瓦屋根を長持ちさせる秘訣とは?漆喰補修のすべてと費用を抑えるためのポイント
更新日:2024年04月04日
瓦屋根のお家にお住まいの方へ…。
「瓦は長寿命だからメンテナンスフリーで安心!」
そうお考えではありませんか?
実は、瓦屋根には…漆喰という、定期的なメンテナンスが必要な部材が使われています!
本記事では、そんな漆喰補修の重要性や劣化の兆候、補修方法や費用の相場など、詳しく解説します。瓦屋根のお家にお住まいの方、瓦屋根のメンテナンスを検討中の方、必見です!
目次【表示】
1.瓦屋根と漆喰
瓦屋根は、その耐久性と美観で多くの家庭で採用されています。特に日本の伝統的な住宅では、瓦が一般的な屋根材料として使用されています。ご自宅の屋根が瓦屋根という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
瓦屋根の大きな特徴は、耐火性と耐久性に優れ、長期間にわたって建物を保護する能力があることです。しかし、その効果を最大限に発揮するためには、漆喰のメンテナンスが不可欠です。
漆喰とは
漆喰は、屋根瓦の接着剤としての役割を果たすと共に、瓦と瓦の間の隙間を埋めて雨水の浸入を防ぎます。また、漆喰は屋根の美観を高める役割も担っています。しかし、時間の経過とともに漆喰は劣化し、剥がれ落ちたりひび割れたりすることがあります。漆喰が劣化すると、屋根瓦の固定が不安定になり、雨漏りや瓦のズレ、落下のリスクが高まってしまいます!
したがって、瓦屋根を維持するためには、漆喰の状態を定期的にチェックし、必要に応じて補修作業を行うことが重要です。
2.漆喰の劣化状態を判断するポイント
・漆喰のひび割れや剥がれの程度
・漆喰の色の変化やコケの発生
・瓦のズレや歪み、落下の有無
・屋根全体の経年劣化状況
これらの状況を正確に評価するためには、専門家による詳細な屋根の検査が不可欠です。漆喰の劣化だけでなく、瓦の状態や屋根全体の構造に問題がないかも確認する必要があります。
3.漆喰の修理方法
劣化した漆喰の適切な修理は、屋根の機能を維持し、家全体の安全を守るために重要です。漆喰の修理には主に「漆喰の詰め直し工事」と「棟の取り直し(積み直し)工事」の2種類があり、それぞれ異なる工程と特徴がありますので見ていきましょう!
漆喰の詰め直し工事
漆喰の詰め直し工事は、比較的軽微な劣化の場合に適した修理方法です。古い漆喰を取り除き、新しい漆喰を充填します。
古い漆喰は、ひび割れや剥がれが発生している可能性があるため、これを完全に取り除くことが重要です。この作業には、漆喰の混合比率や塗布の厚みが重要で、これが適切でないと、再び早期に劣化する原因になります。
↑新しい漆喰を詰めていきます。
漆喰の詰め直し工事の主な利点は、比較的安価で迅速に行えることです。また、工事に伴う屋根の損傷リスクが少なく、短期間で屋根の機能を回復させることができます。この工事は、漆喰の劣化がまだ軽度である場合や劣化が局所的である場合、瓦自体に大きな問題がない場合に適しており、屋根全体の大規模な修理を避けるための良い選択肢となります。
棟の取り直し(積み直し)工事
棟の取り直し(積み直し)工事は、漆喰の劣化がかなり進行しているか、瓦自体に重大な問題がある場合に行われます。この工事では、屋根の棟部分を一度完全に解体し、新しい漆喰とともに瓦を再配置します。
この工事は、まず棟瓦を慎重に取り除くことから始まります。取り除かれた瓦は、状態が良ければ再利用されることもあります。
次に、瓦の下の葺き土を新たに整え、この上に新しい漆喰を塗ります。漆喰が瓦の隙間を完全に埋めることで、防水性が回復されます!
最後に、瓦を元の位置に戻し、固定します。
棟の取り直し工事の最大の利点は、屋根の構造を根本から改善し、長期にわたって安定した機能を確保することができる点です。
しかし、この工事は時間とコストがかかり、特に大規模な屋根の場合は費用が高額になることがあります。また、工事中は屋根が一時的に露出するため、雨天時の対策が必要です。
漆喰の修理方法を選ぶ際は、屋根の状態を詳細に調査し、専門家の意見を参考にすることが重要です。適切な時期に適切な方法で漆喰を修理することが、屋根の寿命を延ばし、住宅の安全を保つ鍵となります!
棟取り直し工事の施工事例をご紹介
台東区にお住いのH様
「近くを通りがかった業者に瓦がずれていると指摘された」と、屋根点検のご依頼を頂いたのが工事のきっかけでした。
点検時の様子
調査に伺い屋根の様子を見ていくと、棟の漆喰のひび割れや剥がれ、その上の熨斗瓦がずれている状態でした。また、瓦を固定するための銅線もいくつか切れてしまっておりました。このままですと、いずれ瓦が落下し、事故に繋がってしまう可能性も考えられます(>_<)
お客様に調査のご報告をし、棟取り直し工事のご提案をしたところ、工事のご用命をいただきました!
工事の様子
既存の棟を撤去したら、腐食しにくい樹脂製の垂木を設置して新しい棟の土台を作ります。
今回の工事で使用したのは、軽量シルガードという漆喰です!↑
軽量シルガードは葺き土が不要な漆喰ですので、一回で仕上げることが可能です。さらに軽量なため、重さを軽減することができます!雨水に強く耐久性があるため、棟取り直し工事には最適です(^^)/
7寸丸瓦を、パッキンが付いたビスを使って垂木(下地材)に固定していきます。パッキンが付いていることで、瓦の真上からの雨水の浸入を防ぐことができます!
施工後
すべての棟瓦を固定したら、棟取り直し工事の完了です!風に強い7寸丸瓦になりましたので、お客さまにも大変ご満足いただけました(*^_^*)
→詳しい施工事例・施工後1年点検の様子はこちらからご覧いただけます
4.漆喰補修におけるコストと費用相場
瓦屋根の漆喰補修は、屋根の寿命を延ばし、雨漏りやその他のトラブルを防ぐために重要です。しかし、多くのご家庭にとってコストは重要な検討事項ですよね。漆喰補修にかかる費用は、補修の方法や屋根の状態によって大きく異なります。ここでは、漆喰補修の費用相場とコスト削減のポイントについて解説します!
漆喰補修の費用は、以下の要因によって異なってきます。
・屋根の大きさと形状
・劣化の程度
・選択する補修方法
・施工業者の資格と経験
・地域による物価の違い
一般的に、漆喰の詰め直し工事の場合、費用は平均して約3,000円~7,000円/m程度となります。この工事は比較的簡単で、一日で完了することが多いです。一方、棟の取り直し工事の場合は、約15,000円~20,000円/m程度が相場です。この工事はより複雑で、数日から一週間程度かかることがあります。
これらの費用に加え、足場の設置や廃材処理などの追加費用も考慮する必要があります。また、補修範囲が広範囲にわたる場合や特殊な瓦を使用している場合は、費用が上記の相場を上回ることもありますので注意が必要です。
街の屋根やさんでは、
漆喰詰め直し工事は税込6,600円/m~から
棟取り直し工事は税込18,150円/m~から行っております。
※こちらの金額は目安となります。詳しい料金を知りたいという方は、是非街の屋根やさんの無料点検・お見積り作成をご活用ください!
>>その他屋根工事の料金目安はこちらからご覧いただけます<<
5.費用を抑えるためのポイント
漆喰補修の費用を抑えるためには、以下のポイントを考慮しましょう!
定期的な点検:定期的な屋根の点検を行い、小さな劣化を早期に捉えて修理することで、大規模な補修や高額な修理費用を避けることができます。
相見積もり:複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、最適なサービスを適正価格で受けることが可能です。→相見積もりとは
資格と実績を持つ業者選び:資格を持ち、実績のある信頼できる業者に依頼することで、適切な施工が保証され、結果的にコストパフォーマンスが向上します。→街の屋根やさんは安心の建設業許可取得業者です
保険の活用:家屋の保険を適切に活用することで、補修費用の一部をカバーできる場合があります。保険の適用範囲や条件を確認しましょう。→火災保険について詳しくはコチラ!
漆喰補修は屋根の健全性を保つために必要な投資といっても過言ではありません。適切なタイミングでの補修と、費用対効果を考慮した業者選びにより、長期的なコスト削減につながります!
6.漆喰補修のまとめ
いかがだったでしょうか?本記事では、漆喰補修工事についてご紹介しました。
漆喰補修は瓦屋根の健全性を維持するために欠かせない作業です。劣化の早期発見と適切な補修が、屋根の寿命を延ばし、長期的なコスト削減につながります。
定期的なメンテナンスと専門業者による適切な対応が、瓦屋根の健康を保つ鍵なのです!
街の屋根やさんでは、今まで数多くの漆喰補修工事を行ってまいりました。漆喰や瓦屋根のことでお悩みの方は、是非街の屋根やさんにお問合せください。お客様のご希望や予算、お住まいにとって適切なメンテナンスプランをご提案いたします!
屋根のことなら、街の屋根やさんにお任せください!(*^_^*)
この記事の監修者
富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
20,000棟以上の施工実績を持つ『街の屋根やさん』多摩川支店の支店長。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
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