目黒区駒場にて屋根の点検、瓦屋根のパッキンビスが浮いてきておりました
更新日:2023年05月26日
瓦屋根のメンテナンス方法は
目黒区駒場にお住いのお客様より屋根の調査をしてほしいとのご依頼いただきましたので現地調査にお伺いしてまいりました。
既存の屋根材は防災瓦で、今までメンテナンスをおこなったことはないとのことでした。防災瓦とは通常の釉薬瓦とは異なり、1枚1枚釘打ちされている屋根材です。また、嵌合式(かんごうしき)になっており、それぞれが組み合わされているのでずれが生じにくい屋根材になっております。
瓦屋根はメンテナンスがいらないと思われがちですが、そのようなことはありません。瓦本体のメンテナンスは少ないとしても屋根としてのメンテナンスは必要になるのです。
瓦屋根で最も最初に来るメンテナンスとしては棟のメンテナンスになるでしょう。通常の釉薬瓦の場合ですと、棟は盛土と漆喰、のし瓦、冠瓦で形成されており、漆喰の劣化によって中の盛土が出てきてしまい、棟がずれてきたりしてしまいます。
一方、今回のような防災瓦や洋瓦の棟は上記の釉薬瓦とは異なる納めになっております。盛土の代わりに強力棟という納めになっており、芯木に対して冠瓦をかぶせ、上から芯木に対してパッキンビスを打ち、再度は漆喰を詰めて固定しております。芯木には基本木材が使用されますので経年劣化によって痩せてきてしまい、下記写真のように釘浮きが生じてきます。
釘が浮くとそこから更に雨水が入ってしまい、芯木の劣化につながります。最悪の場合は固定が利かなくなり棟瓦がカパカパしてしまいます。
漆喰などの寿命も15~20年程度なので、築年数に応じてメンテナンスを行うようにいたしましょう。
棟の取り付け位置には注意です
今回調査をさせていただく中で気になるポイントがありました。
棟瓦の近くなのですが、平瓦を固定する釘が露出しておりました。釘は下地まで貫通しているので釘穴を伝って下地にまで雨水が入り込んでしまっている可能性があります。
棟をかぶせる際に調整するのは難しいのですが、こういう細かな部分からダメージが蓄積してしまうのでご注意ください。
今回は棟の取り直し工事のご提案をさせていただきました。棟瓦の施工を行う際にも湿式工法と乾式工法の2種類があり、湿式工法は漆喰でサイドの納めをするのに対し、乾式工法はハイロールという防水性の高い面戸シートを取り付けていく工法です。乾式工法の方が乾燥を待たなくて済む分日数を抑えられるのと、漆喰に比べ軽量なので屋根の重量を抑えられます。しかし費用は乾式工法の方が高くなりますので、ご費用感、ご要望に沿ってご提案できればと思います。
棟の取り直し工事は税込16,500円/m~承っております。足場の有無や、工法によっても価格は変動いたしますので詳しくはお問い合わせください。
記事内に記載されている金額は2023年05月26日時点での費用となります。街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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