パミール屋根にお悩みの方へ、葺き替えやカバー工法などの悩みやすい解消方法や特有の問題点を解説
更新日:2024年09月17日
周囲の家に比べて屋根がかなり傷んでいるように感じるという方、もしかしたらそれはパミール屋根かもしれません。
もしくは、「屋根がパミールなので塗装はできません」と業者に屋根塗装を断られたという経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、街の屋根やさんでもパミールへの屋根塗装は行っておりません。
その理由を含め、本記事ではパミール屋根の問題点や解消方法、そして実際にパミール特有の症状にお悩みだったお住まいの調査事例をご紹介したいと思います!
パミールの問題点とは
パミールは、1996年から2008年ごろにかけてニチハが製造・販売していたスレート屋根材です。
この時期は建材へのアスベスト使用が禁止される前後でしたので、パミールは従来のスレートとは異なるノンアスベスト製品として開発されました。
しかし、後にパミールには重大な耐久性の問題があることが判明しています。
耐久性の問題について
最大の問題点は、施工後わずか7年程度で劣化症状が現れ始め、10年程度でボロボロになってしまうほどの耐久性の低さです(-_-;
これは、慣れていないノンアスベストによる製品開発や長期使用時の実験検証が不十分だったことが原因とされています。
※現在販売・施工されているノンアスベストのスレートはしっかりと長寿命・高耐久を実現できています(^▽^)/
パミール自体の耐久性の問題で著しく劣化してしまうため、通常のスレート屋根で行える塗装によるメンテナンスができず、長期的な維持が困難となっていることも大きな問題点です。
パミール特有の剥離症状
パミールの特徴的な剥離症状は「層間剥離」と呼ばれ、サイトの紹介方法によっては「ミルフィーユ現象」とも呼ばれています。
ミルフィーユのようにいくつもの層ができるような剥離の仕方をするため、そう名付けられています。
この症状はパミールの端部から始まり、次第に屋根全体に広がっていきます。
層間剥離が広がると屋根の防水性能が著しく低下してしまい、雨漏りのリスクを高めます。
また、剥離した部分から屋根材が飛散する危険性もあり、落下することによる二次被害のリスクも高いため、早期での解決が望まれます。
パミールへの対処方法は葺き替えかカバー工法
パミールの問題に対処するには、主に「葺き替え工事」と「カバー工法」の2つの選択肢があります。
屋根葺き替え工事でパミールから新しい屋根へ
葺き替え工事は既存のパミールを完全に撤去し、新しい屋根材で葺き直す方法です。
メリットとしては下地ごと状態をリセットできるため、屋根の寿命を大きく伸ばすことが可能な点です。
長期的な視点で見れば最も確実な解決策といえますね(^▽^)/
ただし、費用の相場は150~200万円程度と、後述するカバー工法よりはコストが高くなります。
屋根カバー工法でパミールを別の屋根材へ変更
カバー工法は既存のパミールの上に新しい屋根材を被せる方法です。
費用相場は80~150万円程度で、葺き替え工事よりもコストを抑えた解消が可能です。
しかし、パミールの劣化が進行している場合、新しい屋根材を固定する際の問題や、内部の劣化が進行するリスクがあります。
そのため、パミールの場合はできる限り葺き替え工事を推奨しています(^▽^)/
葛飾区水元で実施したパミール屋根調査と工事のご提案について
いずれの場合も、一度専門家に相談し、屋根の状態を詳細に診断した上で予算や今後どれくらい住み続けるかなどで最適な対処方法を決定することが必要です。
ここからは、実際にパミール屋根にお悩みのお客様から調査のご依頼を頂き、必要な工事を判断させていただいた例を写真と共にご紹介したいと思います!
屋根のメンテナンスのご相談をいただきました
葛飾区水元にお住まいのお客様より「屋根材が剥がれているのでメンテナンスを検討している」と、お問い合わせをいただき現地調査にお伺い致しました。
屋根調査の様子です。
屋根材はパミールになります。パミールという屋根材は、2008年まで販売されていました。
ニチハ以外の大手メーカーでもノンアスベスト屋根材を販売していましたが、パミール屋根材は剥離などの不具合が顕著に出てしまいました。
層間剥離(ミルフィーユ状)の問題もあり、注意が必要です。現在は販売されていない製品ですが、劣化すると層で剥がれることがあります。
パミールは塗装できません。
パミールの屋根材自体の劣化によって表層が剥がれてしまうため、塗装を行っても塗膜ごと剥がれてしまいます。
そのため、塗装メンテナンスを行うことは避けるべきです。
パミールや他のノンアスベスト屋根材が葺かれている場合には、新しい屋根材へのリフォームが適したメンテナンス方法となります。
パミールの上から釘が打たれているのを発見しました。
屋根材は本来、重なる部分に釘を打ち固定するのですが、上から釘が打たれていることにより雨漏りを誘発している状況です。
屋根材が破損したり、割れたりすることは勿論ですが、打たれた釘穴から雨水が建物内部に浸入する可能性が高まります。釘が錆て痩せてしまうと更に雨水の浸入のリスクが高まります。
屋根葺き替え工事をご提案!
調査完了後、お客様へ調査内容をご説明をし、塗装メンテナンスが出来ないことから屋根葺き替え工事をご提案致しました。
屋根葺き替え工事の費用につきましては、税込1,097,800円~承っております。
私達、街の屋根やさんでは点検~お見積り作成まで無料で実施いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
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