
HOME > 施工事例 > 豊島区高松にて風災によるスレート屋根材の破損を火災保険で補修.....
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
ITS事業部:根本
ITS事業部:根本
【強風によるスレートの落下】
今回調査にお伺いしたのは豊島区高松にお住まいのT様邸です。2階建ての2階からスレート屋根材が落下してしまったということで補修のご相談をいただきました。お問い合わせをいただいた前日は風が強かったので、恐らくスレートが煽られたことにより部分的に割れて落ちてしまったのでしょう。スレートはセメントと繊維質を薄く固めたものですが、1枚がどの程度の重さかご存知ですか?実は3.8㎏あります。その半分でも割れて落下してしまえば2ℓのペットボトルが2階よりも上から落下するほどの衝撃ですので、当たれば怪我は免れません。今回は何もなかった敷地内に落下しましたので不幸中の幸いですが、屋根にはそれほど重たい物が常にあるという事を頭に入れておきましょう。
それではどれほどの被害に遭ったのかを直接確認していきましょう。棟違いで2段になっている屋根形状ですが、割れてしまったのは1段下がった屋根の頂部です。棟周辺のスレート屋根は棟板金を取り付ける際に釘を打つので、そのわずかなひび割れが拡大し割れてしまう可能性が高くなります。割れたスレート屋根材は軒から棟に向かって重ね葺きをしているため、補修する際にはまず棟板金を取り外し、割れてしまった屋根材まで剥がしてから葺き直す必要があります。つまり今回は棟板金を剥がすだけで補修が可能ですので、補修費用も最小限に抑えることが出来ます。
お問い合わせをいただいてから2日後に点検にお伺い致しましたが、特に雨漏り等は起こしていないとのことでした。これはスレート屋根材に関わらず、屋根からの雨漏りを防いでいるのは屋根材ではなくその下に葺かれている防水紙(ルーフィング)です。防水紙は非常に薄いシートですが雨水の浸入を完全に防いでいますので、屋根材は防水紙が傷まないように保護をし、住宅の美観を整える為に葺かれています。しかし、スレートを葺く際に釘で防水紙を突き破っていますので、そのわずかな釘穴から入り込んで雨漏りを起こす可能性がありますので、早急に対処していくことが大切なのです。
今回落下してしまったのは1箇所だけですが、他にもひび割れが見られました。今の所は問題ないのですが、このままにしておくといずれは今回の様に落下してしまうかもしれません。塗装時にはコーキング材でひび割れ補修をしますが、今回は簡単に補修が出来る棟周辺のひびがある屋根材はまとめて葺き直していきたいと思います。
また他の屋根材には雹紋と塗膜の経年劣化が見られました。この場合は経年劣化とも雹による被害のどちらにも可能性があります。というのも雹が屋根材表面を削り、素地を露出させるケースもある為です。今回火災保険を申請し補修を行いますが、雹による屋根材表面の剥がれは最終的に保険会社の判断となります。しかし申請して適用されないとしても信用性が無くなるわけでもなく、保険を何度利用しても保険料が上がる事はありません。お住まいの状態によっては葺き替えや屋根塗装による原状復旧が認められることがありますので、必ず全体の点検をさせていただきお住まいにとって適切なお見積り書を作成致します。
【火災保険を利用したスレート葺き替え工事】
今回は火災保険を利用してスレートの割れ補修を行いました。火災保険が適用となるのは破損箇所の補修と工事に必要な足場仮設費用です。足場仮設も1軒当たり20万円程度はかかりますので、この機会にまとめて全体メンテナンスを行われる方が非常に多いです。一時的な出費は発生しますが長期的なメンテナンスコストの削減が図れますので、ぜひご検討ください。
ここから施工方法をご紹介していきます。まずは棟板金を取り外し取り替えるスレート屋根材を剥がしていきます。緑色のシートが防水紙です。多く使用されている防水紙の耐用年数は20~30年と言われていますが、防水紙の種類も多くあり中には50年超の寿命をもつ防水紙も存在しますので、屋根工事の際にはどのような種類の防水紙を使用するのかを確認してみると良いでしょう。
既存の防水紙には既に釘穴が開いているため、新たに防水紙を重ね葺きスレート屋根材(KMEW:コロニアルクァッド)を葺いていきます。既存屋根材との色の差は生じますが、2階の屋根はほとんど見えないため問題はないでしょう。補修後を確認した上で塗り替えメンテナンスも可能ですのでお気軽にお申し付けください。以前はスレートというと割れてしまう・層間剥離を起こす製品もあり苦い経験をされた方もいらっしゃると思いますが、改良が重ねられ現在販売されているスレートにはトラブルが発生していませんのでご安心ください。主原料がセメントですので塗装で耐久性の低下を防いでいきましょう。
最後に棟板金の設置です。まずは板金の下地となる木材、貫板(ぬきいた)を取り付けていきます。こちらは棟木や隅木に向かってビスで固定していきます。新築時にも木材が使用されていますが、もっと強度の高い(劣化しにくい)物を使用したいという方には、プラスチック樹脂製の貫板をご提案させていただきます(費用に関してはお問い合わせください)。
貫板を覆う様に錆びにくいガルバリウム鋼板を取り付けていきます。こちらは側面から貫板に向かってビス止めしていきます。そして補修前には換気棟があった主棟ですが、今回は換気棟を撤去し鋼板で塞ぎました。小屋裏の換気を行う為に非常に効率的な換気棟ですが、雨漏りが心配で撤去される方もいらっしゃいます。もちろん適切な工事を行っていれば雨漏りは起きませんが、別の換気方法もございますので必要性に応じて設置・撤去を検討していきましょう。換気棟が設置されていた場所は小屋裏まで穴が開いていますので、しっかりと防水処理を行ってから板金を取り付けます。
工事を終えて
割れてしまった、落下の恐れのあるスレートを葺き替えることでトラブルの心配がない屋根に仕上げることが出来ました。今後は既存屋根材の経年劣化を防ぐ為に屋根塗装や屋根カバー工法を行いましょう。火災保険で申請した補修工事ですが、必ずしも行わなくてはならないという訳ではありません。その為、今回は最小限の工事を行い、次回のリフォームの為に貯金しておくことも可能です。今後のメンテナンス方法についてわからない事がありましたら、街の屋根やさんへご相談ください。ご質問はもちろん点検・お見積りも無料にて承っておりますので、ご安心ください。
記事内に記載されている金額は2021年05月13日時点での費用となります。【新シリーズ:施工事例を紹介!】雹(ひょう)の被害を受けたスレート屋根をスーパーガルテクトで屋根カバー工事!【施工事例を紹介!街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
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【施工内容】
屋根補修工事
【施工内容】
スレート屋根工事
【施工内容】
棟板金交換、換気棟