瓦屋根の雨漏り原因は防水シートにある?メンテナンス方法や雨漏りへの対処法について
更新日:2024年09月09日
屋根材の中でも最も長寿命なのは和瓦ですが、そんな瓦屋根でも雨漏りは発生することがあります。
その理由は、瓦ではなく下葺き材の劣化です。
特に屋根からの雨漏りを防ぐためには防水シートの状態が大きく関わってくるのですが、普段見えない位置に存在しているためか、メンテナンスへの意識が強いということはあまり無いでしょう(-_-;
本記事では瓦屋根の雨漏りを防ぐ重要ポイントとして、防水シートの役割や雨漏り事例などをご紹介いたします。

瓦屋根の雨漏り原因とは
瓦屋根は耐久性に優れた屋根材ですが、経年劣化や自然災害により雨漏りが発生することがあります。
主な原因を以下にご紹介いたします。
瓦のズレや破損
まず、瓦のズレや破損が挙げられます。
強風や地震によって瓦がずれたりヒビが入ったりすると、そこから雨水が多く浸入する可能性があります。

少し間違われやすいポイントなのですが、屋根では通常時から雨水が内側へと浸入しています。
瓦の隙間などから入り込むのですが、それを受け止めているのが下葺き材である防水シートという訳です(^▽^)/
そのため、瓦が割れたりズレたりすることの問題点としては、通常時よりも多量の雨水が内側へ回りやすくなってしまい、防水シートの劣化が早まってしまうことにあるのです(-_-;
漆喰の劣化・剥がれ
瓦屋根を構成する上で非常に重要な棟部分の漆喰の剥がれも雨漏りの原因となります。

漆喰は主に平瓦と棟瓦の隙間となる側面を埋める役割を果たしていますが、これが劣化して剥がれると雨水が入り込みやすくなります。
棟の土台に使用されているのが葺き土である場合、漆喰が無くなったことで露出した葺き土が雨水を引き込んでしまったり、逆に流出して棟の安定性を大きく欠くことにも繋がります(-_-;
雨漏り以外にも棟部分の崩れが発生する恐れがありますので、瓦屋根は頑丈ですが漆喰のメンテナンスは定期的に行うべきポイントになります(^▽^)/
総じて防水シートが傷むことが原因
これまでご紹介してきた「瓦のズレや割れ」と「漆喰の劣化」は、結果として防水シートが傷みやすい状態に陥る為に雨漏りが発生する原因となっています。
防水シートは屋根の二次防水として機能し、雨漏りの最終防衛ラインとなっていますが、長年の使用で劣化すると、その機能が低下し雨漏りのリスクが高まります。

現在主流の防水シートである改質アスファルトルーフィングが耐用年数20年越えで、種類によっては30年以上の寿命が見込めるものもあるのですが、どちらにせよ60年以上使用することができる瓦屋根とは大きな差があります。
外観上は瓦に問題がないように見えても、先に下側で防水シートや野地板が限界を迎えると雨漏りが発生しますので、屋根の維持には下葺き材の定期的なメンテナンスが必須と言えますね(^^)

防水シートのメンテナンス方法
瓦屋根の防水シートの交換には、主に二つの方法があります。
一つは「葺き替え工事」、もう一つは「葺き直し工事」です。
葺き替え工事

屋根葺き替え工事は既存の瓦や下地材をすべて撤去し、新しい防水シートを敷いた上で新しい瓦を設置する方法です。
この工法は屋根全体を新しくするため、最も確実な雨漏り対策となります。
雨漏りを機に、瓦屋根から軽量な金属屋根へ葺き替えることによって耐震性を向上させる方も近年では多くなっています(^▽^)/
葺き直し工事

一方、葺き直し工事は既存の瓦を一時的に取り外し、防水シートなどの下地材を交換した後、元の瓦を再利用して設置する方法です。
この工法では既存の瓦の廃材が出ないために、コストを抑えられるメリットがあります。
ただし、瓦の状態によっては再利用できない場合もあるため、事前の詳細な点検が必要です。
実際に瓦屋根の雨漏り調査にお伺いした事例を紹介
ここまで瓦屋根の雨漏り原因として、防水シートの劣化とそのメンテナンス方法をご説明させていただきました。
ただ、築年数の長い瓦屋根ですと防水シートがそもそも使われておらず、代わりに別のものを下葺き材にして雨漏りを防いでいることがあります。
そんな事例に当てはまる実際の雨漏り調査について、詳しくご紹介いたします(^▽^)/
江東区住吉にて雨漏りが発生した瓦屋根の調査
江東区住吉にお住まいのお客様より「雨漏りが発生しているので補修したい」と、お問い合わせをいただき現地調査にお伺い致しました。
一昔前の瓦屋根の下葺き材には杉皮という素材が使われておりました。
瓦を引っ掛けるための桟木とともに、防水紙の役割を果たしています。
雨水の浸入を防ぐ重要な部分になりますが、経年の劣化により捲れたり切れてしまうため雨漏りが発生してしまいます。
杉皮が切れていました
杉皮の下には屋根の下地材のバラ板が葺かれていました。
バラ板とは構造用合板などが使用される以前に使用されていた野地部材になります。
細長い木板を何本も並べて下地を形成するのですが、並べる際にはどうしても隙間が出来てしまうため、杉皮が劣化すると雨漏りが発生してしまうのです。
ランダムに瓦を捲ると、他の箇所の杉皮も劣化しているのを発見しました。
杉皮の劣化は雨漏りに繋がり、やがては屋根全体の安定性に影響を与えるため、定期的なメンテナンスが重要です。
特に、屋根の下葺き材が劣化している場合は、屋根全体の点検と修復が必要となる場合があります。
屋根葺き替え工事をご提案しました
調査完了後、お客様へ調査のご説明をし、下葺き材のメンテナンスが必要な事から屋根葺き替え工事をご提案致しました。
屋根葺き替え工事の費用につきましては、税込1,097,800円~承っております。
私達、街の屋根やさんでは点検~お見積り作成まで無料にて実施いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
記事内に記載されている金額は2024年09月09日時点での費用となります。街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。

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