トップコート塗り替えで防水メンテナンス!時期や費用は?
更新日 : 2024年12月13日
更新日 : 2024年12月13日
・ベランダやバルコニーの床が古く劣化してひび割れ始めている
・屋上の防水面が色褪せてきたように見える
そろそろ防水のメンテナンスの時期?でも費用はどれくらいかかるのだろうか?
屋上やベランダなどの防水を放置すると、劣化で雨漏りを引き起こしそれこそ補修費用が高くなってしまうかもしれません。
そこでまずはトップコートの塗り替えを検討してみませんか?トップコートのみのお手入れで済めばお手軽にメンテナンスができてウレタン防水やFRP防水そのものを長持ちさせることができます。
防水のトップコートとは?役割や塗り替え時期を解説します。防水のメンテナンスをご検討中ならご参考にしてください。
目次【表示】
トップコートとは屋上(陸屋根)やベランダ・バルコニー床の防水層を守るために行う塗装のことです。
ウレタン防水やFRP防水、シート防水などを施した後の仕上げとして、防水層を長期間保護し維持していくために上塗りする保護材の役割をするものです。
トップコートの役割
バルコニーなど家の外部にある床は、普段から雨風や紫外線の影響を受けるのでダメージが大きいですよね。そのダメージを軽減させる効果があるのがトップコートです。
トップコートは防水層を保護する役割があるのですが、そのものに防水性能はありません。自動車で例えれば、塗装の色褪せや劣化を防ぐためにワックスを塗布しますよね。ワックスはいつまでも効果は無いものの、塗らなければ自動車の塗装は劣化が早まり色褪せも進んでいきます。
それと同じように防水面を出来るだけ長く維持できるようにトップコートを塗布するわけです。ベランダやバルコニー、屋上の床はトップコートで保護してあげないと防水層が悲鳴をあげ劣化してしまいます。定期的に自動車のワックスをかけるのと同じように外部の床もコーティングが必要ということです。
防水の中でも特にウレタン防水やFRP防水にはトップコートが必須です。
ウレタン防水
ウレタン防水とは液状化されたウレタン樹脂を床に何回かに分けて塗布し防水層を作り上げていくタイプの防水塗装のことです。
ウレタン防水は塗料のため少々の凹凸があっても上手く対応でき、継ぎ目ができないこともあって使われることが多いです。比較的費用を抑えて工事ができることもメリットの防水工事です。
特に紫外線に弱いため、トップコートで長持ちさせることが必要になるということなのです。
FRP防水
FRP防水とは、ガラス繊維を編み込んで作られたシートと特殊ポリエステル樹脂を組み合わせて防水層を作る防水工事のことです。プラスチックのように硬い防水層ができるのが特徴で、主にベランダやバルコニーで採用されることが多い防水方法です。
しかしそれだけでは見た目はほとんど透明に近いので、顔料の入ったトップコートが表面に塗布されています。
トップコートの塗り替えのみでOK?
屋上、ベランダ・バルコニーの防水面の劣化、色が変わってきたり、小さなひび割れが起こってきたりすると不安ですよね。
→よくある劣化症状はこちら
でも実は、表面的なダメージも多く、トップコートの塗り替え工事のみでメンテナンスできる場合があります。
あまりにも放置しすぎて防水層まで劣化していては根本的な防水工事が必要になりますが、そうでなければ防水工事を一からやり直す必要はありません。もちろんその分費用も抑えられます。
本来の防水層を長持ちさせるためにも、早めに点検してトップコート塗り替えをするのがベストなのです。
街の屋根やさんではコストを掛けずに長持ちさせるメンテナンス方法を提案しています。それぞれの状況に応じてご提案内容は変わり工事内容は異なります。
ベランダやバルコニー、屋上の床の劣化が気になり出したらお早めに、まずはご相談ください。毎日見ているベランダなど、変化に気づきにくいかもしれませんが、防水層まで劣化しないようにするためには早期の点検が不可欠です。
それではトップコートはどのくらいのメンテナンスサイクルで工事すれば良いのかを見ていきましょう。
防水の種類別トップコートメンテナンスサイクル
上記の表でも分かるようにトップコートのメンテナンスサイクルは約5年です。
5年でメンテナンスすることによって本来防水の役割をしている防水層を維持できるということなのです。
特にウレタン塗装は、前述の通り紫外線に弱いデメリットがあるため3〜5年の短いスパンで塗り替え工事推奨になります。また、防水層そのものの耐用年数を記載していますが、これはトップコートのメンテナンスを定期的に行っている場合の耐用年数です。
いかにトップコートの塗装工事が重要かというのが分かりますよね。
トップコート塗り替え費用
トップコート塗り替え費用の目安は、下地調整や補修なども含めて、一般的な住宅のベランダなら数万円~10万円前後になるでしょう。
現在の状態や使用する材料によって変わりますので詳しくはお問合せください。
<トップコートの色は変えられる?>
ベランダや屋上、グレー系やグリーン系の建物が多いのではないでしょうか。トップコートで好きな色に変えられる?とのご質問をいただくこともございますが、メーカーが用意しているカラーのバリエーションはあまり多くはございません。グレー系、グリーン系、ブラウン系が主です。
その中でお選びいただけますのでご相談ください。
トップコートの塗り替え時期は5年程とご案内しましたが、環境によっても変わってきます。実際にはどのような状態になったらメンテナンスが必要なのか、ご自宅の状態と比べてみてください。
劣化の程度によってはトップコートだけの対処では追い付かない場合もありますので早めの点検が必要不可欠です。
色褪せ
外壁でも屋根でも外部にあるものは全て雨風や紫外線に常時さらされています。当然ですが色も褪せてきます。
床なので外からもそれほど見えないため美観を損なうことはありませんが、だからと言って放置してはいけません。色褪せは、トップコートの劣化を示す最も分かりやすい目視で確認できるチェックポイントです。
白っぽくなってきたら、緊急性はありませんが劣化が始まっていると思ってください。
また、触って白い粉が指に付くようならチョーキング現象が現れています。トップコートの顔料が劣化しているサインです。
ひび割れ
強い夏の紫外線と雨風により塗膜が悲鳴をあげ、細かいひび割れができてきます。近くでよく見ないと分からないほどの細いひび割れが広がっている、ということもあります。そろそろトップコート塗替えのメンテナンス検討の時期です。
ひび割れが大きくなってきても、表面のトップコートのダメージであれば、トップコートのみ塗り替えで維持できます。防水層そのものが傷まないうちにご相談ください。
汚れや苔
外壁や屋根と同様に、汚れや苔が発生したらトップコートの劣化が進んでいる証拠です。汚れや苔が発生しても放置していると、通常よりも劣化は一段と進んでいきます。
ひび割れが大きくなってきても、トップコートの塗り替え時期と判断した方が良いでしょう。
摩耗
ベランダやバルコニーは、人が歩くことが多い場合に床の摩耗も考えられますよね。その場合もトップコートの劣化は進みやすく擦れによる劣化は避けられません。
色が変わってきた、黒ずんできた。FRP防水の場合はガラス繊維質が浮き出てくることもあります。防水層までダメージが達する前に、トップコートを塗り替えましょう。
剥がれ
トップコートの劣化が進むと剥がれてくることもあります。特にFRP防水によく見られます。防水層が露出していることになるので、トップコートの塗装で維持が可能なのかを点検で判断します。擦れによる劣化は避けられません。
剥がれたトップコートを削り落とし、剥がれていない箇所と厚みに差が出ないように補修していきます。
施工5年のFRP防水をトップコートで保護
築20年、5年前にFRP防水施工を行ったベランダです。雨漏りなど大きな問題ありませんが、できるだけ長持ちさせたいとのことでトップコートでのメンテナンスです。
きれいに使用されていらっしゃるようでしたが、よく出歩くベランダのため表面が擦れてきています。
まずは高圧洗浄し、それでも除去できなかった汚れを削り落としました。こうした作業が仕上がりに影響します。
清掃が済んだら密着力を高めるプライマー塗布。
そしてトップコートを2回塗りです。グリーンの床が鮮やかさを取り戻しました。
防水層を長持ちさせる
冒頭でも申し上げたように、自動車のワックス掛けを怠ると塗装は一気に劣化するのと同様に、ベランダやバルコニーの床も防水層を守るためのコーティングが必須ということです。
せっかく防水工事をしているのにそれを保護するコーティングが不十分であれば勿体無いと思いませんか。自動車が好きな人は絶対に塗装も大切にされます。家も同じではないでしょうか。
そう考えると防水層を出来るだけ長持ちさせ、耐用年数ギリギリまでしっかりと雨水の浸入をブロックさせることが重要です。トップコートは建物そのものを守るために必要なメンテナンスなのです。
紫外線や摩耗から守る
外部がゆえの大敵は紫外線と雨風、そして人が歩くなどの物理的摩耗でより劣化を進めます。
それから守るのがトップコートのコーティングです。
近年の夏の暑さは尋常ではありません。気温も異常なほどに高温で紫外線の強さも年々厳しくなっているように思えます。その過酷な状況から家を守るために防水箇所には必ずトップコートが必要なのです。
また、人が歩く摩耗や物理的な摩耗に関してもトップコートは効果を発揮します。コーティングが本来の防水層を強い衝撃や擦れから守ってくれます。
定期的な点検で補修ができる
家のメンテナンスに対して意識の高い方は、常に定期的な点検を怠りません。
防水のトップコートに気を配り定期的に点検すれば、防水そのものの問題にも早く気付くことができます。軽微な傷などを早期で発見できるため、少額の補修で防水層を維持することができます。
街の屋根やさんでは無料点検を実施していますのでまずはご相談ください。
トータルコストを抑えられる
トップコートのメンテナンスを定期的に行うことは、トータルコストを抑えることに繋がります。
トップコートの剥がれ落ちた防水層は劣化が早く進み寿命を縮めていきます。
そうなれば本来なら12年の耐用年数であっても、8年や10年で防水工事のやりかえをせざる追えなくなるのです。
家を持つということはそこで暮らす以上メンテナンスは不可欠です。出来るだけ長持ちさせることに意識を向けた方が良いと思いませんか?トップコートのメンテナンスをすることは、防水層を出来るだけ維持し長持ちさせ、トータルコストを抑えることに繋がります。
ここまでご紹介してきたように、屋上やベランダの防水が傷んできているな、と感じても、トップコートのみの補修で済ませられることも多くあります。
メンテナンスにはお金がかかるかな…とご不安な方も、点検・補修はお早めにご検討ください。
街の屋根やさんは点検無料です。現在の状態をしっかり確認し、必要な補修や工事をご提案いたします。まずはお問合せください。
トップコート塗り替えで防水メンテナンスまとめ
●トップコートはウレタン防水・FRP防水・シート防水などの防水層保護のために上塗りする保護剤です
●トップコートは防水層を紫外線や摩耗から守り、劣化を抑えます
●一般的にトップコート自体に防水機能はありません
●トップコートのメンテナンスサイクルは5年程度です
●防水面の色褪せ、ひび割れ、剥がれ、汚れや苔、摩耗などが見られたらメンテナンスサインです
●防水が傷んでいてもトップコートのみの補修で済む場合があります。お早めに点検・メンテナンスをご検討ください
この記事の監修者

富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
20,000棟以上の施工実績を持つ『街の屋根やさん』多摩川支店の支店長。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
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