葛飾区でモニエル瓦屋根のメンテナンス見積り調査、要注意は棟とケラバです
更新日:2021年05月13日
信じられないような暖かさでびっくりしましたが、こんな日は調査もスムーズに行えて本格的な春が待ち遠しい限りです。葛飾区のお客様から屋根外壁塗装の調査のご依頼を頂きました。屋根はモニエル瓦という洋瓦で葺いてあるとの事です。塗装工事に合わせて屋根も点検、悪いところは補修・補強も行って以降と思っていらっしゃいました。ただし、一点問題がありました。それは屋根が超急勾配だったのです。我々、工事業者から見た場合、施工するうえでの急勾配とは6寸勾配以上を指します。6寸勾配とは角度でいうとおおよそ31度あります。例えて言うと、スキージャンプ台の最大傾斜が35度だそうです。4度ほど少ないですが結構な角度があることは想像していただけましたでしょうか。その数値を大きく超える角度の屋根だったのです。それは実に45度です。建築界では矩(かね)勾配と言われる勾配です。通常の矩勾配の屋根ではまず梯子で上がることは不可能ですが、お客様の屋根は2段構えとなっていたので何とか登って確認することが出来ました。
矩(傾斜角45度)の屋根です。横から見ると大したこと無さそうに見えるんですけどね。下から見るともはや壁ですね。2段構えの屋根の構造で助かりました。2段目の屋根にどうにか梯子を掛けられました。
梯子をかけた2段目の屋根です。角に棟が有ります。モニエル瓦もかなり表面が荒れていますね。棟は内部の漆喰が剥がれてしまってきています。軒先は隙間が多いため鳥の巣が造られているようでした。この棟はケラバにもなっているので漆喰の剥がれは水の浸入につながりケラバを兼ねている部分の下地木部の腐食が心配です。
なだらかになっている屋根から急勾配の棟、親棟を見上げてみます。棟の下は近づけないため素材は確認できませんが、モルタルのようなやや荒目の素材に感じました。剥がれなどは無いようです。どうにか頂点の棟によじ登り、棟の通りを確認します。大きく乱れている様子は有りませんでした。
過去に棟の冠瓦が台風で外れてしまったことが有ったそうです。雨水の浸入を防止するために施工されたシーリング材の状態を見るとかなり前だったことが推測されます。ケラバ側を棟から見た様子です。さすがにここには手が届かないというよりも体を安定させていることが精いっぱいでした。細かく見るためには足場が必要です。一般的に急勾配の屋根は平場と呼ばれる部分の面は雨漏りがお気に悔いと言われています。それは傾斜が急なため雨水がとどまりにくいからです。だたし、屋根の端のケラバと言われる部分は防水の処置をしっかり行っていない場合、浸水によって下地木部が腐食しケラバ瓦の脱落につながる事があります。特に最終的に水が集まる軒先側にその傾向が顕著だったりします。
ケラバ瓦を下地の木材に釘かビスで固定されています。浸水が多いとこの木部が腐食して釘やビスが外れてしまいます。
ケラバ瓦の落下は過去にも数多く修理を行って参りました。こちらの写真の屋根も急勾配のセメント瓦屋根でした。ケラバの瓦が台風の後に数個落ちてしまった修理です。経年と浸水で下地木部が劣化して弱くなっていたところに風にあおられて落ちてしまったのでした。急勾配の屋根には足場は必須ですので塗装を行う機会が有った時はぜひ点検、補修を行いましょう。特にセメント瓦やモニエル瓦は、塗装しなくて良い、といった情報がありました。実際は塗装は必要です。ただし、特にモニエル瓦はスラリー層というものがあって塗装にはこの部分を取り除くかしっかり剥がれない様に専用シーラーで固めることが塗装の際に必要となるため嫌がられて、「塗装をしなくて良い」といった話が出てきたのかもしれません。しっかりとした技術と経験でモニエル瓦の塗装もお任せください。
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