瓦屋根のメンテナンス方法と重要ポイントを解説!漆喰や防水紙はメンテナンスが必須!
更新日:2023年06月19日
最近では「瓦屋根 メンテナンスフリー」と検索してみても、瓦屋根にメンテナンスは必要ないという情報を見かけなくなりました。まさにその通りで、雨漏りやその他の被害を引き起こさないためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
瓦はスレートやガルバリウム鋼板などの屋根材と比較しても、圧倒的なメンテナンス性を誇っています。そこで今回は、劣化の状態に合わせた瓦屋根のメンテナンス方法についてご紹介いたします。

瓦屋根共通のメンテナンスポイント
瓦にも粘土瓦やセメント瓦などの種類がいくつか存在していますが、まずは瓦屋根を形成する上で共通しているメンテナンスポイントについて見ていきましょう。
漆喰の劣化


屋根の頂上である棟部分には棟瓦が何枚か積まれており、その側面に白色のものが詰められているのを見たことがあるでしょうか。これは漆喰と呼ばれ、棟瓦と平瓦を接着・固定したり、雨水が棟の内部に吹き込まないよう塗られているものです。
瓦屋根である以上、棟の形成に漆喰は欠かせません。和瓦は塗装をしなくとも50年以上持つ破格の耐久性を持ち合わせていますが、漆喰は10年以上使用していると経年劣化によって崩れ、棟から剥がれ落ちてしまいます。
漆喰が失われると棟内部の土台である葺き土の流出し、棟が崩壊してしまう恐れがあります。また、露出した葺き土が雨水を引き込み、屋根下地である防水紙や野地板を傷めてしまうことにもなる為、雨漏りが発生する頃には漆喰以外の大規模な補修が必要になる可能性もあるため、定期的な点検を実施しましょう。
必要であれば、漆喰の詰め直し工事や棟取り直し工事をご検討ください。
瓦のズレ・割れ
瓦屋根では風や地震などの外力によって瓦がズレたり割れたりすることがあります。瓦のズレは、風によって持ち上げられたり、地震の揺れで位置が変わったりすることによって生じます。一方、瓦の割れは、直接的な衝撃や経年劣化によって引き起こされます。
瓦のズレや割れは、屋根の防水性や耐久性に大きな影響を与えます。ズレた瓦は雨漏りの原因となり、割れた瓦は雨水の浸入を招く可能性があります。そのため、定期的な点検を行い、瓦の状態を確認することが重要です。点検時には、瓦のズレや割れ、ひび割れなどを注意深くチェックしましょう。異常が見つかった場合には、早めに専門業者に相談し修復を行うことが必要です。
瓦屋根の利点としては、一部分のみのメンテナンスが容易なことが挙げられます。スレートは一部の割れ補修であっても広範囲の屋根材を剥がす必要がありますが、瓦は数枚程度の差し替えやズレの修正で済むため、かなりメンテナンス性に優れているのです。大規模な補修が必要になる前に適切な対応を行うと、コストが抑えられます。
セメント瓦(モニエル瓦)の塗装に必要な注意点


和瓦と呼ばれる種類の瓦は塗装を必要としていません。粘土瓦は高温で焼き上げられていることで表面が陶器のようになり、雨水による影響をほとんど受けません。色鮮やかな釉薬瓦もガラス質のような表面の仕上がりとなりますので、塗装工事による塗膜の保護を必要としていないのです。
ですが、セメント瓦と呼ばれる種類の瓦には塗装が必要となります。セメントを主材としているため雨水を吸収しやすく、それによって瓦の耐久性が落ちてしまうためです。
色褪せや表面のざらつき、苔の発生が見られると塗装が必要な時期と判断できます。
※ただし、セメント瓦やモニエル瓦は現在手に入りずらく、差し替え時には同じものが用意できない状況も考えられるため、傷んでいた場合には塗装ではなく葺き替えをお薦めしております。

-モニエル瓦を塗る場合の注意点
モニエル瓦にはスラリー層と呼ばれる特殊な着色層が存在しています。スラリー層に何も手を施さず塗料を塗ってしまうと、経年劣化した既存のスラリー層ごと新しい塗膜が瓦から剥離してしまうため、塗装時には対策が必要となります。
スラリー層を高圧洗浄で完全に落とすか、これまでのスラリー層を強化する専用の下塗り材を使用するかです。ご自宅の屋根がモニエル瓦の場合、塗装時には必ず業者にスラリー層への対応について確認を取りましょう。
屋根葺き直し工事で防水紙や野地板をメンテナンス
瓦屋根のメンテナンス方法としては、屋根の葺き直し工事も選択肢の一つです。
屋根葺き直しでは既存の瓦を一度外し、防水紙や野地板をメンテナンスします。防水紙は特に雨漏りを防ぐための重要な役割を果たしているため、耐用年数を迎えている場合には新しくしておかなければなりません。


葺き直し工事最大のメリットは、これまでの瓦を再度葺いて使用することができる点です。葺き替え工事と違って廃材処理費がかなり少なく済みますので、コストを抑えながらこれまでの屋根を維持することができるのです。
スレートは屋根から剥がす際に割れてしまいますので、葺き直しとして再利用することはできません。ですがメンテナンスがしやすい瓦屋根では、一部分だけの葺き直し工事で雨漏り箇所の防水紙をお手入れすることも可能です。せっかくの長寿命な瓦屋根ですので、安心してお過ごしされるためにも定期的な点検とメンテナンスを実施してください。

私たち街の屋根やさんでは、必ず必要になる漆喰の詰め直し工事は税込6,600円~/m(廃材処分費別途)が参考価格となっております。
瓦屋根のメンテナンス方法については状況に合わせた工事が重要となりますので、まずは劣化の具合について知りたいという方はぜひ無料の点検をご活用ください。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。

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