
HOME > 施工事例 > 調布市調布ヶ丘で雨漏りと地震対策で瓦屋根からスレートへの葺き.....
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
担当:富田
担当:富田
お問合せのきっかけは雨漏りしているので見て欲しい、という内容でした。
和室の天井に雨染みが出来ていて、雫が垂れてくるような事は無いそうですが結構範囲が広がっています。ここは2階の天井で、天井の上は屋根になっていますので屋根の状態を確認するために上って細かく調べていきます。
屋根は瓦葺きで、平らな面の桟瓦はズレや浮きなどの症状は出ていません。
屋根の形状により、一番高いところの棟が3カ所に分かれています。棟の両側に鬼瓦が取り付けてある棟は良いのですが、屋根の側面(ケラバ)にぶつかる納めのところは漆喰が剥がれ落ちていて中の土も流れていました。
入り組んだ納まりになっていて、雨漏りしているのもこの真下部分ですので、ここから雨水が入り込んでいる様です。棟瓦は熨斗瓦(のしかわら)という平たい瓦が何段か積んでありその上に丸い冠瓦を乗せて納めているのですが、漆喰が剥がれて雨水が流れ込んでしまうと、支えている土が削られてしまうので、支えが無くなって棟瓦自体が崩れ始めてしまいます。
屋根の上には剥がれ落ちた漆喰の欠片が乗っていました。棟瓦の回りから剥がれたのですが、あちこちに欠片が乗っています。まだ大きな棟の崩れにはなっていませんが、この状態を放置してしまうとどんどん被害が広がっていってしまいます。
漆喰の剥がれは見た目ですぐにわかりますが、雨漏りしている建物でポイントなのは防水紙(ルーフィング)の劣化です。屋根材の下には防水紙が葺かれていて、屋根材と併せて雨から建物を守っています。雨漏りするという事はこの防水紙が劣化しているという事なのですが、上から見ただけでは劣化しているかどうかが確認出来ません。瓦葺き屋根の場合は一枚一枚外すことが出来ますので、何枚か瓦を剥がして下地の状態を確認します。
瓦は横向きに打ち付けた瓦桟という木があるのですが、瓦桟が有る事で雨水の流れをせき止めてしまい被害が広がってしまう事があります。今回の雨漏りの原因はやはり防水紙の劣化にあることが確認出来ました。劣化していてめくれていたり穴が開いていたために、瓦の下に流れ込んだ雨水がそのまま天井裏へ雨漏りとして症状が出ている様です。
和室の天袋部分から小屋裏の状態を確認します。板状のもの(バラ板)が敷きならべてあるのですが、これが屋根の下地になっていて野地板と呼びます。棟が入り組んで段差が出来ている所にはバラ板に雨漏りの跡がありました。
この状態ではメンテナンス方法は2種類になります。葺き直し工事と葺き替え工事です。葺き直し工事は既存の瓦を再利用して下地(防水紙)を直す工事です。葺き替え工事は、既存の瓦を撤去して新しい他の屋根材に変える工事方法をいいます。
お客様のご希望は、雨漏りを止める事と最近地震が多いので地震が心配である、という事でしたので、今回は葺き替え工事で重い屋根材から軽い屋根材へ替えることになりました。屋根葺き替え工事は税込1,097,800円から承っております。屋根の面積や形状・下地の状態によって変わりますので、まずはお気軽にご相談ください。
葺き替え工事が始まりました。瓦と瓦桟、古い防水紙を撤去していき野地板の状態にしていきます。陶器瓦にはアスベストは含まれておりませんが、誇りなどがなるべく飛散しない様に一枚一枚を丁寧に撤去し、梯子に取り付けてあるウィンチを使って降ろしていきます。昔は屋根の上からトラックの荷台に向かって放り投げていた時代がありましたが、いまではそのような施工方法ではおこないませんのでご安心ください。
バラ板が見えてきました。雨漏りしていた箇所は多少色が変わっていましたが、腐食はしておりませんでしたので新しい野地板を張り被せていきます。
雨漏りしていた部分はバラ板と破風の間に隙間が空いています。防水紙が劣化しているとこの様なところから雨漏りとして小屋裏へ雨水が流れ込んでしまうので、張り被せする野地板はこの点もしっかりと納めていきます。
屋根全体に合板を貼る事で新しい屋根材の下地として使用して、屋根全体が面として納まりますので歪みなどにも強くなり屋根の強度も増します。バラ板の下地になっている垂木にしっかりと固定していますので、これで野地板は問題ありません。
野地板の上には防水紙(ルーフィング)を葺いていきます。ロール状になっているので、軒先から横向きに貼っていき、上の段を重ねて貼っていく事で雨水がスムーズに軒先に長る様にしていきます。
防水紙が屋根材と併せて雨水から建物を守るためにとても重要な作業で、屋根材が劣化していても防水紙が劣化していなければ直ぐに雨漏りする事はありません。逆に、今回葺き替え工事をおこなっている建物の様に、屋根材の瓦自体は問題が無かったとして防水紙が劣化していたために雨漏りしてしまう事があります。瓦の様に一枚一枚はがすことが出来る場合は下地の状態を確認する事が可能ですが、スレート屋根の様に剥がすことが出来ない場合は、築年数からの想定や小屋裏からの確認がとても重要になります。
雨漏りの原因になっていた破風板との取り合い部分は板金を加工して納め、雨水を入れない様にして入りこんだ雨水は抜ける様に納めています。
確認していると雨が降ってきました。雨水はスムーズに軒先に向かって流れる様にしてありますので、一番心配だった雨漏りする事が無くなっています。
今回使用したのはケイミュー㈱のコロニアルクアッドで色はアイスシルバーです。屋根全体が薄いグレーの様なシルバーに変わり全体が明るくなりました。
1階にも屋根があり下屋(げや)といいます。2階の屋根と同じように葺き替え工事をおこないますので、瓦と古い防水紙を撤去していきます。
下屋は雨漏りしている跡がありませんでしたが、下地にはバラ板が使われています。雨染みも無く状態は良さそうです。
野地板の合板を貼って防水紙を葺いていきます。2階の屋根との大きな違いは、外壁に屋根がぶつかる事です。板金などがモルタルの外壁の裏側に立ちあがっていて雨水の浸入を防いでいますので、その板金はなるべく残しつつ新しい板金を納めていきます。
壁際の雨押えや一部棟もあり、板金でしっかりと納めましたので全く問題ありません。
2階の屋根と1階の屋根の瓦からスレートへの葺き替え工事が完成しました。雨漏りの原因になっていた下地も新しくなり、瓦よりも軽い屋根材への葺き替え工事をおこないましたので、雨漏りも止まり屋根も軽くなったので梅雨前に工事が終わって良かったと、お客様に大変喜んでいただけました。
工事後の一年点検を実施いたしました。今回は全体が確認できるようにドローンを飛ばして確認していきます。
屋根に上るには室内を通ってバルコニーから上がることになるため、今回の定期点検はドローンで見ていきます。ドローンを飛ばす際には国土交通省へ事前の申請が必要になります。飛ばす場所やその場所の条件など細かい情報を事前申請を行っており、今回の点検もしっかりと申請し違法にならない様に適切に対応しております。
コロニアルクアッドのアイスシルバーを使用しており、汚れの付着や不具合なども全くありません。
棟違いで破風板と屋根がぶつかる部分があり、ここが以前の瓦屋根の時の雨漏りの原因になっていましたが、葺き替え工事で雨水が吹き込まない様に納めておりますので、全く心配ありません。
軒先部分もスムーズに雨水が流れる様に納まっており、一年点検の結果全く心配することがないことが確認出来ました。
雨漏りと地震に備えての葺き替え工事を行いましたので、お客様も安心されていてとても喜んでいただけております。
私たち街の屋根やさんでは、点検・お見積もりを無料で対応しております。お住まいの事でお悩みやお困りのことがございましたら、お気軽にお問合せいただけますと幸いです。
記事内に記載されている金額は2023年09月29日時点での費用となります。
【工事前】
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瓦屋根の雨漏り原因とは?屋根の構造をもとに詳しく解説!【アメピタ!】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています。
お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
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【施工内容】
スレート屋根工事
【施工内容】
スレート屋根工事
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雨漏り修理