
HOME > 施工事例 > 練馬区豊玉上にてウレタン塗膜防水で雨漏りを改善、今後の雨漏り.....
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
担当:富田
担当:富田
調査にお伺いしたのは練馬区豊玉上の築17年になる3階建て住宅です。近年窯業系サイディングが多い中、タイル外壁で仕上げられた大きなお住まいです。
外壁タイルは特にマンションやアパート、ビルにも多く採用されていますが、その特徴はなんといっても高級感です。窯業系サイディングやモルタルは温かみが感じる一方、外壁タイルは重厚感あふれる仕上がりになります。タイルは吸水性が非常に低く高耐久ですので、長期にわたってメンテナンスが簡単です。イニシャルコストは高くなりますが、10年、20年と年月が経つほどにタイルの良さが身にしみてわかるかと思います。
外壁タイルは塗装の必要性がありませんが、全くメンテナンスが必要ないという訳ではありません。特に注意いただきたいのが目地です。タイルのような硬い素材をそのまま隙間なく貼っていくと、建物の揺れに追従できず割れてしまうことがあります。そのような事がないよう目地と呼ばれる隙間を作り柔軟性の高いシーリング等で埋めています。しかしシーリング材自体の耐久性はそれほど高くなく時には5年程度でひび割れや亀裂を起こしてしまうことがあり、雨水浸入やタイルの剥落に繋がる事もあります。また同じようにタイルを接着させているセメントの割れにも注意です。一つ一つの素材は高耐久ですが、建物の揺れや飛来物による破損等で被害が生じる可能性も十分にありますので、定期的な点検は心がけましょう。
今回のお悩みは雨漏りです。3階室内の上部から雨水が浸入してしまい、クロスの剥がれに繋がってしまったようです。状態を見る限り数日で起きた雨漏りではなく数か月単位での雨漏りかと思います。
実は雨漏りにも2パターンあり、発生直後に気付ける雨漏りの場合は比較的軽微な被害で抑えられますが、気づきにくい雨漏りの場合は下地木材が腐食したりクロスやボードが剥がれて初めて気づくという事があります。これは普段チェックしていても構造内部を雨水が通っていると発見は非常に難しく、被害が大きくなってしまいがちです。
私たち街の屋根やさんが調査を行う前にも他の業者様に見て頂いたそうです。お客様は以前、屋上に落ち葉が溜まるという事で清掃のための階段を取り付けたようです。他の業者様に確認いただいた際にはその階段の取り付け部から漏水を起こしているのだろうと指摘を受けたようですが、念のためもう一社と私たち街の屋根やさんへ相談をいただきました。
屋上(陸屋根)はシート防水が施工されていましたが、しばらく防水メンテナンス等はされていないようです。陸屋根に簡単に出入りできるお住まいもありますが、今回のように階段で上り下りするのは億劫でなかなかこまめな点検が出来なかったと思います。
排水溝部分には土が溜まり排水が滞ったことから更に土や枝が堆積し、まともに水が流れない状態にまでなってしまっていました。シート端部も剥がれてしまったのか、隙間から苔が繁殖して出てきている様です。これではシート下部に雨水が入り込んでしまい、雨漏りに発展しても仕方ありません。
排水溝がここまで埋まってしまうと降雨時にはプールになってしまっていた事でしょう。状態としてはひどいように感じる方もいらっしゃると思いますが、陸屋根はこのような状態になってしまうことがしばしばです。というのもやはりほとんど勾配がなく、排水口にも限りがある他、箱形の形状だからごみが溜まりやすいです。定期的なメンテナンスをされていても詰まりが起こることもありますので、頻繁な点検が必要不可欠です。
今回の課題はまず雨漏り修理です。内装の補修を行おうにも雨漏りを補修しなければいけません。また点検時に確認したスレート屋根も経年による塗膜の劣化が確認できました。化粧スレートはセメントが主原料の為、塗膜が劣化すると吸水しやすくなり、乾燥・吸水を繰り返すことで浮きや反りを起こします。正常でない状態が続くことで割れやすく雨漏りを起こすリスクも高まりますので、定期的な塗装メンテナンスが必要です。今回タイル目地の打ち替え補修も同時に行うために足場も仮設しますので、この機会に屋根塗装もご提案させて頂きました。
再度足場を架設する費用面や近隣への配慮等をご確認いただき、工事のご依頼を頂きましたので早速着工いたしました。
品目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | 備考 |
仮設工事 | 225,275 | ||||
作業用足場架け払い | 259.2 | 架㎡ | 600 | 155,200 | |
養生用メッシュシート | 259.2 | 架㎡ | 150 | 38,880 | |
急勾配屋根足場 | 47.5 | 架㎡ | 650 | 30,875 | |
屋上防水工事 | 306,000 | ||||
既存シート撤去処分 | 1 | 式 | 35,000 | ||
洗浄・接着剤除去 | 1 | 式 | 32,500 | ||
下地調整剤塗布 | 1 | 式 | 25,000 | ||
改修用ドレン | 1 | カショ | 33,500 | 33,500 | |
ウレタン塗膜防水 | 1 | 式 | 130,000 | ||
笠木脱着 | 1 | 式 | 50,000 | ||
屋根塗装工事 | 149,625 | ||||
高圧洗浄 | 47.5 | ㎡ | 150 | 7,125 | 13~15MPa |
下塗り | 47.5 | ㎡ | 850 | 40,375 | |
中塗り・上塗り | 47.5 | ㎡ | 2,150 | 102,125 | |
外壁改修工事 | 250,100 | ||||
外壁タイル目地打ち替え | 126.0 | m | 1,350 | 170,100 | |
軒天・雨樋・他鉄部塗装 | 1 | 式 | 80,000 | ||
工事に着手するにあたってまずは足場の仮設を行いました。屋根塗装工事の際に塗料や水の飛散も考えられることからメッシュシートは取り付けますが、風に煽られやすいことから不要時にはメッシュシートをたたんでいます。
防水工事です。まずは既存の捲れてしまっているシート防水を撤去していきます。既存のシート防水の上に新規防水層を形成する方法もありますが、剥がれや捲れがみられる場合は新規防水層に悪影響を及ぼす可能性があるため、撤去してしまった方が後々が安心です。シート防水には接着剤が使用されており下地にも付着していますので、綺麗に除去・洗浄を行い下地を綺麗に整えます。この際に笠木板金も取り外し笠木下地も防水処理を行うように進めていきます。
下地処理後まずは樹脂モルタルで下地を平滑に均し、プライマーで密着力を高めます。ゴミが溜まっていた排水口は内部が劣化し漏水を起こす危険があることから、改修用ドレンと呼ばれる一回り小さいドレンを差し込み、内部までカバーを行います。排水口が一回り小さくなるという事は、場合によって排水が間に合わない、水が溜まりやすい状況を引き起こす可能性もあるため、現状に問題がないのか他の補修方法が適しているのかを確認していきます。
もちろん改修用ドレンと下地の間からも雨水が入り込まないようコーキング材での防水処理を施します。その後、いよいよウレタン塗膜防水を行います。立ち上がりからムラなく厚みを変えることなく平滑な防水層を形成していきます。ウレタン塗膜防水は屋根や外壁の塗料よりも厚膜に仕上がりますが乾燥に時間がかかります。1層目・2層目の間に充分な乾燥時間を置いて十分な厚みの防水層を形成していきます。
続いては屋根塗装工事です。屋根といっても外壁といってもおかしくないくらい立つことができない急勾配屋根です。そのため手が届く場所は上から高圧洗浄を行い、下に行くにつれ屋根足場を使いながら洗浄を進めていきます。塗膜が傷んでしまった屋根材は特に吸水し苔や藻の付着も著しくなっています。しっかり高圧洗浄で付着しているものを落とし塗装までに屋根材を乾燥させます。
乾燥後に屋根材が白くなってしまったというお住まいは非常に多いのですが、白く見えているのが素地で塗膜保護がされていない部分になります。
塗膜保護がされていない=苔や藻が付着する⇒洗浄後に素地が現れるのは当然ですので、苔や藻の付着が目立ち始めたら塗装を検討しましょう。
屋根塗装にかかわらず塗装の基本は3回塗りです。下塗りで塗料の密着性を高めたり素地の補修を行い、中塗り・上塗りで塗膜保護を行い美観を整えます。その中でチェックしておきたいポイントとして、下塗りと仕上げ塗料の相性が挙げられます。
通常塗料は下塗りや仕上げ塗料セットで製造されるか、同メーカーで相性の良い塗料を組み合わせます。その為セットの下塗り塗料を使わないにしても同メーカーの塗料を使用したほうがオススメです。今回使用したのは日本ペイントのサーモアイSi(クールライトグレー)です。下塗りはセットのサーモアイシーラーですが、セットで使用することで高い遮熱機能を発揮する塗料です。
様々な遮熱塗料もありますが、サーモアイは仕上げ塗料では反射しきれない熱を下塗り塗料でも反射し遮熱効果を高める効果があります。
クールライトグレーは全日射反射率54.0%、近赤外線日射率77.3%と高い効果を持ちます。サーモアイは全40色ですが、白に近ければ近いほど高い遮熱効果を発揮します。もちろん遮熱塗料に限らず白に近い色の方が遮熱効果が高いのですが、遮熱塗料は更に高い性能を発揮することが可能です。
続いて外壁タイルの目地補修です。目地部分に打設されているシーリング材は日々劣化し続けています。傷んでしまったシーリング材は剥がれる恐れもあるため、補修前に取り除いておきます。その後プライマーを塗り打設するシーリング材の密着性を高めます。
その後新規シーリング材を打設し奥まで充填するようコテで押えていきます。ある程度乾いたところで養生の為のマスキングテープを剥がし工事は完了です。
すべての工事完了後最終チェックを行い足場の解体、周辺の清掃を行い工事は完了です。今回の工事によって雨漏りも改善、今後起こりうる雨漏りも防止することができました。
防水工事で雨漏り防止!陸屋根・屋上のチェックポイント【プロが解説!街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
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街の屋根やさんは東京都以外にも神奈川県、千葉県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方のお住まいの街の屋根さんをお選びください。
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