
HOME > 施工事例 > 三鷹市井口で強風により屋根が飛散、縦ハゼ葺きの金属屋根スタン.....
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
担当:高田
担当:高田
三鷹市井口にお住まいの木下様より昨年の台風で屋根が飛んでしまったとお問い合わせをいただき、現地調査にお伺いしたことが今回の工事のキッカケでした。現場で屋根に登ってみると、ブルーシートで養生された瓦棒葺きの屋根が確認できました。瓦棒葺きは古い家でよく見られる屋根なので、街でも見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。棟から軒先まで真っ直ぐ1枚の金属板で葺くことが特徴で、この特徴の屋根を縦葺き屋根と言います。四角く盛り上がっている部分が繋ぎ目ですが、屋根の切れ目はこの繋ぎ目の上側にあるので縦葺き屋根は雨水が流れる際に雨水が繋ぎ目を通らない造りになっています。そのため、勾配が緩くて雨漏りしやすい屋根にも施工できる雨漏りしずらい屋根と言われています。
養生はご自身でされたとのことで、屋根の上からブルーシートをかけてパッキン付きのビスで固定していました。一番被害の大きな場所は養生できていましたが、養生仕切れていない部分も残っており、これでは間違いなく雨漏りするだろうという状態でした。
2階の屋根は5〜6mの高さがあり、落ちれば命にも関わる高さです。台風の後などに屋根の状態が気になってご自身で登ってみたというお話もたまに聞くのですが、非常に危険なのでできれば登らないで下さい。私たち街の屋根やさんでは調査・見積もりまで無料で対応しております。ご自身で登らず、プロである私たちに安心してお任せいただければと思います。
ご自身の養生で雨をしのぐことに限界を感じてきたとのことで工事をすることは決定しているとお話をいただきましたが、見積もりの提出から工事の決定・開始までどうしてもお時間がかかってしまうため、それまでの応急処置として追加の養生をさせていただきました。瓦棒葺きの屋根では、写真のようにブルーシートで覆って瓦棒の部分に角材をビスで固定して養生をします。これ以外の部分に止めると屋根に穴を開けることになるので注意が必要です。
ちなみに、お住まいが強風による被害を受けた場合、火災保険にご加入していれば火災保険の「風災」が適応となる可能性が非常に高くなります。火災保険と聞くと火災による被害のみの印象が強いのですが、風災・雪害・雹災など、多くの自然災害についても対象としている保険がほとんどです。もしご加入中で自然災害の被害に遭われた方は、保険会社さんの窓口に確認してみることをオススメいたします。
無事に着工の日を迎え、屋根工事開始です。今回は既存の瓦棒葺きの屋根を撤去して、縦ハゼ葺きの金属屋根への葺き替え工事を行うことになりました。瓦棒葺きは古い施工方法なので、今ではほとんどせこうされることがありません。スレートなどでの横葺きはダメなのかと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、横葺きは雨水が滞留し易いため、3寸以上の勾配がある屋根に対して望ましい葺き方になります。今回の屋根は2寸勾配という緩い勾配の屋根だったので、縦葺きしか選択することができません。縦葺きであれば今は縦ハゼ葺きが主流なので、稲垣商事から出ているスタンビーという屋根材で葺き替え工事を行うことになりました。既存の屋根材を撤去すると、バラ板と言われる野地が顔を出しました。
バラ板という野地も新しく屋根を葺く際には今では施工されなくなった物です。軒先に向かって取り付けられた垂木に対して細い木の板を何枚も貼って行くことで野地にする施工方法で、古い日本家屋でよく見られます。通気性が良いと言うことがメリットで、バラ板の屋根は雨漏りをしても屋根の中で湿気が籠もりにくく、腐ったりしにくい仕組みになっています。一方で屋根の強度の面などで考えると脆い弱点もあるので、基本的には上から野地板と言われる木の板を新しく貼って、構造的にも強度のある新しい屋根にしていきます。
屋根の防水の要は表面に見えてる屋根材ではなく、野地板の上に貼ってある防水紙です。防水紙がダメになると、屋根材がどんなに綺麗でも雨漏りを起こします。今回の工事ではAK2ルーフと言われる田島ルーフィング製の防水紙を使いました。AK2ルーフはカタログには載ってない製品で、某大手企業が自社の建て売り住宅などで使っている防水紙です。カタログ品で言うところのニューライナールーフという防水紙と同等の性能があり、高耐久で30年ほどの耐用年数があります。
防水紙は粘着タイプと非粘着タイプがあり、葺き替えの際は非粘着タイプを使うのが一般的です。粘着タイプはカバー工事の際に既存の屋根に防水紙を貼り付けて施工する必要があるので開発された物で価格も少し高くなっています。野地板から工事できる葺き替え工事の際にはわざわざ使うメリットが無いので使われません。通常の防水紙はタッカーと言われる大きなホチキスのような道具で野地板に対して固定していきます。そんな物で穴を開けて固定して大丈夫なのかと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、防水紙はゴムやアスファルトを使って作られており、タッカーで付く程度の小さな穴はタッカーに纏わり付いて穴を自然に塞いでしまうようにできています。
防水紙の施工まで行えば雨が降っても雨漏りを起こすことが無くなるため、屋根葺き替え工事の初日はこの防水紙の施工まで終わらせることが必達目標となります。ここまで終われば安心して工事を進めて行くことができます。
防水紙までの施工が終わればいよいよ屋根材を葺いていきます。今回使うのは先ほど紹介した稲垣商事のスタンビーです。ガルバリウム鋼板という錆に強い金属で作られた縦葺き用の屋根材で、縦葺きの際は良く使われている屋根材です。元々の瓦棒葺きと何が違うのかと言うと、接続部分に注目です。元々の瓦棒葺きは接続部分に瓦棒という角材が使われていたため大きく四角く盛り上がっていましたが、縦ハゼ葺きのスタンビーは接続部分が小さく尖っているだけです。この部分はもう一枚のスタンビーを重ねるとガチッとはまるように仕上がっています。瓦棒を施工するよりも圧倒的に簡単に工事できることが想像できると思います。屋根への固定はビスでしっかりととめていきます。軒先までの長さは場所によって変わるため、長さを合わせながらその場でカットしていくのが大変な作業です。
今回は4面の寄せ棟と言われる造りの屋根でしたが、4面全てにスタンビーの施工ができました。ここで屋根同士がぶつかる部分に隙間ができているのが分かります。これはどの屋根を葺いてもこのようになります。ではどのように納めるのか、次の写真で紹介します。
先ほどのように生じた屋根の隙間には棟板金と言われる板金のカバーを被せて仕上げます。カバーを取り付けるだけであれば簡単ですが、ただ取り付ければ良いと言う物でもありません。屋根に対して直接棟板金を取り付けるとすると、屋根に直接ビスを打ち込むことになります。これでは雨漏りを起こすリスクを作ることになるので、そうしないために貫板(ぬきいた)という板を隙間の隣に打ち付けて、その貫板に固定するように棟板金を取り付けるという方法で工事をします。結局貫板を屋根にビスでとめるなら穴が空くのでは?と思いますが、この穴を開けた貫板ごと板金で覆ってしまい、貫板に対して棟板金を取り付けることで雨漏りしない仕上がりにするのです。このような雨漏りしない造りのことを雨仕舞いと言いますが、雨仕舞いのことをしっかりと分かって講じすることが屋根工事では非常に大事な要素になっています。
全ての工程が完了し、無事に瓦棒葺きから縦ハゼ葺きへの葺き替え講じが完成しました。穴が空いて雨漏りに悩まされていた屋根がしっかりと修理できて、これで心配せずに生活を送ることができると木下様にも喜んでいただけました。お役に立つことができて私もとても嬉しかったです。
私たち街の屋根やさんでは、新型コロナウィルスへの感染対策としてマスクの着用や手指の消毒を徹底して実施しております。お問い合わせの際はご安心いただければ幸いです。
記事内に記載されている金額は2021年07月23日時点での費用となります。 2019年9月9日の台風15号、10月12日の台風19号の勢力は凄まじく、各地より被害のご相談をいただきました。三鷹市にお住まいのお客様からもお問合せをいただき、私たち街の屋根やさんでは、数多くの災害復旧工事を実施してきました。
台風発生当時に比べて、ブルーシートがかかった屋根を見かける機会も減り、それだけ復旧工事が進んでいるように感じますが、中には、まだ工事を行えていない方もいらっしゃると思います。台風シーズン前にしっかりと補修を行いましょう。
【工事前】
【工事後】
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【屋根葺き替え】屋根のお悩みを一新できる屋根葺き替え工事!【街の外壁塗装やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
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