
HOME > ブログ > 浦安市で釉薬瓦の屋根を点検、品質を満たしていない瓦?
更新日:2021年05月13日
浦安市のお客様から瓦屋根の漆喰の補修についてのご相談を承りました。先日、漆喰がお庭に落下してきたということで、築20年近くになるので、心配になったということです。お客様の屋根は瓦の中でも最も耐用年数が長いと言われる釉薬瓦でした。
釉薬瓦は陶器と同じ製法で変質せず、ほぼ劣化しないと言われています。お家にあるお皿などの食器とほぼ同じものです。食器は何十年も使い続けているとさすがに磨耗で模様や柄が薄れてくることはありますが、色は変わりませんよね。それと同じつくりなので耐久性が抜群なのです。しかし、コチラの建物の瓦は雨水が溜まるであろう下端が変色しています。窯変瓦と呼ばれる瓦は焼き方を変えてわざと色斑をつくりますが、その斑はランダムで下端に集中することはありません。
よく観察してみますと、表面の貫入が多いのが気になります。貫入とは窯で焼いた瓦を冷ますときに発生する表面の釉薬のひび割れで、食器などでは意匠としてわざわざ貫入が入るように作られているものもあります。余談ですが、この貫入が発生するときの音はとても澄んでおり、とても美しいそうです。瓦でも貫入が入っているものも見かけますが、ほとんどが古い瓦でわざと入れたというよりも品質のばらつきで発生していることが大半です。この貫入により、下端に水が溜まりやすくなり、変色してしまったのでしょう。下端の変色は築年数を経た化粧スレートによく見られる劣化です。瓦屋根にとってもよくない病状と言えるでしょう。また、錆が流れた跡があります。瓦屋根の錆は鉄分が多い粘土を使った場合、見られるものですが、このように大きく錆が流れた跡ができるものではありません。鉄の塊でも混入していたのでしょうか。品質に難があるように感じます。
お客様にご相談を受けた漆喰ですが、剥がれている部分がかなりありました。こちらは経年で傷むものなのでこうなる前にメンテナンスが必要です。あと、唐突に漆喰の覆われた部分からはじまる下り棟もかなり謎です。入母屋屋根でこのように棟が設けられるのは珍しくないのですが、本来であれば、ここに鬼瓦のような専用の瓦が設けられるはずですが、漆喰で覆われています。
まずはこの下り棟の開始地点に専用の瓦を設置し、棟の取り直しと漆喰の詰め直しを行う必要があります。表面の貫入と下端の変色は凍害を招く危険性も高いのですが、比較的温暖な浦安市なので、そのリスクは少ないのが幸いです。他の瓦よりも寿命が短いと予想されますので、将来的には屋根の葺き替えが必要になるでしょう。
記事内に記載されている金額は2021年05月13日時点での費用となります。瓦屋根の雨漏り原因とは?屋根の構造をもとに詳しく解説!【アメピタ!】
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