瓦屋根の下地はどうなってる?下地も修復できる「屋根葺き替え工事」について解説
更新日:2024年10月28日
瓦屋根の内部は普段目にすることができませんが、下地はどのような構造になっているのでしょうか?
瓦屋根の下地は経年によって劣化していくため、下地の役割や構造を理解しておくことでより適切なメンテナンスの対応をとることができるようになります。
下地が劣化した瓦屋根を補修することができるメンテナンス方法の一つが、「屋根葺き替え工事」と呼ばれる工事です。
本記事では、瓦屋根の下地の構成や屋根葺き替え工事のメリットなどを詳しく解説していきます!
瓦屋根の内部構造
それでは、まずは瓦屋根の内部がどうなっているかについてご紹介します。
垂木(たるき)
まず、屋根の土台とも言える役割を担っているのが垂木です。
垂木は屋根の傾斜に沿って縦に配置される木材で、屋根全体の構造を支える重要な働きをします。
野地板(のじいた)
そして、垂木の上に設置されるのが屋根の下地、野地板です。
野地板は主に構造用合板が用いられ、屋根の強度を高め屋根材を支える重要な役割を担っています。
雨水の影響を受けると腐食してしまうため、後述の防水紙の働きが重要になります。
防水紙
防水紙(ルーフィング)は野地板の上に敷かれるシートで、屋根からの雨漏りを防ぐ最重要部材と言って過言ではない働きを持ちます。
耐水性に優れた素材でつくられており、この防水紙が雨水の侵入をブロックしてくれることで、例え屋根材に異常があっても雨漏りが起きません。
反対に、防水紙に破れなどが起きていると屋根の隙間から入り込んだ雨水によって雨漏りが起こる恐れがあり、防水紙に異常をきたさないことが雨漏りを防ぐうえで非常に重要です。
桟木(さんぎ)
桟木は瓦屋根特有の材料で、瓦を固定するために等間隔に配置される細長い木材のことを指します。
瓦は、この桟木の上に引っ掛けるようにして取り付けられています。
桟木があることで瓦が浮き上がり、内部に侵入した雨水をスムーズに排水する効果もあります。
屋根材
瓦屋根の場合は桟木に固定するように、その他のスレート屋根や金属屋根の場合は防水紙の上にして、屋根材が設置されています。
屋根材の主な役割は、風雨や降雪、飛来物からの屋根の保護や、お住まいの断熱性や美観性の向上などです。
屋根材に問題がある場合は防水紙が劣化しやすくなってしまうため、異常は早期に対応することが大切です!
瓦屋根の下地(野地板)の役割
瓦屋根の下地である野地板は、屋根全体の強度を保つための基盤となる部分です。
下地の役割は、瓦を支え、全体の屋根構造を安定させることにあります。
野地板があることで瓦が設置される面を平らに保ち、瓦の重さを均等に分散させます。
また、防水紙と組み合わせることで、万が一の漏水に備えた二次防水としての役割も担います。
一方、劣化した野地板が放置されると腐食が進行し、屋根本来の強度を保つことが出来なくなってしまいます。
雨漏りが起きている、屋根に乗るとフカフカとしている感触があるという場合には、屋根葺き直し工事や、今回ご紹介する屋根葺き替え工事をすることが求められます。
適切な野地板のメンテナンスで屋根の強度を回復させ、お住まいを安全に保つようにしましょう。
屋根葺き替え工事とは
屋根葺き替え工事は、古くなった屋根を新しい屋根に交換する作業です。
屋根材にも下地にも耐用年数というものがあり、耐用年数を迎えている場合は本来の機能を提供することができなくなってしまいます。
葺き替え工事は、単に屋根材を新しいものに変えるだけでなく、その下にある下地や防水シートの点検・補修も行うため、屋根の問題を一挙に回復させることが可能です。
屋根の見た目が古くなったと感じた場合や、雨漏りの症状が見られる場合は、早めに業者に相談することが大切です。
屋根葺き替え工事は外装リフォームの中でも大規模な工事となり、費用も高額になるほか、一般的に数日から数週間の工期がかかるため、事前にメンテナンス計画を立て、余裕を持ってメンテナンスができるようにしましょう。
屋根葺き替え工事のメリット
屋根葺き替え工事には、多くのメリットがあります。
まず、古い屋根を新しいものに替えることで、下地から補修し、屋根全体の耐久性を向上させることができます。
特に、古い屋根材が劣化している場合、これを放置すると雨漏りや耐久性の低下を引き起こす恐れがありますが、葺き替え工事を行うことで、これらの問題を一掃することが可能です。
さらに屋根葺き替えでは、異なる種類の屋根材に変更することができる点も魅力です。
たとえば、瓦屋根から金属屋根へ変更をすることで屋根の軽量性が向上し、住宅の耐震性を高めることができます。
特にガルバリウム鋼板は金属屋根材でありながら錆への耐性に優れ、屋根材として非常に人気が高いです。
屋根葺き替え工事は大規模な工事である分、お住まい全体の耐久性や安全性を根本から向上させてくれる大切なメンテナンス方法です。
築年数が30年~40年ほど経過しているという場合には下地の劣化が進行している恐れがありますので、ぜひ屋根葺き替え工事をご検討ください。
定期的な点検とメンテナンスが大切
屋根は外部環境に常にさらされているため、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。
屋根材や下地の劣化を早期に発見することで、大きな問題を未然に防ぐことができます。
私たち、街の屋根やさんではお客様にお気軽にご相談いただけるよう、調査からお見積りまでを無料で承っております。
お住まいの状態を隅々まで確認しどのような問題が起きているのか、どのようなメンテナンスが必要であるかなどお伝えさせていただきますので、ぜひご活用ください。
最後に、現在施工中の瓦屋根 屋根葺き替え工事の様子をご紹介させていただきます!
実際の瓦屋根の下地の状態など、よろしければ注目してご覧ください!
杉並区成田西で屋根葺き替え工事、瓦から金属屋根への葺き替えで屋根を軽くします!
杉並区成田西で屋根葺き替え工事をおこなっています!
瓦葺き屋根で屋根側面のケラバ瓦が落ちそうになっていました。全体的に劣化しており重量も気になるという事で瓦葺き屋根から金属屋根への葺き替え工事をおこなうことになりました。
屋根葺き替え工事開始
瓦はセメント瓦で現在では製造しておりません。破損した場合、数年前までは在庫を用意することが出来ましたが、現在では材料を入手することが出来ません。そのため不具合が出た場合は必然的に葺き替え工事をおこなうことになります。
今回の葺き替え工事では、落ちそうになっていたケラバ部分の下地の腐食が考えられますので、部分的に下地の補強作業も同時におこなっていきます。
セメント瓦は一枚一枚釘を打って固定されています。他の屋根材と同様に軒先から屋根材を葺いていき、上の段の屋根材を重ねながら棟部分まで葺いていきます。そのため撤去する場合は棟を撤去して、棟部分から釘を抜いて瓦を剥がしていきます。
瓦は屋根に横向きに打ち付けた瓦桟に引っ掛けて葺いてあります。今回のセメント瓦はこの瓦桟に釘を打って固定しているのですが、瓦桟部分に水抜きが作られていないと瓦の裏側に流れた雨水がせき止められて雨漏りしやすい状況になります。
撤去した部分で防水紙の破損などは確認出来ませんでしたが、雨水が溜まった形跡はありました。このまま年数が経過すると雨漏りしてしまった可能性が高い状況です。
新しい野地板をはります
屋根全体の野地板の腐食状況を確認したいので、古い防水紙(ルーフィング)は全て剥がしました。経年による劣化は見られますが、雨漏りしたり腐食している部分は有りませんでしたので、ひとまず安心です。
屋根全面に新しい野地板として合板を張って下地は完成です。この後は新しい防水紙(ルーフィング)を葺いていきます。この状態で雨が降ってしまうと雨漏りしますので、屋根材を剥がした日には防水紙まで工事を進めていきます。
屋根葺き替え工事は税込み1,097,800円から承っております。既存の屋根材や屋根の面積・形状、新しい屋根材によっても変わりますので、屋根工事をご検討中の方は街の屋根やさんまでお気軽にお問合せください(^O^)/
記事内に記載されている金額は2024年10月28日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
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