多摩市一ノ宮にて棟土が流れ出てきた棟瓦の取り直し工事をおこないました
更新日:2021年07月17日
多摩市一ノ宮にお住まいのお客様より「茶色い泥水が屋根から流れているようだ」とのご連絡をいただき現地調査へ伺いました。「茶色い泥水」というのは、漆喰が剥がれたところから棟土(むねつち)が雨などの影響で流れ出てしまったようです。点検結果と下り棟の取り直し工事についてご報告します。
状況を確認
漆喰の経年劣化が確認出来ました。漆喰の破片もいくつか見受けられ、劣化が進行している状態でした。漆喰の寿命はおよそ20年ほどです。漆喰が剥がれてしまっても、ただちに雨漏りが発生するわけではありません。下地の防水紙に破れなどの不具合が無く、きちんと機能していれば建物内部への水分浸入を防いでくれます。瓦は長寿命のため、瓦そのものより、漆喰や防水紙が先に劣化してしまうことがほとんどです。定期的なメンテナンスをおすすめいたします。
棟瓦取り直し工事
寄棟(よせむね)や方形(ほうぎょう)、入母屋(いりもや)などの形状では、屋根のてっぺんにある棟(大棟)から下っている棟「下り棟」や「隅棟(すみむね)」があります。点検をしたところ、こちらの棟瓦がズレている状態でした。矢印は熨斗瓦(のしがわら)がズレている部分を指しています。漆喰のメンテナンスには、状態により「漆喰詰め直し」や「棟瓦の取り直し」があります。棟瓦にズレが発生している場合は、棟瓦の取り直し工事が必要です。お客様とご相談の結果、大棟部分は「部分的な棟瓦取り直し」を行い、下り棟は「棟瓦の取り直し工事」となりました。さっそく、隅棟部分の棟瓦(冠瓦)と3段に積まれていた熨斗瓦を一旦撤去しました。土台となる棟土は水分を吸収して劣化が進行しているのが分かります。
南蛮漆喰(シルガード)で長持ち
土台の土を撤去後キレイに清掃し、南蛮漆喰「軽量シルガード」で土台を作ります。シルガードは、防水性に優れ吸水率も低減していますので強度と耐久性に優れており、近年では主流になっています。熨斗瓦、棟瓦を銅線で固定して完成です。銅線でしっかりと固定することにより、地震などの揺れでも倒壊しにくくなります。また、強風時の飛散防止にもなりますので安心です。
私たち街の屋根やさんでは、新型コロナウィルスへの感染対策として、手指の消毒やマスク着用の徹底を行っています。zoomでのお打ち合わせも承っておりますので、まずはご相談ください。
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