
HOME > 施工事例 > 足立区西新井でずっとお悩みだった病院廊下庇屋根の雨漏りを改修.....
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
担当:渡辺
担当:渡辺
足立区西新井にある病院様はかなりの長い間、病棟をつなぐ廊下の屋根からの雨漏りにお悩みで私たち「街の屋根やさん」にお問い合わせをくださいました。もともとあった病棟側と増築した施設の間にある廊下の屋根からの雨漏りです。木下地を組んだ金属製の波板で葺かれた屋根である事が室内側からもわかります。施設的にも新型コロナウイルス対策にはきっちりとされておりましたので、点検前社内で手指の消毒後、再度受付にて検温と消毒をして調査を進めさせていただきました。
雨漏りが発生しているのは廊下全てではなく、一部分が特にひどいとのことでした。病院の設備担当の方がいろいろと試行錯誤を行い対処療法にて養生を行っておられました。プラダンと呼ばれるプラスチック製の段ボール状になった板を使って雨水を受ける桶のようなものを設置してしのいでいるようです。屋根の桁伝いにも雨漏りをしているのでしょうか?よく見かける半月型の雨樋も設置されています。室内側からでは原因がよくわからないため庇屋根の上から調査を行っていきます。
庇屋根の上にはブルーシートなどを使って養生をしてありました。ただ、よく見ると養生も相当に苦労をされたようです。庇屋根は4か所の屋根が絡み合っているのが上に登ってわかりました。どうやら雨漏りはその屋根すべてが絡み合う谷になっている所から集中しているようです。
苦肉の策だとは思われますが、谷の真上に屋根を作っていらっしゃいました。真上からの雨はよけれるとは思われそうですが実際はほかの屋根からの雨水が谷部に集まるためあまり意味のない養生になってしまっています。谷にかけた屋根も波板の溝に伝わる雨がやはり両脇の屋根に流れてしまうため、雨漏りの堂々巡りとなってしまっています。
工事としてはこの複雑に絡んだ庇屋根の雨水をしっかり受け止めることが出来る箱谷を作成して行きたいと思います。一部屋根はコンクリート打ちっぱなし状態の屋根の為、ほかの屋根同様の鋼板製波板を葺いていきたいと思います。お客様には雨漏りの原因を説明し、構造も簡単に絵をかいてご説明差し上げてご納得いただき工事を承る事となりました。
ご契約を頂き、いざ工事となりました。病院様で工事の際は音や振動が出るとの事で病院がお休みの日に実施させていただくことになりました。この梅雨は本当に雨が多く、天気予報も全くと言っていいほどあてになりません。二日間で屋根を仕上げていかなければならないのですが、初日はあいにくの小雨でした。雨漏りをしているのに雨の日の工事となってしまいましたがお客様にも猶予が無かったため、屋根を剥がすことで発生する雨漏りを最小限にする努力を行いながら着工しました。ちょうど屋根を剥がす真上にうまくブルーシートを掛けるスペースがあったためブルーシートで簡易屋根を作成しての作業です。
雨漏り部分に実施されていた養生類の撤去から作業は始まります。シートを剥がすとそこはコーキングの海・・・。谷に集まる水をせき止めようとして行われたものと考えられますが水下を塞いでもその水は違う方面に流れて行くだけで実際は解決しません。養生を行う場合は水上側から雨漏りを起こしている部分までを覆うようにしましょう。また出来ればプロに依頼したほうが結果的に早く解決できますし、余計な手間がかかる事の費用も軽減できます。
初日の工事では養生部分の解体、新たな屋根を葺く部分の下地作成、下地作成から割り出される箱谷の大きさを決めておさまりを考えた採寸を行い終了となります。すぐに作業場に戻り箱谷の作成をして2日目の工事に備えます。幸い風はほとんどない日だったので、屋根にかけたブルーシートはそのまま残し、屋根の上には再度シート類を被せて養生を行います。廊下側にもどうしても雨漏りは防げないため布シートとバケツを置いて1日しのいでいただきました。
工事2日目となります。幸い雨はほとんど降っておりません。たまにポツリと落ちてくるくらいで工事には影響がありません。前日採寸して作成してきた箱谷を設置していきます。箱谷に使用する鋼板は、当然のことながらサビに強いガルバリウム鋼板のコイルから作業場にて加工作成してきたものです。既製品ではできない工事です。ガルバリウム鋼板の厚みも0.5mmの物を使用しています。シャープペンシルの芯と同じだと思うかもしれませんが、鋼板材の0.5mmはとても丈夫です。素手で曲げることなどは到底できません。厚い鋼板を使用するのは雨水によるたわみ等が起きないようにするためでもあります。
一番大きな箱谷を設置していきます。この大きな箱谷は3っつの庇屋根から流れてきた雨水を受け止める部分です。一番水下に当たる箱谷です。大まかに合わせてからさらに細かく調整で切り込みを入れたり折り目を入れたりして納めていきます。経験豊富でなければできないプロの屋根職人(板金職人)の技です。
一番大きな箱谷の仮設置が終わりました。ここから水上側に順に勾配を作りながら箱谷を設置していきます。今までの屋根は軒のないコンクリートの出っ張りの壁の部分に雨樋を無理やりくっつけた状態で増築側の建物の庇屋根との隙間がかなり大きかったので、その上に屋根を被せて雨が入らないようにしたが部分的にしか屋根を被せていなかったためにその部分的に被せた屋根の両サイドから雨水がまわり雨漏りを起こしていました。そのため病棟側のコンクリート屋根側には軒を伸ばした形できちんと雨水が入るようにしていきます。
新設屋根の下地の様子です。今まであった屋根との隙間を狭めているのがわかりますでしょうか?この隙間にガルバリウム鋼板で作成した箱谷を設置していきます。
増築側の波板屋根の軒先を止めていた釘は一度外してあり、箱谷の返し部分を波板の下側に差し込みます。新しく作成する屋根側には軒のタルキにかぶさるように箱谷の返しを折り曲げて被せていきます。こうすることで屋根から流れてきた雨水が内側に廻ることなく箱谷に落ちる構造です。
箱谷の設置が終わりました。箱谷の継ぎ目の表裏ともしっかりとコーキング処理を行います。また、既存波板の軒側の外した釘部分は一度仮止めの為ビス打ちしていきます。
コンクリート屋根部分へガルバリウム鋼板製波板の屋根葺きを行います。結露防止のため、ルーフィングを敷設しています。ガルバリウム鋼板製波板は長さを指定してメーカーにて作成してもらっています。長さは2500mmです。厚みは通常の鋼板屋根材と一緒の0.35mmで箱谷よりは薄くなっています。
新規ガルバリウム鋼板製波板屋根葺きの様子です。波板の重ねを規定量とり、壁際、軒側の位置を合わせながら下地タルキにビス止めして固定していきます。ここまで作業は特に支障なく順調です。天気も何とか持っています。
既存屋根、新設屋根共に固定していくビスはステンレス製のパッキン付きビスを使用します。既存屋根側は今までより細かくビス止めを行います。
ビス止め作業部隊と別れて細部の仕上げを行います。新たに作成した屋根の壁際雨押え処理、既存屋根側の漏水箇所を塞ぐ雨押え処理を行っていきます。電気配線が複雑に壁際に固定されておりましたが配管を覆う形で高めに雨押えを作成しておさめていきます。一部屋根には吹き込み防止の板金も設置いたしました。
雨水の流れが自然になるようにガルバリウム製波板屋根新設、箱谷設置工事が終了いたしました。各屋根からの水の流れが中央の箱谷に集まるようになっているのがわかります。
箱谷も深めに作成してあるのでオーバーフローで雨漏りが発生することもないでしょう。
吹き込みによる雨漏り対策も万全です。既存屋根部分に関してはミス打ちで空きっぱなしの穴が複数見られたので穴埋め補修も実施しています。今後の雨での様子を見ながら既存屋根側の多少の修正は必要と思われますが谷部分で発生していた大雨漏りはこれで解決できたと思われます。降り続く雨の日や大雨の日には様子を見にお伺いさせていただきます。
記事内に記載されている金額は2021年05月13日時点での費用となります。
雨漏りする前の屋根工事が断然お得な理由【街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
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雨漏り修理、防水工事
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