
HOME > 施工事例 > 世田谷区東玉川で雪害にあった雨樋の交換工事が完了しました
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
担当:高田
担当:高田
世田谷区東玉川にお住まいのK様より、雨樋が曲がっているので状態を確認しに来てほしいとお問い合わせをいただいたことが今回の工事のキッカケでした。現地にお伺いすると、写真の赤丸で囲んだ部分の雨樋が大きく垂れ下がるように湾曲している状態でした。街を歩いていると時折この雨樋と同じような症状のものを見かけますが、これは何による被害でしょうか。正解は、積雪による被害です。
雪は一見軽そうに見えますが、実は1㎥で100kg以上の重さにもなると言われています。そんな雪を雨樋が受け止めて、長時間雪が溶けるまで支えているのですから加重による付加も相当なものになります。結果的に雨樋が曲がってしまい、写真のような状態になってしまいます。雨樋が曲がると排水の流れがスムーズに行かなくなったり、水が流れないといったような症状が出てきます。また、角度によっては雨樋から水が溢れてくるようになり、曲がった箇所の近くが水浸しになることも珍しくありません。厄介なことに、曲がった雨樋はもとに戻すことが基本的に不可能で、修理するには交換しか選択の余地がありません。
そこで助け舟として、火災保険にご加入されている場合であれば自然災害の「雪害」として申請を行うことができます。火災保険と聞くと火災による被害しか対象ではないと勘違いされている方も多くいらっしゃいますが、風災や雹災といった自然災害も広くカバーされることが多くなっています。ご自宅が何かしらの自然災害の被害を受けた場合は、まずは迷わずご加入中の火災保険会社に連絡することをおすすめいたします。
火災保険の被害は、被害を受けた日から3年以内の申請が受付対象とされることが多くなっております。これは、屋根の上などの普段から見ない部分については発見が遅れることもあるため、後から発見しても申請ができるようにという保険会社の優しい計らいです。普段ならばこの3年を意識することはないのですが、雪害に付いてはこの期限が関わってきます。東京で最後に大雪が降って積雪があったのは2018年の1月となります。そのため、2021年の1月で期限の3年を迎えるため、同じような被害を受けていても申請ができない可能性が高いのでお気をつけください。
雨樋工事は基本的には足場の設置が必要な工事です。今回は火災保険を申請して無事に雨樋工事分の保険金が下りたので、火災保険を利用しての工事となりました。せっかく足場を付けるのであれば、その足場を利用して外壁塗装の工事もしたいとK様よりご要望をいただいたので、今回は外壁塗装も併せて実施することとなりました。その様子についてはまた別の記事でご紹介できればと思います。
火災保険を申請して保険金が下りたのに、別の工事もしても良いのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかも知れません。答えはOKです。火災保険はあくまで保険対象の被害を受けた部分の復旧にかかる工事費用を出すだけなので、その工事に絡めて別の工事を行ったとしても契約違反などになることはございません。せっかくの足場なので、有効に使っていくことがお得な工事に繋がります。
雨樋は上から見ると外側に大きく傾いており、水が流れず汚れも堆積してしまっている状態でした。水はある程度は溜まるものですが、これだけ溜まっていると雪ほどではなくとも雨樋に負荷がかかり続けるためあまり良い状況ではありません。早速撤去から初めていきます。
今回の雨樋は10m近い部分もある長い雨樋だったので、サンダーという電動カッターで途中に切れ込みを入れて、部分ごとに裁断しながら解体いたしました。この作業だけでも、足場がなければ危なくてとてもできない作業であるとおわかりいただけるかと思います。裁断して撤去したら、既存で取り付けられている金具も取り外していきます。再利用できなくもないのですが、既存の雨樋が廃盤品であったり、雨樋のサイズを変える場合には金具のサイズも合わなくなるため、基本的には金具ごと交換するのがセオリーです。解体作業は早ければ数時間で終わります。その日に新しい雨樋を付け始めることがほとんどですが、今回の場合は塗装工事を一緒に行う関係で、塗装が終わるタイミングで取り付けることになりました。日をおいて続きに取り掛かります。
塗装が大方終了したので、雨樋の設置工事をはじめます。竪樋の金具はまっすぐに取り付けていくだけなので気をつける部分は少ないのですが、軒樋の金具は職人の技が光る部分です。というのも、雨樋に入った水がしっかりと流れるかどうかは、この軒樋金具の設置位置で決まってしまうからです。長い樋の場合は中心を最も高い位置にして、端に行くにつれて勾配を下げていく必要があります。この角度が急であれば水はけは良くなりますが、流水に勢いが付きすぎで大雨などの際に雨水が端で溢れてしまう可能性が出てきます。逆に緩やかすぎれば普段の雨でも水が溜まってしまうことになってしまいます。この角度をちょうどよい角度にするために、金具の位置を細かく調整して取り付けているのです。なんでもない部分に見えて、雨樋工事の最も重要な部分であると言えます。
金具の取り付けが終了したら樋を取り付けていきます。金具に対してカチッとはめれば取り付けができるようになっているので、取り付けはそこまで時間がかかりません。樋と樋を接続する部分はどのように接合しているかと言うと、実は樋に使う強力な接着剤がございます。樋を少しだけ溶かしてくっつけてしまうような強力なものなので、水が流れる樋でも水が漏れることなく接着ができるのです。同様に竪樋も接続して、雨樋工事が完了となります。
今まで付いていた雨樋は少しサイズの大きなものが付いていましたが、今回は少しスリムなタイプに交換いたしました。使った雨樋は積水化学工業のアーバントップΣ90のホワイト色です。色味や質感に高級感があり、オシャレな雰囲気が漂っています。大きく歪んだ雨樋にずっと悩まされていたK様も、きれいな雨樋になって安心して暮らせるとお喜びいただけました。
私たち街の屋根やさんでは、感染拡大が続く新型コロナウィルスへの対策としてマスクの着用や手指の消毒など徹底的に行なっています。お問い合わせの際はご安心いただければ幸いです。
工事から一年が経過しましたので、一年点検にお伺いしてきました。外壁の塗装工事を一緒に対応させていただきましたので、雨樋の方も確認してきました。さすがにまだ一年ということもあって、施工後直ぐとほとんど変わらずとても綺麗な状態でした。お伺いした当初の大きく曲がってしまった雨樋から考えると、本当に綺麗になったなと改めて感じます。
工事する前は雨樋からぼたぼたと水が垂れる音がしていたことが気になっていたけど、今ではストレス無く生活することができていますと嬉しいお言葉をいただくこともできました。
今回使用した雨樋は積水化学工業のアーバントップΣ90(Σ=シグマ)という雨樋です。60年以上も雨樋を作り続けている雨樋の老舗メーカーでもあるので、性能は折り紙付きです。Σ90は上面幅は130mmと広めの設計がされており、雨水をしっかりと受け止められるように造られています。
金具もいくつか選べるようになっていますが、今回選んだ自在式の金具は金具の位置が手前と奥にスライドして動かせるようになっており、雨樋の設置後でも雨樋の位置を変えることができます。これによって、雨水を上手く受けられないときの位置の変更や、この先また塗装工事をすることになった際に雨樋の位置をずらして塗装し易くしたりと、何かとメンテナンスが便利になっています。
また、前面の内側にリブ構造を施すことによって、風や雪による力が加わっても壊れにくい設計となっています。工事のきっかけとなったのは積雪による重みで歪んでしまったことが原因だったので、再発を防止するためにも雨樋本体の強度という面もとても大事な部分です。
今回使用したホワイト色は対象からは外れてしまいますが、シンチャ色や黒といった色の濃い製品には特別に耐候性特殊樹脂が被覆されています。これにより、濃い色の弱点でもある色あせを起こしづらくなっており、どの色をお選びいただいたとしてもより長く美しい姿でお住まいと寄り添って行けるように改良が施されています。
一般的な丸を半分で切ったような半月モデルの雨樋に比べると少々高い製品にはなりますが、上品なデザイン性と耐久性を兼ね備えた雨樋であるため、これから雨樋を交換・新設される方にはぜひオススメしたい製品です。
記事内に記載されている金額は2022年03月04日時点での費用となります。【工事前】
【工事後】
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【雨樋修理・交換】こんな場合は要注意!【プロが解説!街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
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