瓦屋根の重さは他とどれくらい違う?1枚や1㎡あたりの重量と軽量化のメリット
更新日:2024年10月30日
瓦屋根は様々な種類や生成方法・葺き方が存在しており、日本の屋根として伝統的な文化を築き上げてきたことが分かります(^▽^)/
ただ、現代の住宅屋根に求められている一番のポイントは「屋根の軽量化」です。
そのため、瓦屋根修理やリフォームの見積もりを依頼してみると「地震対策として重い瓦から軽量な金属屋根にしませんか」と提案を受けることも多いのではないかと思います。
そこで今回は「他の屋根材と比べてどれほど重いのか?」「軽量化のメリットは?」など、瓦屋根の重量についてお伝えしていきたいと思います(^▽^)/
瓦の1枚分の重さは約3kg
瓦は屋根材の代表的な素材の一つであり、重量も数々の種類の中で最も重いものとなっております。
瓦は主に粘土瓦、セメント瓦、モニエル瓦などがあり、それぞれの素材や製法によって重さが異なります。
粘土瓦
粘土瓦は比較的重い素材であり、1枚あたりの重さは約2.7kgから3kgほどです。
平板瓦の場合は1枚あたり約3.6㎏とされています。
瓦屋根には土葺きや瓦桟葺きなど施工方法が分かれ、それによって総重量も変わってきます。
屋根に土を敷いて瓦の載せていた土葺き屋根は、台風で瓦が飛ばないようにする耐風性を重視した葺き方でした。
しかし、阪神淡路大震災で倒壊した住居の多くが土葺きの瓦屋根だったことを受け、土を敷くのではなく瓦桟に引っ掛けて瓦を固定する瓦桟葺きへと移行した背景があります。
それも、2019年に猛威を振るった令和元年東日本台風による瓦屋根の被害が深刻だったことから、現在ではガイドラインが改定され、新築住宅では全ての瓦へ釘やビスでの固定が義務付けられるようになりました。
こうして歴史を振り返ってみると、自然災害の被害を教訓に瓦屋根の建築も変化していることが分かりますね(^▽^)/
セメント瓦
少し長くなってしまいましたが、続いてはセメント瓦です。
和瓦と同じ形状のセメント瓦の場合、1枚あたりの重さは約3kgほどとなっています。
セメント瓦は粘土瓦(陶器瓦)と比べて製造コストが安価だったため、一時期では和瓦の代わりとして人気がありました。
しかし、瓦屋根に必要な修理と合わせ、定期的な塗装が必要というメンテナンス性の低さから徐々に人気を落としていき、現在ではほとんど製造されておりません。
モニエル瓦
モニエル瓦はセメントを主成分としているセメント瓦とは少し違い、コンクリートが主に使用されている瓦です。
サイズが大きいことから1枚当たりの重量も約4.5kgとかなり重いです。
セメント瓦同様に塗装が必要であり、人気の低下によってモニエル瓦を販売していた海外メーカーが撤退したことにより、現在の市場では出回っていません。
また、ここでも災害が関わってくるのですが、メーカー撤退後に残されていた在庫のモニエル瓦は東日本大震災でほとんどが割れてしまったため、現在では修理で差し替えを行おうにも新品が手に入りにくくなっています(-_-;
屋根材ごとの1㎡の屋根重量比較
1枚あたりの瓦の重さをご紹介してきましたが、屋根の重量を比較する上で重要なのは1㎡あたりの重さです(^▽^)/
例えば一般的な化粧スレートは1枚の重さが約3.4kgと粘土瓦よりも重いのですが、大きさがあるので1㎡あたりの重量は瓦屋根の3分の1程度に収まってしまいます。
以下に、主要な屋根材の1㎡あたりの重さを並べてみますので、比較してみてください(*^^)v
■1㎡あたりの瓦屋根の重さ:約60㎏
■1㎡あたりのスレート屋根の重さ:約20㎏
■1㎡あたりのアスファルトシングルの重さ:約12㎏
■1㎡あたりの金属屋根(ガルバリウム鋼板)の重さ:約5㎏
軽量な屋根の利点とは?
屋根を軽量化することにはメリットがあります。
軽量な屋根材を使用することで建物全体の負担が軽減されるため、建物の耐震性が向上します。
屋根が軽いほど地震の揺れが軽減でき、構造部への負荷が軽減されることでお住い全体の耐久性向上にも繋がります。
震災後、日本ではガルバリウム鋼板を始め、ジンカリウム鋼板やSGL鋼板などの金属屋根材がシェア率のトップになっています。
耐震性を求めるようになった結果、軽量かつ30年以上の耐用年数が期待できる丈夫な金属屋根が評価されているのです。
瓦屋根は評価が低い?
金属屋根の新築・リフォームによる施工が格段に増加しているのは間違いありませんが、だからと言って瓦屋根が低評価という訳でもありません(^▽^)/
現在の耐震基準で建てられたお住まいであれば、重量のある瓦屋根でもしっかり耐えることができるようになっています。
また、瓦屋根は瓦と屋根下地に隙間が出来るため、空気の層による断熱効果や結露の発生抑制などのメリットがあります。
そのため、注意したいのは以前の耐震基準で建てられた築年数の長いお住まいです(-_-;
耐震強度の不足に加え、経年劣化が進んでいることが考えられますので、軽量な金属屋根への葺き替え工事がオススメです(^▽^)/
私たち街の屋根やさんでは、特にガルバリウム鋼板製の金属屋根への葺き替え工事に豊富な経験があり、施工事例でその様子をご紹介しております。
葺き替え工事の参考費用は税込1,097,800円~2,200,000円ですが、屋根の大きさや使用する屋根材で金額は大きく変わる場合があるため、まずは無料点検をお試しください(*^^)v
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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