大田区蒲田で寿命を迎えた既存シート防水の撤去作業
更新日:2021年05月13日
大田区蒲田にてマンションの屋上防水のご依頼をいただいております。先日点検でお伺いした際にシート防水がひび割れや剥がれを起こしており明らかに寿命を迎えているということがわかりました。本日より工事着工ですが、まずは既存のシート防水から撤去を開始していきます。
既存防水層の撤去
既存の防水層をカッターを使って剥がしていきます。シートの下に下地が直接見えることから密着工法による施工が行われていたことがわかります。現在では防水層(シート)を直接下地に接着しないように施工する機械的固定工法が主流ではありますが、20年以上前のシート防水では密着工法と言えたのでしょう。ただし密着工法は下地の影響を直接受けるため湿気や水分によるシートの膨れといった不具合が出てしまいやすいデメリットがあります。
水分を含み、傷んだ下地が見えてきました
全体を剥がしていきますと防水層の下に水分や泥が溜まっていました。シート防水は複数枚のシートを貼り合わせて防水層を形成するためつなぎ部分から雨水が浸入してしまう恐れがあります。また可塑剤(かそざい:物体に柔軟性を持たせる物質)が気化することにより塩ビシートが固まり、ひびや割れが起こったことから雨水が防水層の下に浸入してしまうといったこともあります。いずれにしてもこのような状態が続けば下地の傷みを進行し、建物内部への雨漏りへと発展してしまう可能性があります。
防水層の撤去完了
すべてのシートを剥がし終わり、掃除をして撤去作業は完了です。今回は幸いにも雨漏り被害といった居住者の方に直接被害を与えるような事態は避けられたようですが、この状態まで一度もメンテナンスをしてこなかったということは非常に危ないことです。シート防水の寿命は早ければ10年程度から劣化が始まり、長くても20年で寿命を迎えます。特にマンションといった場所では雨漏りは資産価値や評判の低下、居住者への被害なども考えられます。防水の寿命を理解して定期的なメンテナンスをきちんと行いたいですね。
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