瓦屋根＝メンテナンスフリーはウソ？本当に必要なメンテナンスとは

更新日：2025年06月01日

瓦屋根は「メンテナンスフリー」と言われることが多い屋根材です。
確かに、他の屋根材と比べて寿命が長く、劣化しにくい特徴を持っています。

しかし、全くメンテナンスがいらないわけではありません。
今回は、瓦屋根の「本当に必要なメンテナンス」について、わかりやすく解説します。

瓦屋根はなぜ「メンテナンスフリー」と言われるのか

瓦屋根がメンテナンスフリーと言われる理由には、素材の耐久性があります。
和瓦は30年以上経っても劣化しにくく、50年～100年維持できる場合もあるほどです。
近年人気の高いガルバリウム鋼板が30年ほどであることを考えても、瓦屋根の耐久性は非常に高いことがわかります。

紫外線や雨による色あせもほとんどなく、塗装などのメンテナンスが不要な点も「手間がかからない」と評価されるポイントです。

さらに、耐火性や断熱性、遮音性にも優れており、機能面でも非常に優秀です。
このような理由から「瓦＝手入れ不要」と誤解されがちなのです。

実は必要！瓦屋根の見えない部分に潜む劣化とは

瓦そのものは長持ちしますが、屋根全体で見れば劣化が進む部分も多くあります。
代表的なのが「漆喰」と「屋根下地（野地板や防水紙）」です。

漆喰は瓦の隙間を埋めて雨水の侵入を防いでいますが、10～20年でひび割れや剥がれが起こります。
また、瓦の下にある防水紙や木材の下地も、湿気や経年劣化で腐食や破れを起こす可能性があります。
こうした部分の不具合が、雨漏りの原因になることも少なくありません。

放置すると危険！瓦屋根に起こるトラブル例

メンテナンスを怠ると、さまざまなトラブルにつながることがあります。
たとえば、漆喰の剥がれを放置すると、瓦のズレや落下のリスクが高まります。
瓦がずれれば、雨水が屋根内部に侵入しやすくなり、雨漏りに直結します。

また、地震や台風などの自然災害時に、瓦が飛散してしまう危険もあります。
見た目に問題がなくても、内部で劣化が進行しているケースも多いため、油断は禁物です。

瓦屋根のメンテナンスはどんなことをする？

瓦屋根のメンテナンス内容としては、以下のような作業があります。

• 漆喰の補修
• 棟瓦（むねがわら）の積み直し
• 防水紙や野地板を補修する葺き直し工事

これらの作業は、すべて定期的な点検から始まります。
屋根の上は自分で確認するのが難しいため、プロによる診断が欠かせません。
早めに不具合を見つけることで、補修範囲も最小限で済み、費用も抑えられます。

棟瓦（むねがわら）の積み直し

葺き直し工事

メンテナンス時期の目安は？築年数でチェック！

では、どれくらいの頻度でメンテナンスをすればよいのでしょうか？
一般的には、築10年を過ぎたら一度点検を行うのが理想です。
その後は5年～10年ごとに定期点検をおすすめします。

瓦の表面に問題がなくても、内部の防水紙や漆喰が劣化していることもあります。
とくに台風や大雨の後は、瓦のズレや雨漏りリスクが高まるため、臨時点検も重要です。

まとめ

瓦屋根は確かに耐久性が高く、塗装も不要な「優れた屋根材」です。
しかし、完全なメンテナンスフリーではありません。

漆喰や屋根下地の劣化、自然災害によるズレや破損は、放置すれば大きな被害につながります。
定期的な点検と必要な補修を行えば、瓦屋根は50年以上持たせることも可能です。
“手間がかからない屋根”を長く維持するためには、「点検＝最大のメンテナンス」という考えが大切です。

「自宅の瓦屋根、そろそろ点検したほうがいいのかな？」とお考えの際は、ぜひ 「街の屋根やさん」 にご相談ください。
無料にて点検を実施のうえ、 必要なメンテナンスをご提案させていただきます。お客様からのご依頼を、心よりお待ちしております。

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