大田区久が原のお住まいにて化粧スレート葺き替え工事で雨漏りを防止
【施工前】
【施工後】
【お問い合わせのきっかけ】
ITS事業部:根本
大田区久が原にお住まいのS様より「スレート屋根材が2.3枚割れズレてしまっている」と補修のご相談をいただきました。屋根材が割れてしまった際に雨漏りを起こすお住まいと起こさないお住まいが見受けられます。つまり屋根材の割れと雨漏りは必ずしも関係があるとは言えないという事です。今回は雨漏りを起こす原因と補修方法をあわせてご紹介したいと思います。
ITS事業部:根本
- 【工事内容】
- 屋根補修工事 スレート屋根工事 スレート屋根補修工事 スレート屋根葺き替え工事
- 【工事詳細】
-
- お施主様
- S様邸
- 【工事内容】
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【スレート屋根葺き替え工事】
調査にお伺いしたのは東京23区の最南端に位置する大田区久が原の2階建て住宅です。強風の影響なのかスレート屋根材が何枚か割れて落下してしまったようですので、早速強風が原因なのか、雨漏りを起こしてしまっているのかを踏まえ点検を行います。強風で破損してしまった場合火災保険や共済を利用して補修することが出来ます。また雨漏りを起こしてしまっている場合は、内装の復旧工事もあわせて補修が可能です。
まず大屋根から確認しましたが雨染み等はあるものの破損は見当りませんでした。状態から察するに屋根塗装メンテナンスもされており、毛細管現象を防ぐ為のタスペーサーもしっかり設置されていましたので、破損や築年数以外で雨漏りを起こす可能性は低いでしょう。塗装をしている事からニチハのパミールではない、つまりスレート屋根材の落下にラスパート釘の使用も無関係だと判断出来ます。
スレート屋根材が割れて落下してしまったのは下屋部分の様です。化粧スレートは1枚当たり3.5㎏ですので落下するだけでも大変危険なのですが、屋根材が割れることで雨漏りを起こしてしまうこともあります。しかしそもそもお住まいを雨漏りから守っているのは『防水紙』と呼ばれる屋根材下部の下葺き材です。つまり本来であれば屋根材が割れてしまっても雨漏りが発生するわけではありません。屋根材が破損してしまった際の衝撃で防水紙が破れてしまった、もしくは防水紙が露出したことで太陽光や雨水によるダメージを受けてしまったと考えられます。屋根材が雨漏りを防いでいるのではなく雨漏りを防いでいる防水紙を保護する役割を担っていますので、しっかりと屋根材と防水紙の役割を理解して補修に臨みましょう。
強風の影響は屋根材だけでなく雨樋にも及んでおり、ところどころに割れが発生していました。もちろんこちらも火災保険や共済が適用されますが、ご加入されていない方は自己負担での補修となってしまいます。必ず台風や積雪後はお住まいの状態確認を行い、足場が必要な補修はまとめて行いましょう。
スレート屋根材の割れは放置するごとに劣化が進行してしまいますので、雨漏りを起こしてしまう前に補修を行いましょう。まずは足場を仮設し既存スレート屋根材を撤去していきます。屋根材の下に葺かれているシートが防水紙です。多く使用されている防水紙の耐用年数は15~20年程ですが、屋根材に保護されている為15年で破れやたわみを起こすことはそうそうありません。20年経過すると雨漏りを起こす可能性もありますので屋根塗装を行う際にはそのリスクも踏まえご検討ください。
屋根葺き替え工事を行う場合は必ず防水紙を葺き直します。以前はアスファルトルーフィングと呼ばれる種類がメインでしたが、現在は改質アスファルトルーフィングが使用されることが多くなっています。これはアスファルトルーフィングよりも高い耐久性を持つだけでなく、ステープルや釘穴へのシール性にも優れています。屋根材を留める際には釘やビスが使用されますが、その釘穴から雨水が入り込み雨漏りを起こすこともあります。仕上りに影響が出る部材ではありませんが屋根の寿命に関わる事ですので、出来る限り耐久性に優れた防水紙を選択するようにしましょう。ちなみに現在最も高耐久な「マスタールーフィング」の寿命は60年超とも言われています。
割れたスレート屋根材はコロニアルクァッドで葺き直しましたが、この状態では釘穴が露出してしまっていますので雨漏りを起こす危険性があります。固定している釘部分を上に被せるスレート屋根材や板金で隠すことで雨水の浸入を防いでいますので、必ず雨押え板金を被せていきます。大屋根の棟(頂点)は棟板金で保護していますが強風の影響を受けやすく、築10年を経過しているお住まいでは釘の浮きや抜けが起こっているケースも多く見られますので定期点検を怠らないようにしましょう。
雨押え部分も屋根材にしっかりくっつけて固定し、更に壁からの伝い雨が屋根材下部に入り込まないようにシーリング打設を行い屋根葺き替え工事は完了です。
割れた雨樋は目立たないよう内側でテープ補修をしました。塩化ビニル樹脂製の雨樋は多くのお住まいで使用されていますが、強風や積雪による負荷に耐えきれず割れてしまうこともあります。その原因は経年劣化による素材の硬化です。柔軟性のある素材には可塑剤が含まれている事が多いのですが、太陽光や雨水に晒されることで可塑剤も劣化し徐々に弾性を失ってしまいます。すると少しの衝撃でも壊れてしまいますので、破損を防ぐ為にも屋根外壁と同時期に塗装メンテナンスを行いましょう。
工事を終えて
瓦やスレート等、屋根材の種類に関わらず雨漏りを防いでいるのは防水紙です。しかしその防水紙の経年劣化を防ぐ大きな役割を担っているのが屋根材です。屋根材の割れは防水紙が劣化する原因になりますので、早急な補修を検討していきましょう。今回は部分的な葺き替え補修を行いましたが、屋根材全体の経年劣化が気になる方はこの機会にガルバリウム鋼板での屋根カバー工法を行っても良いですね。補修方法・今後を考慮したメンテナンスに疑問点・不明点がございましたら、お気軽に街の屋根やさんへご相談ください。点検・お見積りは無料にて承っておりますのでご安心ください。
記事内に記載されている金額は2021年05月13日時点での費用となります。街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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