甍(いらか)とはなにか、勘違いされがちな瓦の特徴・長く使用するための施工方法をご紹介
更新日:2023年11月16日
屋根のメンテナンスを検討した際に「相見積もり」、いわゆる数社に補修工事のお見積りをお願いする方は非常に多いと思います。
私たち街の屋根やさんも適正な補修費用を知っていただくため、誤った施工により後悔をしてほしくないために相見積もりをお薦めしております!(^^)/
しかし、施工業者によっては屋根の部位の呼び名が違ったり、どのような説明を行うかというのも違います。
見積もりを見ていて「なんて読むの?」「どこのこと?」と悩むケースもあるでしょう。屋根の部位は様々な名称があり同じ部位を指しているということがほとんどですが、今回は「甍」というものが何を指しているのか、そして補修方法をご紹介したいと思います!(#^.^#)
甍(いらか)とは?
漢字を見てもピンとこないのですが、辞書で調べてみると
① 屋根の大棟。また、棟瓦。
② 瓦葺きの屋根。また、葺いた瓦。
③ 切妻屋根の三角形の部分、またその壁の部分。
と説明があります。一つ一つを見ると「この部分か?」と想像はできるのですが、すべての説明が違うと思いませんか?そこでもう一つ、「甍(いらか)を争う」という意味を調べてみました。すると
『甍(いらか)の高さを競うように家がたくさん建ち並ぶさま』
とあります。
昔は瓦屋根がほとんどのためどんな屋根材なのかの説明がほとんど必要なく、棟を積む段数が高いほど立派な家とされていました。
現在は耐震性の向上、住宅全体の軽量化が進んでいるため棟の高さに良し悪しを感じる方自体少ないかとは思いますが、これらから甍(いらか)が瓦屋根の大棟を指しているのではないかと感じます( ˘へ˘ )
【いらか】が苛処(高くとがっている部分の意)からきているようですので、切妻屋根の壁部分も決して間違いではないと思いますが、今回は瓦屋根の棟部分としてメンテナンス方法をご紹介しますね!(^^)/
甍(いらか)のメンテナンス方法
甍が大棟だとすれば恐らくメンテナンス方法は想像できるかと思います。
漆喰が剥がれれば詰め直し工事、地震や経年劣化によって歪んでしまえば棟の取り直し工事を行う必要があります!
瓦は塗装メンテナンスこそ必要ありませんが、徐々に風や建物の動きから歪みやずれを生じやすくなってしまいます。そのため日々の点検、メンテナンスを欠かすことはできません(>_<)
また甍(いらか)の波とも呼ばれる瓦屋根全体は、築年数が経過することで防水紙が傷み雨漏りを起こすリスクが跳ね上がるため、屋根葺き直し工事や葺き替え工事を検討したほうが良いです。
甍(いらか)の施工方法も以前とは大きく変わりました!現在最も多く施工されている工法は粘土や南蛮漆喰と瓦の破片で土台を作り積み上げる「湿式工法」です。
漆喰が剥がれたり土が流出している棟を見かけることがありましたら、それは湿式工法で施工されていると判断できます。
現在少しずつ浸透しているのは乾式工法です。
これは下地に粘土ではなく木材と金具を使用し、雨水が浸入しない専用の乾式面戸シートで棟の下地を形成する工法です!
粘土等を使用しないため、従来よりもはるかに軽く仕上げることが可能です(*^_^*)
瓦屋根が地震に弱いわけではありません
瓦屋根がほとんどの住宅で使用されている頃は、部位の名称がわからないという方は少なかったのだと思います。
しかし現在瓦は非常に敬遠されている屋根材です(>_<)
というのも、化粧スレートや金属屋根材よりも非常に重たく、地震で崩れ落ちるという印象が強いためです。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、屋根被害を受けたお住まいの8割以上が瓦だったというデータもあります。しかしこれは決して瓦が弱いというわけではありません。
昔は地震で建物全体が崩壊しないよう、瓦が落下するように施工がされており、現在被害が顕著にみられるのはメンテナンスを行っていない住まいに非常に多いのです!(>_<; )
瓦を使用している住まいは、その重量に耐えられる耐震性をしっかり持ち合わせています。そしてその瓦を長く使用するためには大地震にも耐えられる施工方法を定期的に取り入れていく必要があります!
瓦屋根自体は塗装が必要なく長く使用できる優れた屋根材です。だからこそ甍(いらか)は然り、瓦屋根全体のメンテナンスを行っていきましょうね٩( ‘ω’ )و
甍(いらか)に関するまとめ
甍(いらか)とは高くとがっているという意味を持ち、甍(いらか)を争うという意味からも瓦屋根の大棟のことを指しています。
瓦屋根よりも化粧スレートや金属屋根が注目されている中、甍(いらか)という言葉自体を知っている方が少なくなったと感じますが、決して瓦が地震に弱い屋根材というわけではありません!
定期的なメンテナンス、地震に強い施工方法を取り入れることで、昔のように甍(いらか)の波が見られるようになるかもしれませんね(*^_^*)
記事内に記載されている金額は2023年11月16日時点での費用となります。街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
関連動画をチェック!
瓦屋根の雨漏り原因とは?屋根の構造をもとに詳しく解説!【アメピタ!】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
このページに関連するコンテンツをご紹介
粘土瓦・コンクリート瓦・セメント瓦、 瓦の種類・見分け方とメンテナンス方法
古くから使用されている屋根材、それはなんといっても「瓦」でしょう。皆さんが瓦と言ってイメージするのは寺社仏閣のような和風建築のものですか?それとも地中海風の建物に見られるオレンジ色のグラデーションのかかった屋根でしょうか?瓦屋根はその形状により分類もできますし、使用している材質によっても分類でき…続きを読むあなたの近くの街の屋根やさんはこちら
街の屋根やさんは東京都以外にも神奈川県、千葉県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方のお住まいの街の屋根さんをお選びください。
このページと共通する工事内容の新着施工事例
- 足立区西保木間にて漆喰が剥がれた瓦屋根の棟取り直し工事(税込480,000円)を実施!シルガードを使用致しました!
-
【施工内容】
棟瓦取り直し 、漆喰取り直し
- 足立区舎人で瓦屋根の土居のしと巴瓦の漆喰が剥がれていたので漆喰詰め直し工事(税込45,000円)を実施!
-
【施工内容】
瓦屋根工事、漆喰詰め直し
- 葛飾区四つ木にて瓦屋根の漆喰詰め直し工事(税込210,000円)を行いました!
-
【施工内容】
漆喰詰め直し