錆びにくく軽くて丈夫なガルバリウム鋼板について、知っておきたいメリットとデメリット
更新日:2023年02月16日
皆さんはガルバリウム鋼板という素材をご存知でしょうか。なかなか聞き慣れない言葉だと思います。知っているっていう方でも、屋根に不具合が生じた際に工事を検討して初めてこの言葉を知ったという方が多いのではないでしょうか。この聞き慣れないガルバリウム鋼板、実は意外と生活に密接に関わっている素材だったりするのです。
鉄を原料とした鋼板なのに錆びにくく軽くて丈夫ということから屋根リフォームで人気の高い素材で、屋根の葺き替えや屋根カバー工法の素材として選ばれることが多くなってきました。
今回は屋根材としてのガルバリウム鋼板をご紹介したいと思います。
耳慣れないガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板とは、鉄板にアルミニウムと亜鉛、シリコンの合金を、めっきしたものを指します。錆びやすい鉄をアルミや亜鉛でめっきしますので、空気に直接触れることがなく錆びにくくなり耐用年数がグンと長くなります。このガルバリウム鋼板は、金属建材専門のメーカーではアイジー工業が代表的です。
この耳慣れないガルバリウム鋼板、実は私達の生活には意外と身近にあるのです。キッチンでは冷蔵庫や電子レンジ、リビングではテレビにビデオデッキ、パソコンのケースもガルバリウム鋼板が使われていたりします。
うちの屋根は化粧スレートを使ってます、という方、おそらくそのスレート屋根の合わせ目に使用されている棟板金はガルバリウム鋼板でできています。金属屋根以外にも、屋根材として使用されているのがガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット
ガルバリウム鋼板のメリット
こうした、金属でありながら塩害に強くて錆びにくく、軽くて丈夫なガルバリウム鋼板ですから、屋根材にはぴったりな素材と言えます。特に最近では屋根材だけでなく外装にも使用されるようになってきました。こちらではそのメリットをご紹介します。
1.めっきしているので錆に強い
ガルバリウム鋼板は金属で出来ているにもかかわらず非常に錆びにくいです。建材における錆は、雨漏りにつながるだけでなく美観を損なうために見過ごすことができません。そのため錆がでにくいというのは金属系屋根材として非常に優れているといえます。
2.軽いので地震に強い
ガルバリウム鋼板は非常に薄く、0.5mmから1.2mmほどの厚さのため、非常に軽くできています。地震に強い屋根材です。
3.耐久性が高い
溶融アルミ・亜鉛めっき(合金のめっき)のため耐食性が非常に高く酸性に非常に強い特徴があります。トタンと比較した場合、3倍から5倍程度の寿命が期待できます。
4.高いデザイン性
元々は着色性が悪く数年で剥離してきましたが、近年になり改良されて着色性が高くなり、黒などの暗色カラーがあり、バラエティに富んでます。以前は「無機質に見える」という意見があり敬遠されていたのですが、現在はインクジェットプリンターでどんな模様も描けますので、それも解消され、外壁材としても人気になりました。
ガルバリウム鋼板のデメリット
ガルバリウム鋼板は、メリットばかりではありません。ここでは、具体的なデメリットを紹介します。
1.初期費用がやや高め
ガルバリウム鋼板は、他の屋根材と比較すると若干高めになります。ガルバリウム鋼板の屋根だと雨音が伝わりやすいので、防音対策が必要になります。また、湿気を通さないため、湿気を逃がす工夫が必要になります。施工に一工夫必要になり、その分コストが高くつきやすいと言えます。
2.メンテナンス費用が高め
耐用年数が10年から20年、と聞くと20年は何もしなくてもいい、と勘違いされがちですが、実は簡単ですがまめな手入れを必要とする素材です。マメな手入れというのは、定期的に水洗いをして上げる必要がある、ということです。錆びにくいとはいえ、完全に錆びないわけではありません。日の当たらず乾きにくいところとかに雨水が長期間滞留しますと、どうしても錆びてきます。汚れも付着しやすく、そこから錆が発生してきます。特に塩害に弱いので、海に近い地域には特に注意が必要です。ですので、一年に一回くらいの割合で、水で洗い流して上げる必要があります。簡単なようですが、屋根の上でのことですので危険が伴います。特に金属屋根は衝撃には弱いですので、簡単に登れる場所ではありません。しっかりとしたメンテンスを行うとなると、それなりにコストがかかってしまいます。
ガルバリウム鋼板を使った屋根工事
葺き替え工事
こちらは古くて傷んだ瓦棒引き屋根からガルバリウム鋼板の屋根に葺き替え工事を行った例です。いわゆるトタン屋根ですが、塗膜が劣化し剥離してきています。雨漏りも発生していて、全体的な経年劣化から葺き替え工事をご提案させていただきました。
屋根材を撤去し、野地板から補強していきます。野地板の上に防水紙を葺き、心木と呼ばれる木材を等間隔に取り付けていきます。心木の間にガルバリウム鋼板を張っていきます。
写真右が施工後の写真となります。直線的でとてもスタイリッシュな仕上がりとなりました。
屋根カバー工法の他、さまざまな部分へのカバー工法
こちらではトタンの庇をカバー工法で補修した例をご紹介いたします。
左写真が施工前、経年劣化から錆が出ており、雨水が入り込むと庇の下地自体を痛めてしまいますので、そうなる前に補修することになりました。この既存のトタンの上に野地板をかぶせて、防水紙を拭いていきます。こちらも心木を設置し、その間にガルバリウム鋼板を張っていきます。
右写真がカバー工法により非常に綺麗に仕上がったガルバリウム鋼板の瓦棒葺き屋根です。耐久性も上がり、見た目も綺麗になりお客様にも非常に喜んでいただけました。
まとめ
あまり聞いたことがない、けど意外と身近にあるガルバリウム鋼板、いかがだったでしょうか。とても軽くて丈夫、錆びにくい屋根材として近年非常に高い人気を誇っていますが、絶対に錆びないというわけでもなく、メンテナンスが不要というわけでもありません。錆びにくくて丈夫とといっても、やはり長く付き合っていくにはそれなりに手間をかける必要があります。末永くきれいで安心なお住まいを維持していくためにも、定期的な点検・メンテナンスを欠かさないように心がけましょう。私達、街の屋根やさんでは無料点検を行っておりますので、気になった方はぜひ一度ご相談してみてください。
記事内に記載されている金額は2023年02月16日時点での費用となります。街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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