パミール屋根には葺き替え工事が最適?必要なメンテナンスの選択方法
更新日:2024年08月21日
屋根を点検してもらったところ、問題の多いパミールだったと判明するケースがあります。
パミールの場合、この後ご紹介する問題点の関係で塗装での屋根材を保護して長持ちさせるためのメンテナンスでは効果がないため、これからも安心して長く住まわれるためにはカバー工法や葺き替え工事の選択をしなければなりません。
パミールの対処についてお悩みの方は多くいらっしゃり、「パミールは必ず葺き替えをした方が良いですか?」等のご質問も頂くことがありますので、カバー工法を避けた方が良い場合など必要な工事の選択について役立つ情報をご紹介したいと思います(^▽^)/
パミールが抱えている問題とは
パミールは塗装が必要なスレートに分類される屋根材ですが、塗装メンテナンスで保護を行っても長持ちさせることができません(-_-;
スレート屋根の塗装には、素材自体に防水性を持たないスレートの表面を塗膜で保護し、雨水の浸透を防ぐことで劣化を抑えるという目的があります。
また、塗膜は紫外線による傷みを防ぐ効果も期待できるため、耐候性や防水性を塗装によって付与することでスレートを長持ちさせることが基本的なメンテナンスとなるのです。
では、なぜパミールに塗装をしても意味がないとされているのでしょうか?
剥離症状
パミールの場合、塗装を行っても基材自体の劣化が進行するという問題があり、十分な保護効果が得られないために塗装をしても意味がないとされています(-_-;
パミールは層状になっている基材が経年劣化により剥離しやすいです。
層間剥離という特徴的な症状が発生するため、パミールを見分けることは容易なんです。
もし塗装を行ったとしても、勝手に剥離が始まってしまうためパミールの耐久性は著しく低下します。
剥離によって塗膜も剥がれやすくなり、防水効果や耐候性もすぐに失われてしまうため、パミールへの屋根塗装は行っても意味がないのです。
なぜパミールがここまで脆くなってしまっているのかは、以下の関連ページからご確認いただけます(^▽^)/
パミールが抱える問題点の理由や背景
◆内部結露を起こしやすい
パミールは吸水性の高い屋根材とされており、浸透した水分によって屋根材の裏側に結露を起こすことがあります。
結露が発生すると下地である防水シート(ルーフィング)が傷みやすくなるのですが、より問題なのはパミールを固定している釘が錆びてしまうことです(-_-;
釘が腐食してしまうとパミールを留めておく力が弱まりますので、一部が屋根から脱落してくるようなリスクも考えられます。
パミールには葺き替えがオススメ!
パミールはカバー工法や葺き替え工事による全面的なリフォームを行うことがメンテナンスとなります。
どちらも屋根の耐久性を大幅に改善することができますが、オススメは屋根葺き替え工事です(^▽^)/
理由1:アスベストを含まないため処分費が安く済む
パミールにはアスベストが含まれていないため、屋根から剥がす際や処分に関する費用がアスベスト含有スレートよりも安く済むというメリットが存在します(*^^)v
アスベスト含有の屋根材の場合、取り扱いや廃棄に特別な措置が必要となり、処分費がノンアスベストと比較して高くなることが一般的なんです。
カバー工法では既存の屋根材を撤去しないため、アスベストを含んでいたとしても安く屋根を新しくすることが可能な工事なのですが、いずれ2重になった屋根材の撤去費用時にそれらの金額を負担することにはなります。
将来的に屋根のメンテナンスをまだまだ続けるくらい長く住む予定があれば、葺き替えてしまった方が費用負担は分散でき、アスベスト分の処分費が掛からないパミールは特に葺き替えに向いています。
理由2:耐震性を向上させるのは葺き替えのみ
カバー工法は葺き替え工事よりも安く済む反面、屋根が2重になることによる重量の増加が懸念されるポイントとなります。
もちろん、耐震性を大きく失わないように軽量なガルバリウム鋼板などでカバーするのですが、耐震性が向上するわけではありません(-_-;
葺き替えによって金属屋根のみの軽さにしてしまった方が、格段に耐震性が向上することは間違いないでしょう。
近年では耐震性向上の意識が強まり、屋根の軽量化が進められていることからも、葺き替えによるパミールからガルバリウム鋼板への移行はオススメできる選択なんです(*^^)v
下地に不安が残る場合は葺き替えを選択しましょう
問題点の一つとしてご紹介しましたが、パミールは吸水率が高く、内部結露を起こしている可能性があります。
程度にはよりますが、結露による影響が強い場合にはルーフィングが劣化しきってしまい、重要な下地材である野地板の腐食を引き起こしていることもあります。
カバー工法では屋根の重量が増す関係上、下地材の傷みが確認できた場合には工事を行うことはしません。
特にパミールは結露によって下地が傷みやすいため、もし野地板に問題がなさそうでも不安が残る場合にはカバー工法ではなく葺き替えが推奨されます。
カバー工法では既存屋根の下地の問題を解消することはできませんので、そういった状況判断から最適な工事を提案してくれる業者に依頼することが重要です。
下地に問題がないと判断できればカバー工法でも問題ありません
雨漏りが発生しておらず、下地にも問題がなければ、パミールへのカバー工法は葺き替えよりも安く済むため強い味方となってくれます(^▽^)/
予算や今後のライフプランをお考えの上、業者にどちらを選択した方が良いかなどをよく相談されてから工事を行うようにすれば、失敗することはないかと思います(*^^)v
私たち街の屋根やさんでは、パミールの葺き替えやカバー工法の施工経験が多くあり、その様子は施工事例でもご覧いただくことができますので、ぜひ業者選びの参考としてご確認いただけますと幸いです!
<今回ご紹介した屋根工事の参考費用>
■屋根カバー工事:税込 877,800円~1,430,000円
■屋根葺き替え工事:税込 1,097,800円~2,200,000円
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
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