瓦屋根の面戸とは?メンテナンス方法と適切なタイミング
更新日:2025年06月30日
瓦屋根の劣化や雨漏りが心配になったとき、まずは瓦自体に問題がないか確認される方が多いのではないでしょうか。
しかし実は「面戸(めんど)」と呼ばれる、瓦のすき間を埋めている部分にも重要な役割があります。
特に面戸に使われる漆喰が劣化すると、雨水の浸入や瓦のズレなど思わぬトラブルの原因になります。
今回は、瓦屋根の面戸について、その役割からメンテナンス方法、補修のタイミングまで詳しくご紹介します。
面戸とは?瓦屋根の隙間を守る重要部分

面戸とは、瓦屋根の棟(むね)部分やのし瓦の下など、瓦同士のすき間を埋める部分を指します。
この面戸には主に「漆喰(しっくい)」が使用されており、見た目の美しさを保ちつつ、雨水や風の侵入を防ぐ機能を担っています。
雨風だけでなく、小動物や鳥の侵入を防止する役割もあり、屋根内部の構造を長期間健全に保つためには欠かせない存在です。
棟の下に白く見える部分が面戸漆喰であり、屋根の見た目を左右する意匠的な意味合いもあります。
漆喰とは
現在の日本の瓦屋根において、面戸には漆喰が一般的に使用されています。
漆喰は石灰を主成分とした自然素材で、防水性・通気性・耐久性に優れており、長年使用されてきました。
また、美しい白色が瓦と調和し、伝統的な日本家屋の外観に馴染むことも大きな魅力です。
ただし、漆喰は経年劣化する素材であり、ひび割れや剥がれが起こると雨水の侵入口になってしまうため、定期的な点検と補修が必要不可欠です。
面戸が劣化するとどうなる?

面戸漆喰が劣化すると、工法にもよりますが瓦の下にある葺き土(ふきつち)が露出し、雨水や風が内部に入り込んでしまいます。
これにより、屋根の構造材が濡れて腐食したり、湿気がたまって屋根下地にカビが生えたりするリスクがあります。
また、面戸が崩れて隙間ができると、強風で瓦が浮いたりズレたりしやすくなり、最悪の場合は瓦の落下にもつながることも。
こうしたトラブルを防ぐためには、面戸の劣化を早期に発見し、適切なメンテナンスを行うことが大切です。
面戸のメンテナンス方法
面戸漆喰のメンテナンスでは、まず劣化した漆喰をきれいに取り除く作業から始めます。
その後、新たな漆喰をしっかりと詰め直して施工し、瓦とのすき間を再度密閉します。
このとき注意したいのが、古い漆喰の上から新しい漆喰を塗り重ねる工法は推奨されないという点です。
なぜなら、古い漆喰が下で崩れていると、新しい漆喰ごと落下するリスクが高まるからです。
また、棟が歪んでいる場合などは棟の取り直し工事が必要になります。
信頼できる業者に依頼し、適切な施工を行うことが重要です。

メンテナンスの適切なタイミングとは?
漆喰は10年〜15年ほどで劣化が進むといわれています。
特に南向きの屋根は紫外線や風雨の影響を受けやすく、劣化のスピードも早まる傾向があります。
以下のような症状が見られたら、メンテナンスのサインです。
・ 面戸の表面にひび割れや剥がれがある
・ 白い漆喰が黒ずんできた
・ 漆喰が崩れて下地が見えている
見た目に異常がない場合でも、10年を過ぎたら一度点検を行うことをおすすめします。
早期の補修が、大きなトラブルや高額な修繕費用を防ぐカギになります。
まとめ
面戸は一見目立たない部分ですが、屋根の健全性を保つためにとても重要なパーツです。
漆喰が劣化して放置すると、雨漏りや構造の腐食、瓦のズレなどさまざまな問題を引き起こす可能性があります。
10年を目安に点検を行い、必要に応じて早めの補修を心がけましょう。
美しい屋根を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが何よりも重要です。
私たち「街の屋根やさん」では、瓦屋根の点検から面戸漆喰の補修、瓦屋根の葺き直し工事・葺き替え工事まで幅広く対応しております。
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