川崎市麻生区で屋根瓦のずれを点検、ラバーロックしても漆喰の劣化は防げません

更新日：2021年05月13日

川崎市麻生区で屋根瓦のズレが気になっているというお客様からのご相談です。何でも、訪問業者から瓦のずれを何度も指摘されたということで、しかも違う業者が同じように瓦のズレを指摘するので、かなり不安だということです。業者の言っていることは本当なのでしょうか。

まず、棟ですが、微妙に傾いているように見えます。画像で見る限り、左側に寄っているように見えます。今すぐに!とは言わないまでも、早めに直した方がいいでしょう。地上からではこの傾きを確認できませんので、これが飛び込み業者を呼んでいるわけではありません。

【賛否両論のラバーロック工法】

飛び込み業者が頻繁に訪れてくるのには理由がありました。このラバーロック工法です。ラバーロック工法は瓦と瓦の隙間にシーリング材などを充填し、ずれにくくする工法です。それなりに効果は認められるものの、年月が経つとシーリング材に汚れが付く、瓦を外して下地を簡単に点検できなくなる、瓦の再利用が難しくなるなどデメリットも多いのが特徴です。

【ラバーロック工法では漆喰（しっくい）の劣化を防げない】

ラバーロック工法は瓦のズレや落下を防ぐことはできますが、徹底的な弱点もあります。漆喰の劣化を防ぐことができない点です。ラバーロック工法をした後も、漆喰のメンテナンスは必要なのです。業者は「これで瓦はズレなくなります」と言うでしょうが、漆喰の内側には葺き土が納められています。葺き土は瓦の土台となっています。漆喰が劣化し、剥がれ落ちてしまうとこの葺き土も流出し、瓦を安定させることができなくなります。安定を失った瓦はラバーロックされていても自重で移動しますし、漆喰は雨水によって葺き土が流れ出さないようにしていますし、屋根内部への雨水の浸入もある程度は防いでくれます。結果的にラバーロックされていても漆喰のメンテナンスは必要になるのです。ラバーロックするくらいなら漆喰と棟のメンテナンスを適切に行うほうが良いのです。

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