
HOME > 施工事例 > 町田市大蔵町でコロニアルNEOの屋根をエコグラーニでカバー工.....
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
担当:高田
担当:高田
昨年の台風19号(令和元年東日本台風)の被害で屋根が1枚外れてしまっており、そのままにしておくのも心配になってきたので状態を確認・点検してほしいと無料点検のご依頼をいただいたことが今回の工事のきっかけでした。実際に現地に赴き屋根に登らせていただくと、まず目に映ったのは屋根に苔が生えた状態でした。写真の左が北面、右が南面です。南面は日当たりがよく苔などが発生しにくい傾向にあり、反対に北面は日が当たりにくく乾燥しづらく苔の発生が見られる場合が多くなっています。今回のK様邸でも傾向に沿った状況が見られました。
スレート屋根と一口に言っても、メーカーや年代で色々なスレート屋根が存在します。今回の屋根材はコロニアルNEOと呼ばれる屋根材で、業界では名の知れた曲者の屋根材です。アスベストの健康被害がニュースで一時期取り沙汰されていましたが、屋根材も例外ではなく昔の屋根にはアスベストが当たり前のように使われていました。この屋根材はそんなアスベストを素材から抜いたノンアスベストの画期的な屋根材として登場したものでしたが、建材を頑丈にする効果のあったアスベストを抜いたことにより、とても脆い屋根材となってしまいました。築10年ほど経過したところから各所でひび割れが無数に生じるという報告が上がるようになり、問題視されていました。今回のK様邸のコロニアルNEOも、築13年という築浅にも関わらず、無数のひび割れを確認することができました。
お問い合わせのきっかけとなった抜け落ちた屋根の部分を確認します。抜け落ちていたのは1枚だけでした。スレート屋根は1枚で約3.4kgほどの重さがあり、屋根から落ちてきて人に当たれば怪我では済まない場合もあります。大きな事故が起きずにまずは何よりでした。コロニアルNEOは先述したとおりひび割れを起こしやすい屋根材であるため、何も指定なくてもこのように抜け落ちてくるケースもありますが、今回は台風がきっかけで抜け落ちたということが重要です。台風の風でお住まいが被害を受けた場合、火災保険の風災の申請対象となることがあります。火災保険と聞くと火災のみの保険と思われがちですが、風災・雪害・雹害などの自然災害も幅広くカバーしてる場合が多いので、お住いが自然災害の被害を受けた場合はまずはご加入の火災保険会社に確認してみることをオススメいたします。今回のK様のケースでも風災を申請し、修理にかかる費用の殆どを保険金で賄うことができました。
ご契約もいただき、工事着工となりました。今回は屋根材を処分しての葺き替え工事ではなく、屋根材を残したまま上に新しい屋根材を葺くカバー工事を行います。屋根材の処分費がかかる葺き替え工事と比較して、カバー工事は屋根材を処分しない分廃材費と施工費を安くできるメリットがあります。デメリットとしては既存の屋根の上に新しい屋根を乗せるので屋根が重くなることが挙げられます。屋根が重いと地震の際に屋根が大きく揺れるようになり、耐震強度は今までよりも下がってしまいます。そのため、カバー工事では重い屋根材を使うことができず、高額ながらも軽くて丈夫な金属屋根を使うケースが多くなっています。今回のK様のお住まいでも、ディートレーディングのエコグラーニという金属屋根を使ってカバー工事を行っていきます。
カバー工事の初めは屋根の板金部分の撤去からスタートします。板金部分を残したままだと新しい屋根を取り付けることができないためです。棟板金や雪止めを撤去して、次の工程に移ります。
板金部分の撤去が終わったら、既存の屋根の上に新しい防水紙を敷いていきます。既存の屋根を屋根の下地として考えるイメージです。カバー工事の場合、既存の屋根に防水紙を密着させて敷いていく必要はがあるため、基本的には粘着性の防水紙を用います。今回の工事でも田島ルーフィングのタディスセルフカバーという強粘着性の防水紙を使わせていただきました。防水紙は軒先から先に巻きはじめ、ぐるっとひと回り巻き終わったら棟の方に新しく巻いていきます。この施工は雨仕舞の基本で、下から上に被せて施工することで、屋根材の内部に水が侵入した場合も、軒先まで水を排出することができます。これを逆にかぶせていった場合、つなぎ目部分から水が侵入し、防水紙の下に水が入ることになってしまいます。そうなると後は雨漏りを起こしてしまうだけとなります。このように、施工の手順にもしっかりと対応が練り込まれているのです。
新規の屋根材は先述した通りディートレーディングのエコグラーニを使っていきます。エコグラーニはジンカリウム鋼板と呼ばれる錆に強い金属の屋根材に、石粒を吹き付けることによって耐久性を更に向上させ、見た目もオシャレにした人気の屋根材です。表面の石粒が雨音などを軽減する役割がある他、積雪時に雪の滑りを防止し、10寸勾配までは雪止めも不要と言われています。中でも耐久性には特に定評があり、塗装のメンテナンスも不要で30年はメンテナンスフリーでもつと言われています。耐久性の低い屋根材を10年ごとにメンテナンスするよりも、初期費用を少し奮発してエコグラーニのような屋根材を選ぶことで、30年のトータルで考えた場合の費用を安く抑えることができます。今後屋根のメンテナンスをお考えの方はぜひ参考にしていただければ幸いです。
工事も無事に完了し、新しい屋根に生まれ変わりました。エコグラーニの高級感のある佇まいがとてもオシャレに仕上がっています。屋根の景観も含めてひび割れに悩んでいたK様も、これで屋根の心配ごとがなくなったととても喜んでいただけました。きれいな屋根になったお住まいとともに。これからも末永くご自宅での生活を送っていただければと思います。
私達街の屋根やさんでは新型コロナウィルスへの感染対策としてマスクの着用や手指の消毒を徹底して行っております。お問い合わせの際はご安心いただければ幸いです。
本件でカバー工事をすることになったコロニアルNEOについての詳しい説明をいたします。2001年4月にクボタ(現:ケイミュー)から販売された販売されたスレート屋根ですが、現在では廃盤品となっています。築年数でいうと14~15年あたりに建てられたお住まいでよく見かけ、時期的にはちょうど塗装を考える時期に当たることから、屋根塗装をしたいとご相談をいただいたお住まいでよく見かけることがあります。特徴は先述しているように、非常にひび割れやすいということが特徴です。こちらの写真は本件の屋根をカバー工事する前に撮影したものですが、こんな一部分だけでも非常にたくさんのひび割れが生じていることがわかります。
コロニアルNEOのひび割れは製品上の特長であることから、塗装をしても食い止めることができません。極端な例ですが、煎餅に塗装したら割れなくなるかというと、当然割れます。そのような感覚で考えていただけるとわかりやすいかもしれません。もちろん、塗って塗れないことはないですが、何のために塗るのかが重要になってきます。塗装でスレートを保護して長持ちさせたいということが目的であれば塗装の効果はほぼ得られないと思った方がよいでしょう。見た目を綺麗にしたいのであれば塗装の効果を実感できます。しかしながら、ほとんどの方が塗装は長持ちさせるために行うものと考えていらっしゃるので、その場合は塗装はオススメできないことになります。よく街でも塗装されたコロニアルNEOを見かけますが、コロニアルNEOのことをよく知らない塗装専門業者さんなどはためらいなく塗装を進めてくるので、ご自身の屋根材が何なのか判別したうえで、どのような工事を行うべきか調べるようにしたいところです。
また、塗装して雨漏りを防ぎたいというお話もよくいただきますが、塗装で雨漏りを防ぐことはできないのでその点もご注意ください。屋根は構造的に屋根材の下に葺いている防水紙で雨漏りを防いでいます。屋根材ももちろん雨を防いではいるのですが、完全に防ぐことはできません。どこかしらの隙間などから屋根材の裏側に水が入ってしまうことはある程度想定して造られています。そのため、防水紙が一番重要になってくるのですが、防水紙は屋根材を塗装してもメンテナンスすることができません。防水紙の寿命は質にもよりますが約20~30年の間が目安となってくるので、それに近い年代の屋根については塗装ではなくカバー工事や葺き替え工事をオススメする場合もございます。
施工から1年が経過したため、1年点検にお伺いしてきました。さすがにまだ1年しか経っていないということもあり、非常に綺麗な状態でした。今回使用したエコグラーニという屋根材は天然石粒仕上げと言って、屋根材の表面に天然の石粒が無数にちりばめられています。天然の石粒なので瓦などと同じように色褪せることがなく、30年以上にわたって美しさを維持する素材です。
石粒が剥げてきてもいいように出荷して直ぐの製品は石粒が多めに吹き付けられているため、最初の1年程は石粒が落ちてくることがデメリットとして挙げられますが、お客様に確認してみても特に気になることは無かったとのことでした。
エコグラーニの弱点と言えば価格が㎡当たり約7,700円ほどと他の屋根材に比べて高いことと石粒が落ちてくることぐらいで、本体に30年保証が付いていて塗装などのメンテナンスをしなくても30年以上の耐久性が保証されていることや、塩害などにも強く海岸から20m以上ならばメーカー保証を問題なく受けることが出来たり、風災にも強くて60m/sの風速に耐えられる(神奈川県の過去最高でも50m/s未満)ように造られているなど、非常に利点の多い屋根材です。表面の石粒が雪の滑落を防ぐため、雪止めの設置が不要であることや、石粒が雨粒を分散させることによって雨の日でも静かに過ごすことができるなどのメリットもあります。
石粒仕上げの屋根材はデザイン性も高く、薄くペラペラの印象になりがちな金属屋根の中でも厚みや重厚感があるため、瓦屋根などの厚みのある屋根材が好きという方にもオススメできる屋根材です。屋根工事をご検討中のお客様は、ぜひ選択肢に含めてみてはいかがでしょうか。
記事内に記載されている金額は2022年03月11日時点での費用となります。スレート屋根カバー工法で選べる屋根材【街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
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