横葺きのメリット・デメリット|特徴・種類や縦葺きとの違いとは?
更新日:2024年04月04日
ご覧頂きありがとうございます!街の屋根やさんです(^^)/
昨今、規模の大きい地震が頻発する事も多く、耐震性の向上を考えて軽量である金属屋根へ葺き替えをご検討される方も増えています。
現在、主流となっている金属屋根材はガルバリウム鋼板屋根材ですが、その葺き方には「横葺き」・「縦葺き」の2種類があります。
その為、いざガルバリウム鋼板を使用して屋根リフォームを行うと決心されても、どちらの葺き方が良いか迷われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ガルバリウム鋼板屋根材の葺き方である「横葺き」を中心に特徴・歴史から、メリット・デメリットをご紹介致します(^^)/
また、縦葺きとの比較や、実際の施工事例、業者選定のポイントまでご紹介致しますので、是非参考にしてみて下さいね(^^♪
1. 横葺き屋根の特徴・歴史
1-1. 横葺き屋根とは?
横葺き屋根とは、屋根材を地面と平行(横方向)に葺いていく屋根のことです(#^^#)
横葺き屋根は、さらに「平葺き」と「段葺き」の2種類に大別され、それぞれに特徴があります。
1-2. 横葺き屋根の歴史と現在
実は、横葺き屋根の歴史は非常に古く、西暦765年建立の西大寺の屋根へ採用されたことが最も古い記録とされています。
千年前の建築技法が、現代において金属屋根材の建築に使用されるのは面白いですよね(^^♪
また、その長い歴史の中で、「 一文字葺き 」「定尺横葺き」「長尺横葺き」など多様な工法が生み出されました。(#^^#)
横葺き屋根は千年の歴史を通じて進化する事で、現代においても幅広い建築スタイルで採用されています(^^)/
2. 横葺き屋根のメリット
2-1. デザインの柔軟性
横葺き屋根の一番のメリットとして挙げられるのが、デザインの柔軟性です(#^^#)
屋根の外観を大きく左右する、屋根材の配置・サイズ・色の組み合わせを比較的自由に組み合わせられる事から、お好みの外観に近づける事が出来ます!
例えば、屋根材の幅を狭くすることで細かい縞模様のような繊細なデザインを生み出せますし、幅を広げることでより力強い印象を与えることもできます😊
また、異なる色の屋根材を組み合わせることで、独特のパターンや色彩のコントラストを生み出し、建物の特徴を際立たせることも可能です!
個性を演出するデザインに限らず、地域風土にマッチしたデザイン、どちらにも対応できる柔軟性を備えています(^^)/
2-2. 横葺き屋根の種類
横葺き屋根には長い歴史の中で生み出された様々な種類が存在し、それぞれに独自の特性があります(^^)/
まず、最も一般的なのは「平葺き」と「段葺き」です。
「平葺き」は屋根材のつなぎ目が薄く、フラットな外観が特徴です!
このタイプの屋根は、現代的で洗練された建築デザインに適しており、スマートでモダンな印象を与えます。
「段葺き」は、屋根材のつなぎ目に段差を設けることで、立体感のある外観を作り出します。
その為、より伝統的な建築スタイルや重厚感を求める建物にマッチします!
その他にも、前述した「一文字葺き」・「長尺横葺き」・「定尺横葺き」など様々な工法があり、重視したいデザインや機能によって選定されます😊
〇一文字葺き
特に伝統的な日本建築に採用されており、規則性と非対称性による美しさが特徴的です。
〇長尺横葺き
屋根全体を覆う長い鋼板を使用することで、シームレスな外観が特徴的です。
ですが、その施工には特殊な技術や機材が必要です!
〇定尺横葺き
横葺きの種類の中でもより柔軟性のある施工方法です!
その為、様々な屋根形状に適応可能です。
3. 横葺き屋根のデメリット
ここまで、横葺き屋根の特徴・メリットであるデザイン性の高さをご紹介させて頂きました!
しかし、横葺き屋根にもデメリット・注意点が存在します😑
それが、勾配の緩い屋根に施工が困難な点です!
横葺き屋根は屋根材が水平方向に葺かれるため、雨水が屋根材のつなぎ目で滞留しやすく、それが雨漏りリスクとなってしまいます。
特に、屋根の勾配が緩い場合、雨水が適切に排水されない可能性があります。
その為、勾配が2.5寸~3寸(約10%)以上でなければ横葺き屋根を適用できないとされており、緩やかな勾配を持つ屋根には施工が出来ません!
4. 横葺き屋根に用いられるガルバリウム鋼板屋根材とは?
4-1. ガルバリウム鋼板屋根材とは?
現在、横葺き屋根に用いられる屋根材として主流となっているのがガルバリウム鋼板屋根材です。
ガルバリウム鋼板屋根材は軽量性・耐久性・耐腐食性に優れており、後述する「トタン」と比較して4倍も錆びにくいと言われています。
屋根の上は紫外線や雨風に晒される過酷な環境ですので、金属の天敵である「錆」に強いのは安心できますよね😊
また、地震発生時のお住まいの揺れは、屋根の重量に比例します。
瓦と比較して約1/10の重量しかないガルバリウム鋼板屋根材は、非常に耐震性に優れた屋根材と言えます(#^^#)
4-2. トタンが横葺き屋根に適さない理由
ガルバリウム鋼板が主流となる前、金属屋根材と言えば「トタン」が多く使用されていました。
しかし、横葺き屋根にトタンを採用する事はおすすめ出来ません(>_<)
トタンは低コストで入手しやすい素材ではありますが、ガルバリウム鋼板屋根材と比較すると耐久性に乏しく、表面に傷がつくとサビや腐食のリスクが高まります。
横葺き屋根はただでさえ雨水の排水性に注意が必要ですので、トタンのように耐水性が低い素材は雨漏りのリスクを高めることに繋がります😥
また、導入コストが低いトタンですが、耐久性の問題から将来的にメンテナンスコストが大きくなります。
長期的なトータルコストを考えた上でも、やはりトタンでは無くガルバリウム鋼板屋根材を採用されることがおすすめとなります(^^)/
5. 縦葺きと横葺きの比較
冒頭でお伝えさせて頂きました通り、ガルバリウム鋼板屋根材の葺き方は大きく分けて「縦葺き」と「横葺き」の二つです。
これらの葺き方はそれぞれ独自の特性を持ち、デザイン面・機能面に大きな影響を与えます。
縦葺きと横葺きの特性の違いを詳しくご紹介致します!
5-1. 縦葺きのメリット・デメリット
縦葺きは屋根材を垂直方向、つまり雨が流れる方向に沿って配置する葺き方です。
排水が非常にスムーズであることから、雨漏りに強いと言えます(#^^#)
その為、横葺きと違い緩やかな勾配の屋根に適している事が大きな特徴です!
さらに、縦葺きは屋根材のカットや調整が比較的容易であり、施工性が高いというメリットもあります。
一方で、デザイン・カラーバリエーションが少ないというデメリットがあります。
無機質で洗練されたデザインと捉える事が出来ますが、見る人によっては工場を連想させるありふれたデザインという印象も否めません😥
また、複雑な形状の屋根には施工が不可能な場合もありますので、注意が必要です(>_<)
5-2. 縦葺きと横葺きはどちらが優れている?
「縦葺き」・「横葺き」どちらが優れているとは言えません(>_<)
横葺きは縦葺きに比べてデザインの選択肢が豊富であり、屋根材の配置・色の組み合わせによって個性を演出する事が出来ます!
しかし、雨水の排水性が低い事から、緩やかな勾配の屋根には施工が困難です(>_<)
一方で、縦葺きは緩い勾配の屋根にも施工可能な上に雨漏りリスクを抑えられますが、横葺きに比べてデザイン・カラーの選択肢が少ないです。
また、複雑な形状を持つ屋根に採用する事が出来ません!
お住まいの屋根において重要視するポイントや、屋根の傾斜・構造を含めて総合的に判断する事がおすすめです!
ご自身で判断されることが難しいと感じた場合、街の屋根やさんまでご相談下さい(^^)/
お住まいに最適な施工方法をご提案させて頂きます!
6. 横葺きを使用した施工事例をご紹介!
続いて、横葺きをご提案させて頂いた、実際の施工事例をご紹介致します!
訪問業者に「棟板金が捲れている」と指摘を受けた事で、ご不安になられているS様より、現地調査のご依頼を頂いた事が工事のきっかけです(^^)/
現地調査にお伺いさせて頂きますと、地上から見ても分かる程に棟板金が捲れておりました(>_<)
このままでは落下してしまう可能性もありますので、危険な状態です!
また、屋根材の一部にも割れが生じている状態でした。
棟板金の捲れやスレート屋根全体の傷みが確認出来ましたので、スーパーガルテクトを使用した屋根カバー工事をご提案させて頂き、工事をご依頼いただきました!
屋根カバー工事は、既存の屋根材を下地として新しい防水紙・屋根材を被せる様に設置していく屋根リフォーム方法です。
その為、既存の屋根材を撤去する必要がほぼ無い事から、葺き替え工事と比較して工事費用が抑えられ、施工期間も短縮できます(#^^#)
棟板金を撤去後、既存屋根材の上に防水紙を敷設していきます!
防水紙の敷設が完了しましたら、いよいよ屋根材の敷設に移ります(#^^#)
今回は、IG工業「スーパーガルテクト」を使用させて頂きました!
スーパーガルテクトは、上位ランクのガルバリウム鋼板であるSGLが使用されています。
元々錆びにくいと言われているガルバリウム鋼板が改良されたことで、さらに耐久性・耐腐食性が向上されていますので、非常に優れた屋根材です(#^^#)
今回は、横葺きですので地面と平行になる様に軒先から敷設していきます!
その後、棟板金の設置が完了すれば屋根カバー工事の完成です!
景観が見違えるほど美しくなったことはもちろん、耐久性・耐錆性に優れるスーパーガルテクトを使用させて頂きましたので、長期間安心してご使用いただける屋根となりました(^^)/
7. 屋根工事業者の選び方・注意点
どの様な屋根工事であっても「信頼できる専門業者」へ依頼したいと思いますよね(^^♪
ですが工事業者の数は意外に多く、「どこに依頼すればよいか分からない(>_<)」とお困りの方も多いと思います。
そこで、以下に工事業者選定のポイント・注意点をご紹介致します!
- 〇施工経験・実績
屋根工事は専門的な技術を要するため、施工経験・実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。
特に、横葺きは屋根の傾斜によっては施工出来ません。
経験・知識が乏しい施工業者が、本来施工が推奨されない緩やかな傾斜の屋根に横葺きを採用してしまう可能性も0ではありません😰
専門業者のHPで過去の施工事例を確認し、業者の実績をチェックしておくことがおすすめです! - 〇相見積もり
相見積もりを遠慮してしまう方も多いと思われますが、その必要はありません!
複数の業者から見積もりを取ることで、価格やサービス内容を比較し、優良業者を選定する事が可能です(#^^#)
ただし、価格だけに注目する事はおすすめ出来ません!
提案される工法や使用材料、工期など総合的なサービス内容を比較検討しましょうね(^^♪ - 〇口コミや評判の確認
実際に施工されたお客様の声は、業者の信頼性を判断する上で非常に大切です!
業者によってはHPに「お客様の声」を掲載している場合もありますので、必ずチェックしましょう!
8. 「横葺き」「縦葺き」どちらも街の屋根やさんにお任せください!
今回は、「横葺き」について詳しくご紹介させて頂きました(^^)/
横葺きはガルバリウム鋼板屋根材の葺き方の一つであり、デザインの柔軟性の高さが大きなメリットです!
一方、屋根材の繋ぎ目に雨水が滞留しやすい事から、緩やかな傾斜を持つ屋根に施工が出来ない事がデメリットと言えます。
また、縦葺きは雨漏りに強い特徴を持っていますが、デザイン・カラーバリエーションが少なく個性を演出する事が難しい葺き方です。
デザイン性・機能性、どちらを重視するかによってお住まいに最適な葺き方は変わりますので、総合的にご検討される上で施工方法を選定しましょう!
私達、街の屋根やさんは「横葺き」「縦葺き」どちらの施工実績も豊富に持っております!
お住まいを拝見させた上で最適な施工方法をご提案させて頂きますので、ぜひお気軽にご相談下さい(^^)/
点検~お見積りの作成まで無料にて承っておりますので、ご安心ください!
この記事の監修者
富田 功義
▼保有資格
2級建築施工管理技士・雨漏り診断士・一般建築物石綿含有建材調査者
20,000棟以上の施工実績を持つ『街の屋根やさん』多摩川支店の支店長。
赤外線カメラを使用した雨漏り調査など、幅広いお悩み事に対応可能なリフォームアドバイザー。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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