カラーベストとスレートの違いとは?メリット・デメリットと併せて塗装メンテナンスの重要性を徹底解説
更新日:2024年04月04日
屋根材の種類は様々で、その商品名も合わせると非常に数が多く分かりにくいです。
屋根工事をご検討されて色々調べてみたものの、そうした種類・情報の多さに疲れてしまった方も多いのではないでしょうか(>_<)
そうした中でも多くの方が違いが分からない(>_<)となってしまうが、「カラーベスト」「コロニアル」「スレート」「化粧スレート」です!一体これらの屋根材の関係性はどの様なものでしょうか?
今回は、「カラーベスト」を中心にその歴史から 「コロニアル」「スレート」「化粧スレート」 との関係性や、メリット・デメリットまで詳しくご紹介致します(^^)/
また、施工方法やメンテナンス方法にも触れますので、ぜひご覧ください!
目次【表示】
1. カラーベストの概要
1-1 カラーベストとは?「コロニアル」「スレート」「化粧スレート」との関係性
「カラーベスト」はケイミュー株式会社が販売しているスレート屋根材の中でも、特に日本で広く普及しているブランドの一つです!
まず、カラーベストと「コロニアル」「スレート」「化粧スレート」の関係性ですが、現在これらはほとんどの場合において同じ意味となりますのでご安心ください(^^)/
日本国内で一番普及している屋根材は「スレート」ですが、そのほとんどが「化粧スレート」であり、さらにその中でもケイミュー株式会社が販売している「カラーベスト」のシェアが非常に高い状態です(#^^#)
さらにカラーベストの種類の中に「コロニアル」と名の付くシリーズがある事から、「スレート」=「化粧スレート」=「カラーベスト」「コロニアル」という風に、カラーベストはそのシェアの高さから単なる商品名以上に屋根材の名前まで内包するようになりました😊
1-2 カラーベストの歴史と普及
カラーベストの歴史は、ケイミュー株式会社の設立と密接に関連しています!
ケイミューは、クボタとパナソニック(旧松下)が共同出資して2003年に設立した外装材専門のメーカーです
元々、カラーベストというブランド名はクボタのスレート屋根製品で使用されていましたが、その後ケイミューによってさらに開発が進められ、現在の形になりました。
カラーベストは、「平板スレート」や「平板瓦」とも呼ばれることがあり、日本国内で最も普及している屋根材です(#^^#)
軽量で施工性が高い上にコストが安いカラーベストは多くの建築家やリフォーム業者にとって魅力的で、日本国内の住宅市場に大きな影響を与えたとも言われています!
また、関西地区においては特にカラーベストという名称が多く使われますが、その一方でコロニアルという呼称を使用する人は比較的少ないとされています。
地域によって屋根材の名称や認識に差があるようですね(^^♪
2. カラーベスト(化粧スレート)と天然スレートの違い
カラーベストとしばしば比較されるもう一つの屋根材が「天然スレート」です!
まず、スレートは「カラーベスト(化粧スレート)」と「天然スレート」の2種類に大別されます。
天然スレートは海外で使用されることが多い屋根材であり、自然石を薄く切り出して作られ、見た目や質感が化粧スレート大きく違う独特の風合いを持っています(#^^#)
ですが、天然スレートは非常に高価で重量が大きい事を理由として日本の一般家庭ではほとんど普及していません。
一方で、カラーベストは工場で大量生産可能なため、安価で軽量である事から日本国内で高いシェアを獲得しています(^^♪
その為、一般的に日本でスレートと言えば、カラーベスト(化粧スレート)を表します!
カラーベストはスレート・化粧スレートなどと同様の意味を持ちますが、上記の理由から天然スレートはそれに含まれませんので注意しましょう!
3. カラーベストのメリットとデメリット
3-1 カラーベストの主なメリット
まず、カラーベストの一番大きなメリットとして挙げられるのがその種類の豊富さです😊
様々なデザインやカラーバリエーションが存在し、どのような建物にも合わせやすいのが特徴です。
屋根に個性を持たせたい方から、周りの景観・お住まいと調和したデザインを好まれる方まで様々なご要望にお応えできる屋根材と言えます!
また、薄く軽量であるため、施工性・耐震性が高いことも魅力の一つです!
「全数釘打ち工法」で施工されることから、強風時の飛散や落下のリスクも抑えられます(#^^#)
さらに、上記のメリットを備えながらも他の屋根材と比較して導入コストが低い事も非常に大きなメリットです。
新築時のトータルコストを抑える事にも繋がりますので、日本でカラーベストが普及した大きな要因の一つと言えます(^^)/
3-2 カラーベストのデメリット
一方で、カラーベストには下記のようなデメリットがあります(>_<)
最も大きなデメリットとして挙げられるのが、定期的な塗装メンテナンスの必要性です!
カラーベストの表面は塗装で保護されていますが、経年により塗膜の劣化が進行します。
塗膜の劣化は色褪せ・苔の繁殖などによる美観への影響だけでは無く、屋根材自体の耐久性を低下させてしまいますので、新築から7年~長くても10年を目安に塗装メンテナンスをが必要になります。
導入コストが抑えられるカラーベストですが、将来的に掛かる塗装メンテナンスの費用・手間も念頭に置いておく必要があります😰
また、忘れてはいけないのが凍害に弱いという点です。
寒冷地域では凍害によるひび割れが発生しやすいため、これらの地域での使用には不向きとされています。
デザイン性・施工性・導入コストの優れるカラーベストですが、定期的な塗装メンテナンスが必要であり凍害に弱いというデメリットには注意が必要です!
導入コストの安さだけに重きをおかず、メンテナンスコストも考慮した上で選定されることがおススメです(^^)/
4. カラーベストの施工方法|「葺き替え工事」と「カバー工法」
カラーベストの施工には主に二つの方法があります!
それが、「屋根葺き替え工事」と「屋根カバー工法」です(^^)/
以下にそれぞれの特徴・メリット・デメリットをご紹介致します!
4-1 葺き替え工事のメリット・デメリット
屋根葺き替え工事は既存の屋根を完全に撤去して、屋根の下地材である野地板の補強・交換及び、ルーフィングの敷設を行った上で新しい屋根材を設置する方法です!
特に、屋根材の固定先である野地板の補強・交換などのメンテナンスは屋根葺き替え工事のタイミングしか行えません。
その為、屋根を下地材から新しくすることで、屋根に生じている問題を全て解決出来る事が屋根葺き替え工事のメリットです(#^^#)
しかし、葺き替え工事は工事規模が大きく、後述する屋根カバー工法と比較して工期・費用の負担も大きくなります。
また、既存の屋根材にアスベスト含有屋根材が使用されている場合、廃棄費用も高額になる事も念頭に置いておく必要があります。
アスベスト含有屋根材の問題を先送りにしない事はメリットと捉えることも出来ますが、費用を抑えたい場合にはカバー工法の方が適しています。
4-2 屋根カバー工法のメリット・デメリット
カバー工法は、既存の屋根の上に新しいルーフィング・屋根材を重ねて設置する方法です。
既存の屋根材をほとんど撤去する必要が無い事から、工期が短く工事費用を抑えられる事がカバー工法のメリットです!
既存の屋根材にアスベストが使用されていた場合、撤去費用が高額となる事から費用削減効果もさらに大きくなります(#^^#)
ただし、屋根が二重構造になる事から屋根の重量増加による耐震性低下の心配があります。
その為、カラーベストも軽量ではありますが、耐震性の不安がある場合にはさらに軽量である金属屋根材が適していると言えます。
また、アスベスト含有屋根材を撤去する必要はありませんが、その問題を先送りにしてしまうとも言えます。
将来的に長く住み続けるのであれば、いずれは撤去が必要になる事も念頭に置いておきましょう😥
さらに、瓦屋根や複雑な屋根形状には施工できないと言う点にも注意が必要です!
上記の様に、「葺き替え工事」「カバー工法」どちらもメリット・デメリットがあります!
どちらが優れているとは言えませんので、現在のお住まいの状態や予算、将来的に住み続けるかどうかなど様々な視点で比較検討しましょう!
街の屋根やさんも実際に現地調査にお伺いさせて頂いた上で、最適な施工方法のご提案・ご相談をさせて頂きます(^^)/
5. カラーベストのメンテナンス
5-1 カラーベストの定期的な塗装メンテナンスはなぜ必要?
前述の通り、カラーベストの美観の維持・保護機能を健全に保つ為には、定期的な塗装メンテナンスが必要不可欠です!
カラーベストの主原料であるセメントはそれ自体に防水性を持っていない為、防水性・撥水性は、表面に施されている塗装に依存しています(>_<)
しかし、塗膜も紫外線や雨風の影響を受ける事で劣化が進行してしまいますので、それによって屋根材に様々な悪影響を及ぼします。
その為、一般的にカラーベストは新築から7年~長くても10年に一度を目安に塗装メンテナンスが必要と言われています!
また、塗装メンテナンスにおいては、塗料の種類を慎重に選ぶことも重要です。
塗料の耐久性と費用のバランスを考える事はもちろんですが、最近では太陽からの熱を効率よく反射する事で屋根・室内温度の過度な温度上昇を防止する「遮熱塗料」など、高機能な塗料を検討されてみても良いとおもいます!
塗膜が劣化すると排水性が低下してしまう事で、苔・藻の繁殖に繋がります😥
さらに、吸水・乾燥による負荷を繰り返し受ける事でひび割れ
5-2 カラーベストに施された塗膜の劣化が及ぼす症状
カラーベストに施された塗膜の劣化は、屋根の防水性・撥水性を低下させます(>_<)
まず、撥水性の低下は屋根上に長時間水分が滞留してしまう事を招く事から、苔が繁殖しやすい環境となってしまいます。
また、屋根材が吸水・乾燥を繰り返す事で屋根材の反り・ひび割れの原因になります😰
屋根の下地材には雨水の浸水を防ぐルーフィングが敷設してある為、ひび割れや反りがすぐに雨漏りに繋がる事はありませんが、ルーフィングの劣化促進には繋がります。
いずれは、雨漏りに繋がってしまう大きなリスクとなってしまいます!
10年に1度を目安に塗装メンテナンスを施す事はもちろん大切ですが、塗膜の劣化はお住まいの環境・立地によっても変動します!
屋根の上に苔の繁殖などの異常を確認した場合、塗膜が劣化している可能性もありますので、まずは専門業者に点検を依頼してみましょう(^^♪
6. カラーベストに塗装メンテナンスを施工させて頂いた事例をご紹介!
続いて、カラーベスト(化粧スレート屋根)に塗装メンテナンスを施工させて頂いた事例をご紹介致します!
訪問業者より、屋根の板金が浮いている事を指摘されたことでご不安になられたT様より、ご相談を頂いた事が工事のきっかけとなります!
さっそく現地調査にお伺いさせて頂き、板金を確認しましたが特に異常は見られませんでした(>_<)
訪問業者からの指摘は今回の様に嘘の指摘も多い為、注意しましょう!
異常が無い事をご報告させて頂きましたが、T様は以前から屋根の塗装メンテナンスをご検討されていたとお聞き致しました。
化粧スレート屋根は全体的に色褪せており、防水性も低下していると推測されます。
屋根の塗装メンテナンスをご提案させて頂き、工事のご要望を頂きました(^^)/
高圧洗浄完了後、まずは下塗りを行っていきます!
今回は、ファイン浸透シーラーを使用させて頂きました。
スレート屋根に浸透する事で強度が増し、さらに仕上げ塗料の密着度を向上させます(#^^#)
続いて、中塗り・上塗りと仕上げていきます!
仕上げ塗料には、ファインパーフェクトベストを使用させて頂きました。
塗料が劣化する原因となるラジカルを抑制するラジカル制御塗料であり、10年~12年と長期の耐用年数を発揮します😊
無事、屋根塗装メンテナンスが完了致しました!
屋根の板金に異常も無く、屋根塗装メンテナンスをするきっかけとなって幸いです。
お客さまにも大変お喜び頂けました!
7. カラーベストを使用した施工を依頼する業者選定の重要性・ポイント
どの様な工事にも言えますが、工事の成功は業者選定に掛かっているとっても過言ではありません!
ですが、施工業者の数は非常に多く、業者選定が難しいと感じられる方も多いと思います。
そこで、おすすめなのが業者のHPを確認する事です(^^)/
業者の施工実績やお客様の声は工事業者を比較する上で非常に重要です!HPに掲載されている過去の施工実績や実際に施工を行ったお客様の声を確認して、業者の信頼性をチェックしましょう。
また、相談する業者は1社に限らず、複数の業者に見積もりを依頼して相見積もりをする事もおすすめです!
提案内容、価格、サービスの質を比較検討出来ます(#^^#)
この時、見積もり内容の明確さや、使用される材料、工事の期間、保証内容などもしっかりチェックしましょう。
ただし、相見積もりをする上で注意が必要なのが「価格が安さ」だけに注目しない事です(>_<)
提案内容やサービス、業者の対応能力などを比較して「最も良い工事をしてくれる業者」へ依頼しましょうね(^^♪
8. カラーベスト(化粧スレート屋根)の屋根工事も街の屋根やさんにお任せください!
今回は、カラーベストについて詳しくご紹介させて頂きました!
カラーベストと併せて化粧スレート・スレート・コロニアルといった名称がありますが、それらは一般的に全て同じ屋根材を表しています(#^^#)
導入コストが低く、施工性・デザイン性に優れるカラーベストは、日本国内で最も普及している屋根材です😊
しかし、定期的な塗装メンテナンスによって塗膜による保護機能を健全に保つ必要があり、凍害に弱い事がデメリットです(>_<)
塗膜の劣化は苔の繁殖やひび割れなどの悪影響を及ぼす為、最低でも10年に一度を目安に塗装メンテナンスを施しましょう!
また、カラーベストの導入には「屋根葺き替え工事」「屋根カバー工法」の2種類があります!
どちらもメリット・デメリットがありますので、様々な面で比較検討しましょうね(^^♪
私達、街の屋根やさんはカラーベスト(化粧スレート屋根)の塗装メンテナンスはもちろん、葺き替え工事・カバー工法による施工実績も豊富に持っております!
点検~お見積りの作成まで無料にて承っておりますので、カラーベストのメンテナンス・導入をご検討されている方がおられましたら、ぜひお気軽にご相談下さい(^^)/
この記事の監修者
富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
20,000棟以上の施工実績を持つ『街の屋根やさん』多摩川支店の支店長。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
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