管理が出来るからです。その時点ではカーポート一式を製造する費用はそれほど掛かってはいないでしょう。しかしいざ廃盤になった際にそのカーポートを補修するとなると実は非常にコストがかかります。
例えばそのカーポートを製造するメーカーがデザイン性を重視して特殊な形状のカーポートを販売していたとしましょう。廃盤になる前であれば部材も手に入りますので費用は部材費のみです。しかし廃盤になってしまうとそのカーポートに使用されていた部材は手に入りません。結果、その形状に合わせて加工し補修を行うと非常にコストも手間もかかるのです。
廃盤カーポートの製品1つの加工・取り付け費用と新規カーポートでの建て直し費用が同等になることがままあるのです。
またカーポートは道路に面しているため、屋根が外れてしまった・柱が歪んでいる状態が通行人や自動車への被害を招く可能性もあります。このようなことから可能な限り早急な補修が求められます。カーポートの製品を加工できる業者を探すよりも新規のカーポート製品を取り寄せたほうがはるかに早く、はるかに確実な復旧工事にあたることが出来るのです。
※廃盤製品はカーポート以外にもあります。
廃盤というと屋根材や外壁材にももちろん存在します。例えば和瓦よりもコストが安く似ているため一時期こぞって販売されていたセメント瓦もすでに販売している屋根メーカーはありません。
1枚2枚の破損であれば在庫や形状の近い代替品を使用することもできますが、数十枚となると葺き替え工事もしくは葺き直し工事を行う必要性があります。
ではセメント瓦もカーポート同様全面改修が出来るのか?というとなかなか火災保険の申請が通らない、また減額での保険金請求となるケースが非常に多いのです。
というのも、ここ数年日本は自然災害が非常に多く各地で火災保険を利用しての補修工事が多くなり財源の確保が難しい現状です。結果厳正な審査が一層厳しくなった他、2019年10月1日には火災保険料の改定(大幅値上げ)が行われました。
またカーポートは既存カーポートの撤去、カーポートの新設を行っても100万円程度です。十分高いことに変わりはありませんが、屋根となると200~300万円かかることも予想されるため、自己負担額0円で実施できるというケースは極めて稀です。
またセメント瓦等が施工されたのは30~40年ほど前です。ある程度の損害においては経年劣化と判断されても致し方ありません。
このように火災保険を利用して全面改修・全改修できる例は非常に稀であるということを念頭に復旧工事に臨みましょう。
では実際にカーポートが廃盤で且つ建て直し工事を行う際にどのような施工工程を行うのかを実際に街の屋根やさんが施工した例をもとにご紹介したいと思います。
施工の流れ
まずは既存のカーポートを撤去しなければなりません。破損してしまったカーポートは周囲に被害が及ばないよう解体・撤去処分を行います(私たち街の屋根やさんではカーポート工事の際には自動車の移動をお願いしております)
新規のカーポートは既存カーポートと同等サイズ、仕様のものとなりますが同じ位置に建てることができませんので柱設置にあたり下地のコンクリートを斫(はつ)ります。カーポート設置に障害をきたすような配管等が通っている場合は、別途配管工事費用が掛かりますのであらかじめご承知おきください。
既存カーポートの柱撤去後はモルタルで補修、新規カーポートの柱もモルタルでしっかり固定させます。
新たなカーポートを組み建て設置し工事は完了です。火災保険で補償されるのは同等製品での建て直し工事に関連する内容のみです。例えばカーポートを固定するにあたって基礎工事が必要ですので補償範囲内です。
しかし1台分のカーポートを2台用への変更や、明らかな仕様変更(太陽光パネルと一体になる製品等)は自己負担になりますのでそういった場合は街の屋根やさんにご相談ください。
カーポートは強風や積雪によって屋根のみが破損することが多く、修繕費用も決して高いというものではありませんでした。しかしここ数年台風等で甚大な被害が発生し続けているのも事実です。実際街の屋根やさんでも台風などでの被害によるご相談を多くいただきます。そのため火災保険を申請する際にも見逃しやすい部分をしっかり確認した上で補修していくことが非常に大切です。
例えばカーポート屋根が破損したことに目を向け復旧工事を行い、後になって柱の連結部分が破損していることに気付いたとしても経年劣化や別の要因による破損と判断されることもあるのです。もしカーポート本体の建て直しが必要になったときはご紹介した費用をすべてご自身で賄わなくてはならなくなります。
必ず台風や降雪で被害を受けた、受けたかもしれないという事態に陥った時は私たち街の屋根やさんのように火災保険に詳しい屋根工事業者に点検・お見積りを依頼してください。そして破損状況に対して適切な復旧工事を行ってください。
皆さんが行うべき事は、被害を受け慌ててしまう前に火災保険の補償内容について把握しておくこと、そして悪質な業者に惑わされないよう工事業者の説明や見積もりからしっかり見極めるということです。
私たち街の屋根やさんは「この場合は火災保険が利用できる?」「カーポートの屋根が飛んでしまった」などのお悩み・不安・お困りごとに適切なアドバイスをさせていただいております。
もちろん火災保険だけじゃなく共済を利用しての補修工事も承っておりますので、「申請方法がわからない」といったお客様もお気軽に街の屋根やさんまでお問合せください。
被害が生じた際に近隣住宅や通行人に被害を与える恐れがあるのは塀や擁壁、カーポート等の住まいの顔です。カーポートの一部分が割れただけ、と軽く考えていたものが事故の原因になる可能性や、全交換につながる可能性もあるのです。被害に気付いた時点で修繕まで時間がかからないようまずは私たち街の屋根やさんにご相談ください。
カーポート修理に関するまとめ
●火災保険は原則「原状復旧」を目的にしています。カーポート屋根が破損した場合はカーポートの破損した屋根数枚を火災保険に申請し補修することができます。
● 但し火災保険の補償内容に付帯部(カーポートや物置)が含まれており、廃盤になってしまったカーポートの修繕を行う場合は建て直し工事を申請することができます。
● カーポートの建て直し工事は既存カーポートの撤去処分を含め100万円前後かかる可能性があります。これらを火災保険に申請し自己負担なくカーポートの建て直し工事を行うことができました。
●火災保険には様々なルールと厳正な審査があります。しかし根拠に基づいた復旧工事は申請することができます。生活とは少し遠い存在のカーポートですが、破損してしまえば通行人や自動車への迷惑にもなってしまいますので早く適切なカーポート工事を心がけましょう。
●カーポートが破損してしまった、火災保険を利用した補修工事をご希望という方は私たち街の屋根やさんにお任せください。
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