
HOME > ブログ > アスベスト含有屋根材の危険性とメンテナンス方法の考え方
更新日:2025年01月31日
アスベストは、かつて建築材料として広く使用されていた物質で、屋根材にも多く採用されていました。
しかし、アスベストの健康への悪影響が明らかになるとともに、その使用は世界中で規制され、日本でも徐々に廃止されました。
現在では製造されていませんが、過去に建てられた住宅や建物には、依然としてアスベストを含む屋根材が残っています。
ただ、屋根材にアスベストが含まれていても基本的には健康を害する心配はありませんのでご安心ください!
そうはいっても、アスベストと聞くとなんだか不安に思ってしまう…というお気持ちもわかります!
そんなご不安を払拭するためには、アスベストについての正しい知識を持つことが大切です。
今回の記事ではアスベストとは何か、その歴史や使用されていた屋根材の種類、そしてアスベストを含む屋根のメンテナンス方法について解説します!
アスベスト(石綿)は、耐熱性や耐久性に優れた繊維状の天然鉱物で、過去には建材としてさまざまな製品に使用されていました。
特に、建築資材としては1950年代から1970年代にかけて広く使われましたが、その後、アスベストの健康被害が明らかになるにつれ、多くの国で使用が制限され、現在では日本を含む多くの国で使用が禁止されています。
アスベストの繊維は非常に細かく、空中に飛散しやすいため、吸い込むことで深刻な健康被害を引き起こすことが知られています。
特に、長期間にわたってアスベストを吸い込むことで、肺の中に蓄積され肺がんや石綿肺を引き起こすリスクがあります。
*石綿肺とは、肺組織に繊維が蓄積し、肺が硬化する病気で、呼吸困難や慢性咳が主な症状です。
現在では、アスベストを含む建材が使用されている建物の解体やリフォームには厳しい規制があり、専門的な知識と技術を持った業者が安全に処理する必要があります。
また、アスベストが使用されている可能性がある建物に住んでいる場合や、工事を計画している場合には、アスベストの調査を行い、必要に応じて専門の業者に相談することが重要です。
アスベストが屋根材に使用されていた理由は、その優れた耐熱性、耐久性、防音性にあります。
特に火災に強く、コストパフォーマンスにも優れていたため全国的に普及していきました。
また、アスベストは腐食にも強いため、外部の過酷な天候条件にさらされる屋根材にとって理想的な素材とされていました。
しかし、1970年代後半から、アスベストの健康リスクが次第に明らかになり、徐々に使用が減少していきます。
1980年代以降は他の安全な代替材が開発され、日本では1995年に一部使用禁止、2006年には全面的な使用が禁止されました。
アスベストが使用されていた屋根材には、いくつかの代表的なものがあります。
最もよく知られているのは「スレート屋根材」です。
スレート屋根材は、アスベストとセメントを混ぜたもので、軽量かつ耐久性があり、コストも比較的安いため、現在でも広く使用されています。
スレート屋根の使用は住宅だけに限らず、スレートの一種である波型スレートは、倉庫や工場の屋根としても使われています。
もう一つは、「アスファルトシングル」と呼ばれる屋根材です。
これは、アスファルトを主成分とした屋根材で、表面にアスベストが含まれた製品がありました。
日本での普及率はスレート屋根ほど高くありませんが、アスベストの含有に注意が必要な屋根材です。
他にも、セメント系の瓦屋根にもアスベストが混入しているケースがあります。
広く普及しているのはセメント系ではなく粘土瓦や釉薬瓦と呼ばれるものですが、自宅の屋根がセメント瓦・モニエル瓦であるという場合はアスベスト含有の可能性があります。
アスベストが含まれる屋根材は、通常は大きな健康リスクをもたらすことはありません。
問題が発生するのは、屋根材が風化し、劣化して損傷した場合です。
劣化した屋根材は、アスベスト繊維が空気中に飛散しやすくなり、吸い込むことで健康被害が発生するリスクが高まります。
ただし、屋根材が大きく損傷していない限り、アスベストはそのまま安全に使い続けられることが多いです。
そのため、ご自宅の屋根材がアスベスト含有であるという場合でも、すぐに改修工事が必要になるということはありませんのでご安心ください。
一方で、屋根の劣化の進行が著しいという場合には注意が必要です。
どの屋根材にも言えることではありますが、屋根を維持するためには定期的な点検や、万が一損傷した場合の適切な対策が重要となります!
アスベストを含む屋根材のメンテナンスには、いくつかの方法がありますが、基本的には通常の屋根材とメンテナンス方法は変わりません。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な手段を選ぶことが重要です。
屋根葺き替えは、古い屋根材を完全に取り除き、新しい安全な屋根材に交換する方法です。
これにより、アスベストの健康リスクを完全に排除することができるため、最も推奨される方法です。
葺き替え工事では下地から補修・交換することができるため、雨漏りが起きている場合や、築年数が30年~40年近く経過しているという場合にも建物の寿命を延ばすことができます。
ただし、アスベストを含む屋根材の除去には専門の資格を持った業者が必要であり、撤去費用によってコストが高くなる点に注意が必要です!
屋根カバー工法は、既存の屋根材の上に、新しい屋根材を被せる方法です。
この方法の最大のメリットは、アスベストを撤去する必要がないため、撤去費用がかからないことです。
また、工事の期間も短く、屋根葺き替え工事よりも比較的手軽に実施できるのが特徴です。
しかし、屋根材が二重になるため、建物の重量が増すこと、いつかはアスベスト屋根を撤去しなければいけないことに注意しましょう。
劣化が少ない場合は、屋根塗装によるメンテナンスも有効です。
屋根塗装は屋根を長く維持するために非常に有効なメンテナンス方法で、塗装を施すことで屋根材の損傷や汚れの付着リスク等を軽減させることが可能です。
ただし、屋根塗装は屋根材や下地の劣化が進行している場合には効果が見込めません。
その場合には、上記でご紹介した屋根葺き替え工事や屋根カバー工事をご検討いただくことがオススメです。
アスベストを含む屋根材は、適切なメンテナンスを行えば安全に使用し続けることが可能です。
しかし、劣化や損傷を放置すれば健康リスクが高まるため、定期的な点検と、必要に応じた適切な処置が重要です。
葺き替えやカバー工法、塗装といったメンテナンス方法にはそれぞれ特徴があるため、自宅の状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
専門の業者に相談し、安全かつ効率的にアスベスト屋根を維持することが重要です。
私たち、街の屋根やさんではアスベスト含有の屋根材のメンテナンスにも対応しております。
無料の現地調査でお住まいの状態を隅々まで確認し、最善のメンテナンス方法をご提案させていただきます。
アスベスト含有屋根のメンテナンスをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください!
記事内に記載されている金額は2025年01月31日時点での費用となります。どのリフォームが最適?屋根リフォームの種類【街の屋根やさん】
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【施工内容】
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